免責事項
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Tingker TK160の概要
こんな人におすすめ
- 明るく朗らかなサウンドが好き
- 高域に敏感
- エッジの柔らかなサウンドが好き
- 低域にこだわる
- 穏やかなJAZZや室内楽が好き
- ボーカル曲が好き
基本スペック
- 周波数特性:18Hz~20kHz
- インピーダンス:30Ω
- 感度:98dB
- ケーブルコネクタ:mmcx
- 価格帯:5000円~10000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:9.5/10.0
- 低域:10.0/10.0
- 歪みの少なさ:9.5/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:12.5/10.0
長所
- ほぼ完璧な質感
- 明るい中域
- 朗らかなサウンド
- 深みのある低域
- 耳当たりがマイルド
- 優れたクリア感
- 価格以上の解像度
短所
- エッジ感に欠ける
- 伸びやかさに欠ける
- 繊細さに欠ける
- 空気感に欠ける
- 鮮明感に欠ける
Tingker TK160の特徴
- 超頑丈なデザイン:イヤーシェルは、金属合金素材とmmcx接続タイプで構築されたプレミアムを搭載しています。
- 複数の将来のワイヤーオプション:Mmcx接続タイプを使用すると、tk160は将来のワイヤーアップグレードの扉をかなり簡単に開き、2.5/100mmバランスまたはさまざまなバージョンにかなり簡単にアップグレードすることもできます。
- 快適なフィット感:パッケージに含まれるさまざまなサイズの6ペアのシリコンチップを備えたtingker tk160は、より長いリスニングセッションに適した快適なフィット感を保証します。
パッケージ(8.5)
ビルドクオリティ(8.5)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
装着感はかなり良好です。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
Tingker TK160はアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
Tingker TK160は低域寄りのニュートラルサウンドを持っています。中域は明るめでクリアに聞こえますが、高域はマイルドなモニターライクリスニングサウンドです。中域の透明度で優れているのは魅力ですが、繊細さや鮮明感が抑えられているので、モニター用途には物足りないでしょう。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(10.0)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:A-
- 深さ:A
- 重み:A-
- 太さ:A-
- 存在感:A-
TingkerはAudiosenseのサブブランドです。Audiosenseは優れた低域拡張性で知られていますが、Tingker TK160も例外ではありません。レイヤリングがよく、深みのある低域を味わうことが出来ます。
階層性がしっかりしており、ドラムキックにはインパクトが感じられ、太さにもしっかりしており重厚です。ランブルも十分で低域マニアを満足させることができるでしょう。質的には非常に優れています。
中域(9.5)
- 原音忠実度:S-
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B+
- 存在感:B
中域はほぼニュートラルに近く、かなり正確な質感表現を実現しています。
中域は非常に滑らかでみずみずしく、色彩感も豊かで明るく聞こえ、透明度に優れています。質感はやや硬く聞こえますが、エッジは柔らかく、耳あたりが良いのが特徴です。女声ボーカルは軸がしっかりしていますが、ふわっと息が消えるような嫋やかさがあり、メロウでスウィートな雰囲気で聞こえます。高域の伸びやかさは足りていないため、ボーカルが音楽全体の中で高い位置で聞こえやすいのは気になる人がいるかも知れません。
非常にクリアに聞こえるため、モニターとしても悪くありませんが、繊細さやのびやかさに欠けるため、ミキシング用途やボーカルチェックには少し向きませんね。これで曲作りをするとボーカルの子音が強くなりすぎると思います。
逆に言えば、サ行の刺さりや子音の尖りが嫌いな人には大変快適なイヤホンです。
高域(8.5)
- 原音忠実度:D
- 艶やかさ:B+
- 鋭さ:B
- 脆さ:C
- 荒さ:D-
- 繊細さ:D-
- 存在感:C
高域は閉じた構造になっているため、空気感で大きく劣り、鮮明感も良くなく、繊細さでも物足りません。
減衰はマイルドでわりと滑らかなため、金属的に聞こえるところはありませんが、バイオリンは伸びやかさに欠け、シンバルは少し鈍く濁って聞こえ、クラッシュの広がりに欠けます。
一般に高域を重視する場合はAudiosense AQ0を買ったほうがいいでしょう。
定位/質感
- 質感の正確性:S
- 定位の正確性:C
- オーケストラのテクスチャ:A-
- 雅楽のテクスチャ:B+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
ホールよりは狭い、宮廷の舞踏会のようなところで演奏される、マイルドで優雅なフルオーケストラを味わいたいならTingker TK160は悪くありません。スケール感では物足りませんが、ほぼ正確な質感で明るく聞こえる中域、伸びやかさに欠けますが自然に減衰する倍音が味わえます。ただ、どちらかといえば室内楽向きの音ですね。
雅楽は篳篥の質感が良いですが、突き抜け感に欠け、和音もやや天井に張り付くようにうるさく聞こえやすいのが難点ですね。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B
- クリア感:A+
- イメージング:B+
- 高域:A+
- 中域:B
- 低域:C+
深さは十分で中域でわずかに奥行き感が強調され、高域は高さで物足りません。
クリア感はかなり優秀でハイエンド並です。
イメージング性能は価格の標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:B+
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:A+
Tingker TK160は非常にクリアでマイルドな中域が魅力のリスニングイヤホンです。オーディオスペック的には価格を完全に超越していますが、高域はややおとなしすぎ、のびやかさに欠けるのが気になるかもしれません。高域に敏感な人がボーカル中心で音楽を楽しむのには最適なイヤホンの一つです。
音質的な特徴
美点
- ほぼ完璧な質感
- 明るい中域
- 朗らかなサウンド
- 深みのある低域
- 耳当たりがマイルド
- 優れたクリア感
- 価格以上の解像度
欠点
- エッジ感に欠ける
- 伸びやかさに欠ける
- 繊細さに欠ける
- 空気感に欠ける
- 鮮明感に欠ける
ほぼ完璧な質感
明るい中域
耳当たりがマイルド
Re:ゼロから始める異世界生活 プレシャスフィギュア レム~オリジナル桜イメージ ver.~
『Re:ゼロから始める異世界生活』より、レムが春をイメージした桜色のコーディネートで登場!
少しはだけた桜色の可愛らしい和装のメイド服と、躍動感のあるポージングでレムの健康的な美しさを際立たせます。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Tingker TK160
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Tingker TK160
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Tingker TK160
総評
TIngker TK160は深みのある低域と明るく聞こえる耳当たりの良い朗らかな中域が魅力のリスニングイヤホンです。そのサウンドは非常にクリアで透明感があり、明るくメロウで、明瞭でありながらまろやかで耳当たりの優しい音で、美音系の代表的な傾向を備えていると言えます。非常に低価格で優れたメロウサウンドを実現しており、メロディアスな音を愛するリスナーに価格以上の、ハイエンド製品に匹敵する満足度をもたらすでしょう。
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