免責事項
- このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにSivgaから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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Sivga PIIの概要
こんな人におすすめ
- 明るい音が好き
- デザインの良いヘッドホンを探している
- 装着感重視
- Sivgaファン
基本スペック
- 再生周波数:20Hz-40000Hz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:98dB
- 価格帯:50000円~100000円
- パッケージ:8.0/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:9.0/10.0
- 高域:6.0/10.0
- 中域:5.0/10.0
- 低域:7.0/10.0
- 歪みの少なさ:7.5/10.0
長所
- フラットに近いサウンド
- 明るく聞こえる中域
- 前方定位的
短所
- 低品質な中域
- 低解像
- クリア感に欠ける
- 不自然な質感
Sivga PIIの特徴
SIVGAが素材、技量、サウンドの完璧な組み合わせで作成した貴重なアートワーク。
- デザイン – SIVGA P-Ⅱは、ドライバーとして97mm x 76mmの超ナノ両面磁気平面ダイヤフラムユニットを使用し、黒いクルミチャンバーの優れた音特性を組み合わせています。
- サウンド – PⅡの全体的なサウンド方向は非常に包括的です。低域・中域・高域はバランスが取れ自然に流れ、サウンドは豊かで、最適化されたサウンドレイヤーと透明性が備わっています。 サウンド機能:暖かく、生々しく、ジューシー。
- クラシック – 音質を最大限に高め、理想的な状態にするために、SIVGA P-IIはクラシックなスタイルを継続し、ヘッドフォンチャンバーシェルとしてプレミアムナチュラルウォールナットウッドの素材を選択し、伝統的な職人技にこだわります。
- 快適 – ヘッドバンドシースとイヤーマフは高プロテインレザーで作られており、イヤホンがリスナーの頭部に近いようになり、より快適になります。
パッケージ(8.0)
パッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- ヘッドホン本体
- 4.4mm→3.5mmアダプター
- キャリングケース
- 説明書
RMEオーディオインターフェイスの新たなスタンダードモデル。最大20の録音チャンネルと20の再生チャンネル、SteadyClock FS、高性能マイク入力、内蔵パラメトリックEQ、USB録音機能、全ての機能を制御可能なスタンドアローン・モード機能を搭載。多彩な入出力に、プロフェッショナル・レコーディングを実現するスペック、RMEの定評ある安定性、必要な全てを備える機能群。それらをハーフラック・サイズに凝縮したRMEの新定番。
大ヒットのBabyface Proをさらに洗練させた後継モデル。
「SteadyClock FS」の搭載によって、1000 兆分の1 秒 (フェムト秒) 単位での正確なDAコンバージョンを実現。よりクリーン、より高解像のサウンドを提供します。
ADI-2 Pro FS と同じオペアンプを使用し、出力THDが最大10dB改善。また、ヘッドホンアンプとしての性能が大きく向上。3.5mmのヘッドホン出力は最大90mWまで対応し、出力インピーダンスは2Ωから0.1Ωまで減少しています。妥協のないサウンドを追及した傑作のUSB バスパワー対応オーディオインターフェイスです。
最大サンプルレート768kHzならびにDSDの再生/録音にも対応した超高精度AD/DAコンバーターであるADI-2 Proは、USB DAC、USBオーディオインターフェイス、さらにハイエンドなヘッドフォン・アンプとしても今までにない品質で提供するためにデザインされました。「ADI-2 Pro FS R Black Edition」は、S/N比が117 dBから120 db (123dBA) に向上し、歪みはフル・デジタル・レベルで-120 dB に改善されています。アナログXLR、RCA出力には2.5 dBのヘッドルームが追加され、歪みのないサンプル間ピークの上限が+4 dBFSにまで引き上げられます。また、ADI-2 DAC FSで採用された高機能で便利なマルチ・リモート・コントローラーが付属します。
ビルドクオリティ(8.5)
ビルドクオリティは価格の水準を満たしています。
装着感(9.0)
装着感は良好です。
ルイジアナ州で設立されたPreSonus Audio Electronicsは、プロクオリティのオーディオ製品をハイコストパフォーマンスで提供し、世界各国のオーディオ・プロフェッショナル、ミュージシャン、アマチュアから高い評価を受けています。 DAWシステムのコントローラーやソフトウェアから、スピーカー、デジタルミキサーまで、長年培ってきた技術と実績により、業界でも最高水準の品質・信頼にて斬新な製品を提供しています。
PRESONUSのオーディオインターフェイスは、クオリティとコストパフォーマンスを両立したStudio USB-Cシリーズや、iOSなどのスマートデバイスにも対応した携帯性に優れるAudioBoxシリーズを始め、信頼性と時代を先駆ける斬新さを兼ね備えた多様な機種が提供されています。多数ある中から最適な機種をお選びいただけるよう、性能や機能の違いが一目でわかる比較表をご用意しました。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- 小野測器 SR-2210 センサアンプ
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
Sivga PIIはアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。
ANTELOPE AUDIO(アンテロープオーディオ)は、20年以上に渡りハイエンドのデジタルオーディオクロックやAD/DAコンバーターを手がけるメーカーです。プロフェッショナルが認めるクリスタル・マスタークロックを始めとする独自技術により、完璧なクロッキングを実現。レコーディングスタジオやプロエンジニア、プロミュージシャンはもちろん、オーディオファンからも高い支持を集めています。
音質解説
今回はFiiO M15につないでレビューしています。
Sivga PIIはフラットに近い中域充実系のサウンドシグネチャーを持っています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(7.0)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:B
- 深さ:B
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感:B-
Sivga PIIの低域は緩やかに減衰しています。モニタースピーカーのような低域が好きなら悪くないかもしれませんが、締まりも悪く、見通しで少し物足りないため、おすすめしづらい低域です。
バスドラムの太さや重みは悪くありませんが、深さの点ではかなり物足りず、やや膨張的にブーム感重視で聞こえがちです。耳当たりはやや優しく聞こえますが、引き締まりに欠け、見通し感はよくありませんし、臨場感も物足りません。
エレキベースも黒さに少し欠け、引き締まりが悪く、やや明るめでじんわりとしたエッジのサウンドで聞こえます。
全体的に腰高に聞こえる低域で、独特のぼんやりしたライブ感がありますが、臨場感という点では物足りません。低域好きにはちょっと物足りない音でしょう。
中域(5.0)
- 原音忠実度:A-
- 厚み:A+
- 明るさ:A
- 硬さ:B+
- 存在感:B
Sivga PIIの中域はかなり問題含みです。
平面駆動型はかなり広いレンジのサウンドを再生できる反面、フルレンジスピーカーと同じように中域付近に分割振動が生まれる傾向があり、それが解像度や透明感といった音質要素に影響を与える場合があります。
平面駆動型のヘッドホンがこれらのオーディオスペックでダイナミックドライバーモデルに劣る傾向があるのはこうした構造上の問題があるのですが、メーカーは平面駆動型のこうした特性をうまく調整して目立たせなくします。
しかし、Sivga PIIの中域は、残念ながら悪い平面駆動型のお手本のようであり、かなりの数の分割振動によって直線性は低く、結果として歪もかなり高くなっており、質感の再現度にも影響しています。
音をダイレクトに聞かせないような感じがあり、響きも生まれているため、聞き心地は良いところがありますが、全体的に濁りが強く、まじめな音楽鑑賞用としてはほとんど使えません。
露骨に調整不足なのがわかる音で、試作機の音を聞かされている感じです。完成品のレベルではありません。
高域(6.0)
- 原音忠実度:C-
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B
- 脆さ:C+
- 荒さ:D+
- 繊細さ:C-
- 存在感:C
露骨に問題が顕在化していた中域に比べると、高域はかなりまともです。
しかし全体的にエネルギーが足りておらず、かろうじてディテールは悪くないと言った水準です。なにより平面駆動型なのに拡張性はよくありません。
定位/質感
- 質感の正確性:C+
- 定位の正確性:B
- オーケストラのテクスチャ:D-
- 雅楽のテクスチャ:D-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
おそらくオーテクの5000円くらいのヘッドホンを買ったほうがこれよりはるかにまともな音がすると思います。おすすめしません。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:A
- クリア感:B
- イメージング:B
- 高域:B+
- 中域:B
- 低域:B-
低域の深さは少し物足りず、中域は前面に近く、高域の高さは物足りません。
クリア感は価格の標準を満たしています。ただ中域の歪が大きく、あまりおすすめできません。
イメージング性能は価格の水準を満たしていません。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:D-
- 個人的な好み:D-
Sivga PIIは総合的な品質では価格の基準をクリアしているとはとても言えませんし、平面駆動型らしいレンジ感の良さといったものも引き出せておらず、音質的にはほぼ見るべきところのないヘッドホンです。おすすめできません。
Sivgaは同じ価格帯でSV023のような優れたレンジ感や解像度を持つヘッドホンを生み出しており、よほどPIIのデザインが気に入ったということでもなければ、一般にSV023を買ったほうがむしろ平面駆動型のような音に聞こえると思われます。
音質的な特徴
美点
- フラットに近いサウンド
- 明るく聞こえる中域
- 前方定位的
欠点
- 低品質な中域
- 低解像
- クリア感に欠ける
- 不自然な質感
フラットに近い
明るい中域
前方定位的
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + Loxjie D30を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
ハイエンド音質を求めるホームオーディオユーザーのために、AMÁRI はリファレンスグレードの AD/DA コンバーター、最大 24-bit 384 kHz 変換と DSD 128 をサポート。使いやすいインターフェースと Antelope の代名詞となったクロッキングを提供します。他のオーディオファンコンバータとは異なり、AMÁRI は、ヘッドフォンのメンブレーンウェイト補正として機能する、ご自身で抵抗値を選択できる 2つ のヘッドフォン出力を備えています。
- 8つの DAC を実装した「独自アーキテクチャ構造」を採用、驚異の ダイナミックレンジ 138dB DA 変換を実現
- デュアル ADC 構造 による、リファレンスグレードの ダイナミックレンジ 128dB AD 変換を実現
- 独立した デュアル DAC 構造 を採用した独自のヘッドフォン出力を搭載。(XLR バランス出力も可能)
- ヘッドフォンアンプは 17 Step の可変インピーダンス機能 を搭載、どんなヘッドフォンも完全に制御可能
- Antelope Audio の代名詞、64-bit Acoustically Focused Clocking (AFC) jitter management technology 採用
- 最大 384kHz/24-bit または DSD 128 に対応、ハイレゾや DSD 音源再生機として最高のポテンシャルを発揮
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Sivga PII
- Sivga SV023
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Sivga PII
- Sivga SV023
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Sivga PII
- Sivga SV023
総評
Sivga PIIは全体がフラットに近く、明るい中域を楽しめるヘッドホンです。ただ、そのサウンドは平面駆動型の利点より欠点を大きく引き出してしまったようで、残念ながら音楽を楽しめるという水準に到達していません。デザインは非常にかっこよいと思いますが、音質的には良いところが見出しづらく、基本的におすすめしません。
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