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Moondrop LANの概要
こんな人におすすめ
- 優れたモニターイヤホンを探している
- バランスの良いサウンドが好き
- 低域の深みにこだわる
- ポップスファン
- 明るい中域が好き
- デザイン重視
- コスパ重視
基本スペック
- インピーダンス:32Ω±15%
- 周波数応答範囲:15Hz-37kHz
- 感度:120dB/Vrms
- コネクター:0.78mm 2pin
- 価格帯:5000円~10000円
- パッケージ:9.0/10.0
- ビルドクオリティ:9.0/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:10.5/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:9.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:12.5/10.0
長所
- ほぼ完璧な質感
- サウンドバランスが良い
- 明るい中域
- みずみずしい
- 良好な解像度
- 深さに優れた低域
- 良好なクリア感
- ほぼ完璧なモニタースピーカーサウンド
- 音像一貫性に優れる
- 透明度の高い音
- 前方定位的
- 優れたパッケージ
- 優れたビルド
短所
- うるさくなりやすい中域上部
- くつろいだリスニングにはややはっきりしすぎる音
- ディテールと繊細さに欠ける
- 輝度不足
- 音質的にはほぼほぼ劣化CHU
Moondrop LANの特徴
- 新世代の大型ダイナミック型ドライバー
- 高効率な内磁型ドライバー構造
- 小型・軽量なシェルデザイン
- プロフェッショナル・チューニングによる高音質化
新設計の大型ベリリウムメッキドーム型複合振動板ダイナミックドライバーユニット
Moondropは、カスタマイズされたドライバーユニットを搭載した高性能インイヤーモニターの設計で長年の経験を持っています。最新の「LAN」では、新世代の大型ベリリウムメッキドーム複合振動板、真鍮製内部音響キャビティ付き高効率内部磁気ドライバー構造を採用しています。
MIM冶金処理ステンレススチールシェル
Moondropは、最新の “LAN “のイヤーシェルに高品質なステンレススチールの素材を使用しています。この技術はユニバーサル製品に初めて採用され、「LAN」の高級感ある質感と優れた品質を約束します。
VDSFのターゲットレスポンスに合わせたチューニング
Moondropは、高性能オーディオ機器に関する長年の知識と経験を活かしてLANを設計しました。このペアの周波数特性はVDSFのターゲットレスポンスに合致しており、出力信号の歪みを極めて低く抑えています。優れた解像度とリファレンスグレードの自然な音色で、聴く人に開放的で生き生きとした自然なサウンドを提供します。プロフェッショナルなチューニングで様々なジャンルの音楽を引き立て、多くのオーディオファンにとって理想的な選択となることでしょう。
交換可能なケーブル
Moondrop LANは、ユニバーサル0.78mm互換ケーブルを採用しており、モニター用のアップグレードケーブル、通話/ゲーム用のマイク付きケーブル、屋外でのリスニング用のBluetoothケーブルなど、ケーブルを交換することが可能です。
TVアニメ「彼方のアストラ」EDテーマを担当するのは、昨年10月放送された人気アニメ「やがて君になる」のOPテーマ「君にふれて」でメジャーデビューし、ゲーム「夢現Re:Master」ではエンディングテーマだけでなく声優デビューも果たしたばかり のシンガー安月名莉子。EDテーマ「Glow at the Velocity of Light」は、銀河を想起させるスケール感と透明感のある歌声が伸びやかに広がる一曲。作曲は欅坂46「黒い羊」「エキセントリック」などを手がけた、だいし君と 山内パンプキンによるユニット・ナスカが担当。作詞はTVアニメ「あそびあそばせ」OP「スリピス」で話題となったプロフィール不明の作家・タナカ零が担当。
パッケージ(9.0)
パッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- イヤーピース
- キャリングポーチ
- マニュアル類
ビルドクオリティ(9.0)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
装着感は良好です。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- 小野測器 SR-2210 センサアンプ
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
Moondrop LANはアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。
ANTELOPE AUDIO(アンテロープオーディオ)は、20年以上に渡りハイエンドのデジタルオーディオクロックやAD/DAコンバーターを手がけるメーカーです。プロフェッショナルが認めるクリスタル・マスタークロックを始めとする独自技術により、完璧なクロッキングを実現。レコーディングスタジオやプロエンジニア、プロミュージシャンはもちろん、オーディオファンからも高い支持を集めています。
音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
Moondrop LANはニュートラルを意識したスタジオチューニングライクのサウンドシグネチャーを持っています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場補正済み周波数特性に基づく判定値。どれだけフラットスピーカーの音(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実][S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.5)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:B+
- 深さ:B+
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感:B
Moondrop LANの低域はかなり直線的に深くまで伸びています。
バスドラムの音は太く重厚感があり、引き締まりも悪くありません。ランブルも比較的よく聞こえます。
また、エレキベースも広がりがあり、引き締まりも悪くなく、黒さも適度で心地よいです。
ただ、音量的には中音域とのバランスが取れているものの、私には少し物足りない量です。それでも、一般的には優れており、ほとんどの人を満足させるでしょう。
中域(10.5)
- 原音忠実度:S
- 厚み:B+
- 明るさ:B+
- 硬さ:B+
- 存在感:B
Moondrop LANの中域はほぼ完璧にニュートラルで前面に出てきます
透明度はかなり良好で背景と楽器音はよく分離されており、十分にソリッドで構築感にも優れているため、立体感も悪くありません。
ただし高域で少しエネルギーが足りてないので、ディテールは少し不足しています。
十分にスタジオモニターとして優秀と言えますが、中域の音像が少し大きすぎます。とはいえ、中域は単体として優れており、問題はほとんど高域にあります。
高域(8.5)
- 原音忠実度:B+
- 艶やかさ:B+
- 鋭さ:B+
- 脆さ:C+
- 荒さ:D+
- 繊細さ:D+
- 存在感:C+
一般にMoondropのVDSFターゲットの最大の欠点は高域にあります。しかし、Moondrop自身はVDSFターゲットを理想的と考えて、かなり保守的なチューニングスタイルを堅持していることが今回のLANで明らかになったと思われます。したがって、Moondropが最近のKnowlesの報告などを受け入れて、ターゲットカーブに関する考え方を変えない限り、おそらくこの問題の解決が早々に行われることは期待できません。
Moondrop LANの高域は一般に、スタジオモニターとして期待される輝度と繊細さを提供することができません。この点でKATOやCHUのほうが全体的に優れたディテールが得られ、おそらく多くのユーザーを惹きつけます。高域の滑らかさを見ても、CHUのほうがスムーズな構造になっているため、拡張性を除けばLANの高域にCHUより良いところはほとんどありません。
どちらにせよ、LANの高域は少し期待外れですね。KATOやCHUの頃はMoondropは順調に前進していると考えていましたが、Stellarisでかなり革新を試みて混乱が見られた後、LANで一気に保守的な姿勢に回帰したことを見ると、この一年あたりの様々な試みの後で、彼ら自身は自らの伝統的なスタイルに閉じこもることを選択したようです。これはちょっと残念な結果になっていると思います。
定位/質感
- 質感の正確性:S+
- 定位の正確性:C+
- オーケストラのテクスチャ:A
- 雅楽のテクスチャ:A
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
フルオーケストラを聴くことを考えた場合、定位感の正確性と高域の滑らかで自然な伸びが期待でき、低域の重厚感も優れているCHUのほうがおそらく多くの人にとってより良い選択肢です。LANは悪くありませんが、CHUがより安い価格で買えるため、こちらを選ぶメリットは高域拡張性でわずかに勝る以外、ほとんどありません。
雅楽もCHUで聴いたほうがいいでしょう。決して優れていないわけではありませんが、CHUを聴いた後だとだいぶ物足りません。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:A
- イメージング:B+
- 高域:A+
- 中域:B+
- 低域:C+
深さは標準的で、中域は詳細で透明度が高く、高域は高さは標準か少し優れた水準です。
クリア感は価格を考えるとかなり優秀です。
イメージング性能は価格の水準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:S-
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:A
Moondrop LANはスピーカーの定位感に基づき、原音忠実性の高いサウンドを提供できるイヤホンです。
そのサウンドバランスはブランドの中で最も保守的な傾向に位置します。基本的にはCHUのほうが解像度が高く、ディテールでも優れたサウンドを提供できるため、LANよりCHUを買うほうがよいと言えるでしょう。
音質的な特徴
美点
- ほぼ完璧な質感
- サウンドバランスが良い
- 明るい中域
- みずみずしい
- 良好な解像度
- 深さに優れた低域
- 良好なクリア感
- ほぼ完璧なモニタースピーカーサウンド
- 音像一貫性に優れる
- 透明度の高い音
- 前方定位的
欠点
- うるさくなりやすい中域上部
- くつろいだリスニングにはややはっきりしすぎる音
- ディテールと繊細さに欠ける
- 輝度不足
- 音質的にはほぼほぼ劣化CHU
低歪でクリア
ほぼ完璧なモニタースピーカーサウンド
明るい中域
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
ハイエンド音質を求めるホームオーディオユーザーのために、AMÁRI はリファレンスグレードの AD/DA コンバーター、最大 24-bit 384 kHz 変換と DSD 128 をサポート。使いやすいインターフェースと Antelope の代名詞となったクロッキングを提供します。他のオーディオファンコンバータとは異なり、AMÁRI は、ヘッドフォンのメンブレーンウェイト補正として機能する、ご自身で抵抗値を選択できる 2つ のヘッドフォン出力を備えています。
- 8つの DAC を実装した「独自アーキテクチャ構造」を採用、驚異の ダイナミックレンジ 138dB DA 変換を実現
- デュアル ADC 構造 による、リファレンスグレードの ダイナミックレンジ 128dB AD 変換を実現
- 独立した デュアル DAC 構造 を採用した独自のヘッドフォン出力を搭載。(XLR バランス出力も可能)
- ヘッドフォンアンプは 17 Step の可変インピーダンス機能 を搭載、どんなヘッドフォンも完全に制御可能
- Antelope Audio の代名詞、64-bit Acoustically Focused Clocking (AFC) jitter management technology 採用
- 最大 384kHz/24-bit または DSD 128 に対応、ハイレゾや DSD 音源再生機として最高のポテンシャルを発揮
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Moondrop LAN
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Moondrop LAN
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Moondrop LAN
懐かしいアニメの主題歌やBGMを、1200円(税抜)という魅力的なプライスに詰め込んだ「ANIMEX1200」シリーズ。本盤は、1981年に公開された松本零士原作の劇場用長編アニメ『さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-』のオリジナル・サウンドトラックで、1981年にリリースされたもののリマスタリング版。
総評
Moondrop LANはほぼ完璧にスピーカーの定位感を再現するスタジオモニターライクサウンドを持ち、優れた透明度と原音忠実性を実現し、非常にクリアで低歪なサウンドを持っています。パッケージとビルドのクオリティも非常に高く、廉価でありながら所有欲もかなり満たしてくれます。しかし、より優れた兄弟機であるCHUがより安く買えるため、LANの存在感を希薄なものとするでしょう。
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