免責事項
- このレビューは「私的な購入品」または「対価を払ってレンタルした商品」に基づいて書かれています。
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BGZERO AUDIO ZIRCO NEROの概要
こんな人におすすめ
- 深みのある低域が好き
- 艶やかな音が好き
基本スペック
- 周波数特性:4Hz~40kHz
- インピーダンス:16Ω
- 感度:101dB
- ケーブルコネクタ:mmcx
- 価格帯:5000円~10000円
- パッケージ:7.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.0/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:7.5/10.0
- 中域:7.5/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
長所
- 奥行きのある音場
- グルーヴ感に優れる
- 深みのある低域
- 臨場感に優れる
- 艶やかなサウンド
短所
- 拡張性に欠ける高域
- 薄っぺらい中域
- うるさくてシャウティ
- 爽快感に欠ける
- マイクロディテールの不足
ZERO AUDIO ZIRCO NEROの特徴
- ジルコニアをメインハウジングに、ノズルには削り出しアルミニウムを採用。共振周波数の高いジルルコニアは不要な共鳴振動が音源に与える影響も大きく低減。繊細かつ豊潤な音を余すところなく再生します。
- ジルコニアハウジングに最適なスペックにチューニングされたファインチューンド・ドライバーを搭載。
- ゼロが開発した新コンセプトのケーブルドッキングシステムM-DOCKを搭載。ケーブルの着脱が可能で、別売のワイヤレスレシーバーや、ケーブルの交換も容易です。
- 「ヘッドホンクリップ・プラス」を同梱
パッケージ(7.5)
今回のZERO AUDIO ZIRCO NEROはZERO AUDIO10周年記念パッケージのもののため、通常版とはパッケージが異なります。そのため評価は標準の7.5とします。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- イヤーピース
- キャリイングバッグ
- 説明書類
ビルドクオリティ(8.0)
装着感(8.5)
耳への収まりはよく、装着感は良好です。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
ZERO Audio ZIRCO NEROはアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けないようです。
測定値は有料記事をご覧ください。
音質解説
今回は標準イヤーピース Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
ZERO AUDIO ZIRCO NEROは中低域と中高域に強調のあるV字型サウンドになっています。ただ高域は比較的おとなしいので、中域が薄っぺらいですが、ドンシャリとは言いづらいところがありますね。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.5)
- 原音忠実度:S-
- 臨場感:A-
- 深さ:A
- 重み:A
- 太さ:A-
- 存在感:A
ZERO AUDIOは比較的低域にこだわりがあるブランドですが、ZIRCO NEROも低域は深くまで出ています。わずかに膨張的ですが、十分に直線的でレイヤリングは良好ですね。
エレキベースも黒く、ドラムキックも重く力強いので十分に低域好きを満足させることができそうです。
中域(7.5)
- 原音忠実度:A+
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B-
- 存在感:B
中域は奥行きが強調されすぎており、立体感に強調があり、薄っぺらく、窮屈です。
中高域が張り出しすぎているせいか、アグレッシブでドライな中域になっており、ボーカルは軸が弱く、シャウティに聞こえる傾向があり、子音もやや尖りがちに聞こえます。ガチャガチャして聞こえやすい品のないところがあり、艶やかで色気がありますが、エレキギターはがなりたてるように聞こえるのが難点です。
うるさげで落ち着きのない中域です。
高域(7.5)
- 原音忠実度:D
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B+
- 脆さ:C+
- 荒さ:D-
- 繊細さ:D
- 存在感:B-
高域は十分な鮮明感を出すことが出来ておらず、拡張性も物足りません。
比較的ピークディップが少ないので、倍音表現は自然ですが、空間が閉じて聞こえる傾向があり、中域の密度が高くなりすぎる傾向があります。中域に濃厚感が出るので悪くないところもありますが、中高域の強調が強すぎるのを中和することに失敗しています。そのせいでアコースティックギターの音像などが大きく聞こえすぎ、引き締まりに欠ける印象を与えがちですし、定位感に悪影響が出ています。
定位/質感
- 質感の正確性:A
- 定位の正確性:C-
- オーケストラのテクスチャ:C+
- 雅楽のテクスチャ:C-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
重厚感は十分で、中域の奥行き感の強調もホールのような雰囲気を出すことに成功しており、悪くないところもあります。しかし、金管が妙に近くてうるさく、シンバルも迫りすぎて感じられるガシャガシャする品のないサウンドで、ダイナミックではありますが、落ち着きがなく優美さに欠けます。聴き心地がよくありません。
雅楽は篳篥の音が出っ張って、気色悪い位置で聞こえてくるのが耐えられません。和音も甲高く、抜けが悪いので金属的で音割れしているのかと思うほどキンキンしがちに聞こえます。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:B+
- イメージング:B+
- 高域:A+
- 中域:B
- 低域:C+
深さはかなり優れており、中域で奥行きが強調され、高域で高さが足りません。
クリア感は価格の標準を満たしています。
イメージング性能は価格の標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:B
- 個人的な好み:C+
ZERO AUDIO ZIRCO NEROは低価格で低域好きを満足させることができるイヤホンです。しかし、全体のバランスは優れているとは言えず、とくに中高域の露骨な強調のせいでサウンドバランスに大幅な悪影響が出ています。
聞き心地はあまり良くなく、オーディオスペックも価格の標準レベルで、総じて価格なりといったところの製品です。
音質的な特徴
美点
- 奥行きのある音場
- グルーヴ感に優れる
- 深みのある低域
- 臨場感に優れる
- 艶やかなサウンド
欠点
- 拡張性に欠ける高域
- 薄っぺらい中域
- うるさくてシャウティ
- 爽快感に欠ける
- マイクロディテールの不足
奥行きのある音場
グルーヴ感に優れる
艶やかなサウンド
艦隊これくしょん~艦これ~ 島風 (1/8スケールPVC塗装済み完成品)
大人気PCブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』より、”島風型1番艦”駆逐艦「島風」をリリースいたします。
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もちろん大中小の「連装砲ちゃん」も付属してボリューム満点の造形となっています。背中に搭載された五連装酸素魚雷発射管のメカメカしいディティールや各種装備類の質感など、こだわりのつまった逸品です。
速さが自慢の重雷装駆逐艦「島風」を是非あなたの編成に加えて下さい!
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- ZERO AUDIO ZIRCO NERO
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- ZERO AUDIO ZIRCO NERO
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- ZERO AUDIO ZIRCO NERO
総評
ZERO AUDIO ZIRCO NEROは低価格で臨場感に優れた深みのある低域を味わいたい人には悪くない選択肢ですが、それ以外は価格なりでサウンドバランスもそれほどよくありません。
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