免責事項
- このレビューは「私的な購入品」または「対価を払ってレンタルした商品」に基づいて書かれています。
- これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
- 当サイトのプライバシーポリシーをご確認ください。
- 「audio-sound @ premium」はamazon.co.jpおよびamazon.comほか通販サイトの取扱商品を宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣言プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラム等の参加者です。
Shure AONIC 40の概要
こんな人におすすめ
- 爽やかなサウンドが好き
- SHUREファン
基本スペック
- 連続再生時間:25h
- 防水性能:なし
- 対応コーデック:aptX HD/aptX/AAC/SBC
- 価格帯:20000円~30000円
- パッケージ:8.0/10.0
- ビルドクオリティ:8.0/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:7.0/10.0
- 低域:5.0/10.0
- 歪みの少なさ:7.0/10.0
- 通信品質:9.5/10.0
長所
- 奥行き感のある音場
- すっきり爽やか
- 明るい
- 優秀な高域拡張性
- 繊細
短所
- 正確でない質感表現
- キレが悪い
- 大幅に浅く、広がりで劣る低域
- あまりよくない定位
- 皮相で薄っぺらく、安っぽい音
- 解像度が悪い
SHURE AONIC 40の特徴
- 長年にわたって音楽界のレジェンド達を支えてきた経験から生まれたクリアなスタジオクオリティーサウンド
- アジャスタブル・ノイズ・キャンセレーションでノイズを効果的に遮断し臨場感あふれるリスニング体験を実現。3段階のデジタル方式のアクティブ・ノイズ・キャンセル設定はよりナチュラルな遮音性をもたらします。
- 外音取り込みモードは簡単操作で周囲の音を取り込むことが出来ます。
- 折り畳みが出来る軽量でポータブルなデザインは外出先でも持ち運びに便利。
- 15分の充電で5時間使用できる急速充電、最大で25時間の連続再生。
- 過酷な使用にも耐えるタフな設計。ガラス繊維入りナイロンや航空機などで使用されるアルミニウム合金などのプレミアム素材で作られています。
- カスタマイズ可能なハードウェアEQ:複数のプリセットから選択、もしくは独自のカスタムEQをShurePlus PLAYアプリで作成し、アプリを使用して好みの音で再生が可能 。設定したEQはイヤホンに保存され、ストリーミングなど各種サービスにもEQ設定が有効になります。
パッケージ(8.0)
ビルドクオリティ(8.0)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
イヤーマフは適度な厚みがあり、装着感はかなり快適です。
接続品質
aptX HDでCayin N6II/E02と接続してテストしました。接続品質は優秀です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも問題なく音楽を聴くことができます。
ホワイトノイズは少しあるかもしれませんが、ほとんど気になりません。
アプリ
SHUREPLUS PLAYに対応しています。
SHUREPLUS PLAYアプリで可能なこと
- 音質のカスタマイズ
- コントロールのカスタマイズ
- ファームウェアアップデート
- ペアリング解除
- ファクトリーリセット
- デバイス情報の確認
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
音質解説
今回はaptX HDでFiiO M15につないで、イコライザー設定はOFF、ANCはOFFにしてレビューしています。
デフォルト設定のSHURE AONIC 40は中域重視の明るいサウンドシグネチャーを持っています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(5.0)
- 原音忠実度:C-
- 臨場感:D-
- 深さ:C-
- 重み:C+
- 太さ:B-
- 存在感:D-
SHURE AONIC 40の低域はスカスカで存在感がほとんどありません。ただし、イコライザーで「低音ブースト」にすることで劇的に改善され、かなりの深みを出すことができるようになります。
中域(7.0)
- 原音忠実度:B+
- 厚み:A
- 明るさ:S
- 硬さ:A
- 存在感:B
AONIC 40のデフォルト設定の中域はかなり前面に出てきて明るいサウンドです。中域は構造的には後傾的で、ステージングは強調されています。
明るくよく聞こえますが、空間がスカスカしていてすっきりしすぎて薄っぺらい中域です。ディテールもあまり良くなく、安っぽい音ですね。
高域(8.5)
- 原音忠実度:C-
- 艶やかさ:A-
- 鋭さ:A-
- 脆さ:A-
- 荒さ:C+
- 繊細さ:B
- 存在感:C
このヘッドホンの唯一まともと言える領域です。鮮明感を十分に提供し、空気感も高く、抜けは良好です。ほとんど開放型ヘッドホンのように爽やかです。
定位/質感
- 質感の正確性:D+
- 定位の正確性:B
- オーケストラのテクスチャ:D-
- 雅楽のテクスチャ:D-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
デフォルト設定でフルオーケストラを聴くのはやめておいたほうがいいです。薄っぺらくて面白みがありません。
空間はスッキリしていますが、全体的に薄味で篳篥の音が細く弱く、かすれたように聞こえます。和音にも迫力がありません。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B
- クリア感:B-
- イメージング:B
- 高域:B+
- 中域:B+
- 低域:C+
低域の深さはかなり不足しており、中域で奥行きがかなり強調され、高域の高さは非常に優れています。
クリア感は価格を考えると物足りませんね。
解像度は価格を考えると物足りませんね。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:D-
- 個人的な好み:D
SHURE AONIC 40のデフォルトのサウンドは全くおすすめできません。イコライザーで音質は調整可能ですが、素性があまり良くないので、価格の水準を満たしていない解像度やクリア感が足を引っ張るでしょう。
音質的な特徴
美点
- 奥行き感のある音場
- すっきり爽やか
- 明るい
- 優秀な高域拡張性
- 繊細
欠点
- 正確でない質感表現
- キレが悪い
- 大幅に浅く、広がりで劣る低域
- あまりよくない定位
- 皮相で薄っぺらく、安っぽい音
- 解像度が悪い
奥行き感のある音場
すっきり爽やか
明るく繊細
Re:ゼロから始める異世界生活 Coreful フィギュア レム~パックイメージver.~
人気シリーズ「コアフル」より、パックをイメージした衣装を着たレムが登場!
メーカーがもふもふの毛並みの質感再現とかわいらしさにこだわったモデルです。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用い、FiiO BTA30を使い、AACでワイヤレス伝送しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Shure AONIC 40
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Shure AONIC 40
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Shure AONIC 40
総評
SHURE AONIC 40はカスタマイズ性が高く、ガジェットとしては面白いかもしれません。しかし、音質は価格に見合ってないと思われますから、あまりおすすめ度は高くありません。
コメント