免責事項
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SoundPEATS Sonic Proの概要
こんな人におすすめ
- 邦楽、J-Pop、アイドルソング、アニソン好き
- 愛らしく甘い日本語ボーカルを楽しみたい
- 華やかなサウンドが好き
- 通信品質重視
- スマホでゲームをするので低遅延モードがほしい
基本スペック
- 連続/最大再生時間:15h/35h
- 防水性能:IPX5
- 対応コーデック:aptX/AAC/SBC
- 技適番号:018-200322
- 価格帯:5000円~10000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:9.0/10.0
- 装着感:9.0/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:9.5/10.0
- 低域:8.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
- 通信品質:9.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:11.5/10.0
長所
- 中域への適切なフォーカス
- 自然な質感
- 構築的
- 艶やかで華やかな中高域
- ボーカルフォーカスが良い
- 日本語音域へのフォーカス
- ワイヤレス充電対応
- 低遅延モード
- イヤホン単体で15時間の長時間再生
短所
- 少し尖って聞こえやすい子音
- 拡張性に欠ける
- 狭い音場
- 押し出し感が強い
- 聞き疲れしやすい
- シャウティになりやすい
SoundPEATS Sonic Proの特徴
SOUNDPEATSイヤホンならドンシャリ系なサウンドという既成概念を打ち破り、中音域のボーカルが際立つバランスになり、声のニュアンスを細やかに描き出します。
前代のSonicに基づき、カラーマッチングを変わり、もっと質感があるデザインを採用しております。
VGP2021 SUMMER “コスパ大賞&金賞”W受賞!
日本全国の有力販売店と、オーディオ機器のトレンドと魅力を熟知する評論家が選ぶ、VGPアワードにて、Sonic Pro は、その厳しい審査を勝ち抜き、特別賞では「コスパ大賞」、部門賞では「金賞」を受賞し、W受賞となりました。
【入賞理由】デュアルBAドライバー搭載、高品位コーデックaptX Adaptiveにも対応したハイスペックな完全ワイヤレスイヤホンに対して
タフな長持ちバッテリー
有線から解放された真のワイヤレス
15時間連続再生可能使用時間を維持しながら、Qi充電にも対応でき、ケーブルにまつわるトラブルやストレスから完全に解放されます。面倒な充電ケーブルの抜き差しが必要無く、便利で快適な充電ライフを送ることができ、もっと快適に音楽の世界に没頭できます。
音楽の途切れなさ
15時間連続再生可能使用時間を維持しながら、Qi充電にも対応でき、ケーブルにまつわるトラブルやストレスから完全に解放されます。面倒な充電ケーブルの抜き差しが必要無く、便利で快適な充電ライフを送ることができ、もっと快適に音楽の世界に没頭できます。
交差点の近くや駅、電車内など電波干渉しやすい場所でも途切れなくご利用いただけます。
優位なゲームプレイ
独自の「ゲーミングモード」を搭載し、60msの超低遅延を実現しました。更に、2基のバランスドアーマチュアドライバーとの相乗効果で、入力される音声信号への反応がより敏感になります。
ごく小さな音も聞き逃せなく、音が聞こえる方向まで把握できます。
TrueWireless Mirroring技術
SOUNDPEATS独自のデザインを採用しており、自然の光を反射することで表面がカラフルに輝き、美しい新たな音声世界を演出します。
長時間使用しても疲れにくく、持ち運びにも便利なので、スマホで動画も、ゲームも、どちらもストレスなく楽しめます。
SOUNDPEATSの新しいサウンドへ
左右のイヤホンにそれぞれ2基のバランスドアーマチュアドライバーを搭載しているSonic Proには周波数帯域が広がる一方、より繊細で描写力が強い音楽再生が可能になりました。
自然で原音に忠実な高音質オーディオクオリティを継承しつつ、音の明瞭さとディティールを再現でき、サウンド世界の躍動感を実現します。
パッケージ(8.5)
価格帯では標準か少し上質なパッケージです。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- SoundPEATS Sonic Pro本体
- 専用充電ケース
- USB Type-Cケーブル
- イヤーピース(3サイズ)
- マニュアル
ビルドクオリティ(9.0)
蓋のぐらつきはありません。ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
Sonicより高級感のあるデザインになっています。
装着感(9.0)
耳に当たる部分にはSonic同様段差が設けられており、耳にしっかりと嵌るようになっています。
接続品質
aptXでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも通信が途切れることはなく、その後は問題なく音楽は再生され、途切れはありません。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースは物理式です。
電源ON | ケースからイヤホンを取り出す |
電源OFF | イヤホンをケースに収納する |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
リセット方法 | ①イヤホンをケースに収納 ②両方のイヤホンをケースに収め、イヤホンのマルチファンクションボタンを10秒長押し ③イヤホンのLEDランプが2回白色に点灯したらリセット完了 |
曲再生/停止 | マルチファンクションボタンを1回クリック |
曲送り | 右のマルチファンクションボタンを1.5秒長押し |
曲戻し | 左のマルチファンクションボタンを1.5秒長押し |
音量+ | 右のマルチファンクションボタンを2回クリック |
音量- | 左のマルチファンクションボタンを2回クリック |
通話応答 | マルチファンクションボタンを1回クリック |
通話終了 | マルチファンクションボタンを1回クリック |
通話拒否 | マルチファンクションボタンを1.5秒長押し |
音声アシスタント機能 | 右のマルチファンクションボタンを3回クリック |
低遅延モードON/OFF | 左のマルチファンクションボタンを3回クリック |
音質
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- アナライザソフト①:TypeDSSF3-L
- アナライザソフト②:Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性(自由音場補正済み)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータスなど
測定値は有料記事をご覧下さい。
オーディオステータス
音質解説
SoundPEATSはSonic Proでドンシャリ卒業宣言をしていますが、どうやら本当にこれまでのサウンドとは違う新機軸を目指したようです。低域から中域はかなりニュートラルに近く、スタジオトラッキングモニター系に近い中域重視のサウンドになっており、ドンシャリだったSonicとは別物の、むしろかまぼこ寄りフラット系のチューニングになっています。
Gamer No.1といい、今回のSonic Proといい、SoundPEATSは伝統に近かった低域への執着を克服して新しいステージでサウンド作りを始めたようです。
以下のレビューはFiiO M15にaptX接続でつないでテストしています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(8.5)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:B
- 深さ:B+
- 重み:A-
- 太さ:B+
- 存在感:B+
SoundPEATSにしては珍しいことに、Sonic Proの低域はほとんど強調されていません。
重みは悪くありませんが、深みに欠ける浅いサウンドで、中域を支えるバランスになっています。深さ重視だったSonicとは異なり、Sonic Proの低域はベースヘッドにとっては明らかに軽っぽいサウンドです。
やや色味が薄い傾向がありますが、エレキベースの広がりはよく、それでいてドラムキックとの描き分けも自然よりは少しはっきりしているので、階層性は悪くありません。ただ沈み込みは悪いですね。どちらかというとモニター的な低域です。
中域(9.5)
- 原音忠実度:S
- 厚み:B+
- 明るさ:B+
- 硬さ:B+
- 存在感:B
SoundPEATSにしては珍しく、中域はほぼ最前列です。中域の透明感を重視したというSoundPEATSの主張は正しく、THD的にも中域上部から透明度が高まるように調整されており、中高域の艶のきれいなあたりが印象的に聞こえるような音響構造が実現されています。
この調整は面白いですね。ボーカルににじむような広がり感をうまく出しつつ、中高域はクリア感の上でも解像度が高く聞こえるようになっており、粒立ち感と光沢感が明瞭に聞こえ、意識の上でもフォーカスされるようになっています。
ボーカルの子音が明瞭に聞こえ、シンバルや電子音、アコースティックギターの輝きははっきりして聞こえます。
ただ、中域の密度が高くなりすぎており、情報量が多い曲では音が集まりすぎてごちゃごちゃし、聞き取りづらく感じる場面があります。
高域(8.5)
- 原音忠実度:D+
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B
- 脆さ:C+
- 荒さ:D
- 繊細さ:C-
- 存在感:C
SoundPEATS Sonic Proの高域は最も量的な存在感が薄く、拡張性の点では物足りません。しかし、THDの上では最もクリアで印象的に聞こえるようになっており、しかも低域に対してクリア感は格段に高く調整されているので、量的な存在感は質的に補われてバランスが取られています。
拡張性の足りなさは子音の刺々しさや、ややカチカチと固く聞こえる質感につながっていますが、音がソリッドに聞こえるので、音楽の骨組みを確かにしており、しっかりした構築感につながっています。
余韻に欠けるので、高域の広がりは悪く、空気感は物足りず、寸詰まり感がありますが、閉鎖感のある音場はスタジオ的な箱庭感があります。ボーカルフォーカスも強くなっており、中域の甘味を印象的にすることにも貢献しています。
定位/質感
- 質感の正確性:S
- 定位の正確性:C+
- オーケストラのテクスチャ:A-
- 雅楽のテクスチャ:S-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvořák: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
中域の質感は非常に自然ですが、音場は広くなく、中域中心で聞かせるサウンドになっているためにホールに響くような高さに欠けます。聞こえ方がどこか室内楽的ですね。しかし、中域は本当に美しく、楽器音がみずみずしく、つややかで見事にクリアに聞こえます。クラシックを音場重視で聞く人には向きませんが、質感重視で聞く人には悪くないでしょう。
SoundPEATSはSonic Proを日本人向きにチューニングしたと言っていますが、雅楽を聴けば、その主張が正しいことがすぐにわかります。驚きを隠せませんね。周波数特性の上でも日本語音域への明らかなフォーカスが見られますが、雅楽を聴くと塩梅の表現と和音のバランスが良く、篳篥が適切に主導し、風雅でありながら、高域の響きの広がりがどこか抑制された天井の低い、静寂な空間があります。
音場/クリア感
- 音場:B-
- クリア感:B+
音場は深さと高さが平凡か少し物足りなく感じられ、高域が引っ込む分距離感が出るので、奥行きが少し感じられますが、広くはありません。横に長いワイドモニターディスプレイのような音場ですね。
クリア感は標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:A
- 個人的な好み:B+
SoundPEATS Sonicはスタジオレコーディングに忠実で正確な中域を持ち、中高域のディテールに丁寧にフォーカスしつつ、一方で日本語音域への明らかな配慮が見られる、まさに日本語ボーカル曲を聞く邦楽やJ-POPリスナー向きのチューニングが施されています。
Sonicのときはどこが日本人向きなのかさっぱり理解できなかったのですが、Sonic Proは日本語が美しく聞こえるサウンドになっており、歌詞は非常に聞き取りやすく、音楽のニュアンスもわかりやすく感じるでしょう。
ただ音場が狭く、中高域の押し出し感がやや強いので、若干聞き疲れしやすい傾向があります。
音質的な特徴
美点
- 中域への適切なフォーカス
- 自然な質感
- 構築的
- 艶やかで華やかな中高域
- ボーカルフォーカスが良い
- 日本語音域へのフォーカス
欠点
- 少し尖って聞こえやすい子音
- 拡張性に欠ける
- 狭い音場
- 押し出し感が強い
- 聞き疲れしやすい
- シャウティになりやすい
ボーカルフォーカスが良い
華やかなサウンド
モニターライク
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはAntelope Audio Amariを用いています。出力インピーダンスは0.3Ωで、使用イヤーピースは標準イヤーピース(バランス)のSサイズです。
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
LACRIMOSA OF DANA -Opening Ver.-
- 原曲(-23LUFS)
- SoundPEATS Sonic Pro
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- SoundPEATS Sonic Pro
総評
SoundPEATS Sonic Proは母音重視の日本語音域にフォーカスされるサウンドを持つ、邦楽やJ-POPを楽しむ日本人向きのサウンドを持っています。その中域はほとんどニュートラルで甘く明るいボーカル中心に楽しめるようになっており、中高域の印象度が高い華やかなサウンドです。ボーカルがキラキラ輝いてはっきりと聞こえるので、アイドルソングなどを楽しむ層に刺さるだろうチューニングですね。
スペック的にも優れており、低遅延モード搭載やワイヤレス充電対応など機能も豊富です。
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