免責事項
- このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにKZから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
- これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
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KZ EDAの概要
こんな人におすすめ
- 明るく高解像なサウンドが好き
- 優れたモニターイヤホンを探している
- 高域好き
- 繊細な音が好き
- コスパ重視
基本スペック
- 周波数特性:20Hz~40kHz
- インピーダンス:34Ω
- 感度:112.5dB
- ケーブルコネクタ:0.75mm 2pin
- 価格帯:3000円~5000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:9.5/10.0
- 中域:10.0/10.0
- 低域:9.0/10.0
- 歪みの少なさ:9.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:12.5/10.0
長所
- ほぼ完璧な質感
- 明るい中域
- 高精細サウンド
- モニター的な低域
- 優れた解像度
- 優れたクリア感
- 良好な定位感
- 優れた構築感
- のびやか
- 繊細
短所
- エッジ感がやや強い
- 歯擦音が強い
- 高域に敏感な人には向かない可能性
- くつろいだリスニングにはややはっきりしすぎる音
- 深みに欠ける低域
KZ EDAの特徴
- KZ EDAは、HiFiインイヤーモニターの3イン1セットであり、パッケージに含まれているインイヤーモニターの各ペアを使用して、ユニークで上品に仕上げられたチューニングプロファイルを取得します。ダンスやヒップホップミュージックを高速でインパクトのある低音レスポンスで補完するBlackEDAを使用すると、低音が重くなります。 Clear EDAにはバランスの取れたチューニングプロファイルがあり、さまざまなジャンルの音楽を驚くほどうまく鳴らすことができます。また、シアンEDAは高解像度のチューニングプロファイルを備えており、ボーカルや楽器の明瞭度が高く、クリーンなサウンドになります。スイッチやノズルを回してチューニングを調整するのではなく、IEMのセットを変更するだけで別の味が得られます!!
- 1つのパッケージで3つの異なるサウンド:KZ EDAにはチューニングスイッチやノズルがありませんが、このペアは1つのパッケージで3つの異なるサウンドを提供します。 KZ EDAを使用すると、IEMのペアを1つだけ取得することはできません。実際、IEMの3つの異なるペアを1つのパッケージにパックして取得できます。黒のもので低音が重いチューニング、クリアのものでバランスの取れたプロファイル、シアンEDAで詳細な高解像度のチューニングが得られます。 1台の価格で3セットのインイヤーモニターを手に入れよう!
- シングルダイナミックドライバーの魅力:KZは、シングルダイナミックドライバー構成で新しいEDAインイヤーモニターを設計しました。 EDAのIEMの各セットは、プロのチューニングを備えたダイナミックドライバーを備えており、クリーンで正確なサウンドプレゼンテーションを提供します。
- 確かなビルド品質を備えたリッチなデザイン:KZ EDAインイヤーモニターの3つのセットすべてがリッチで絶妙な仕上がりになっています。シェルには、樹脂キャビティを覆う剛性のある金属フレームがあります。軽量で快適なペアで、長時間の使用に最適です。
パッケージ(8.5)
パッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- イヤホン本体(3つ)
- イヤーピース
- 説明書
ビルドクオリティ(8.5)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
装着感はかなり良好です。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
KZ EDA(緑)はアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。
音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
KZ EDA(緑)は高域寄りのニュートラルサウンドを持っています。中域は明るめでクリアに聞こえますが、やや硬めで尖って聞こえやすいところがあります。モニター的な音に聞こえますね。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.0)
- 原音忠実度:S+
- 臨場感:B
- 深さ:B+
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感:B
KZ EDA(緑)の低域はモニター的でややロールオフが早い、ストンと落ちる形をしています。ローエンドのノイズ感を抑えたモニタースピーカーのようなサウンドです。
中域の透明度を邪魔しないよう、存在感は中域より抑えられています。十分にリニアで見通し感が良く、タイトな低域ですが、深さは物足りないため、エレキベースの黒さは明るめで物足りません。またドラムキックのランブルも弱めですね。
低域好きを満足させる水準ではありませんが、質は高いと言えます。クリア感もかなり優れていますね。
中域(10.0)
- 原音忠実度:S
- 厚み:B+
- 明るさ:B+
- 硬さ:B+
- 存在感:B
中域はほぼ完璧にニュートラルに近く、透明度が非常に高いサウンドを提供します。
どんな曲も明るくみずみずしく聞こえる傾向があり、とくにボーカルやエッジの立ったエレキギター、アコースティックギターの美しさ、キレの良いスネアの気持ちよさは格別です。
ただしこの中域には明確な欠点が存在し、歯擦音が強く刺激的に聞こえやすいのと、全体的にやや明るすぎてTinnyに聞こえやすいところが気になります。
たとえば森山直太朗「最悪な春(2022 Ver.)」を聴いていると、ハーモニカのサウンドがややきつく響くかなと思いますね。高域の刺激に敏感な人はわずかにシャープネスが強すぎてアグレッシブに聞こえるかもしれません。
ボーカルもわずかに子音が尖りがちで明るすぎてアグレッシブに聞こえやすいので、押し出し感が強すぎてうるさいと思う人はいそうですね。
一方で中域の立体感がはっきり聞こえるので、曲作りで細かなディテールを作り込みたい人には非常に優秀なモニターです。
高域(9.5)
- 原音忠実度:C+
- 艶やかさ:B+
- 鋭さ:B+
- 脆さ:B-
- 荒さ:D+
- 繊細さ:D+
- 存在感:C+
驚くべきことにKZ EDA(緑)は私がTripowin Olinaに感じていたマイクロディテールの不足感を劇的に改善しています。それはより高域をはっきりと聞かせ、空気感でも優れており、Olinaの音が少しぼんやりしていると感じている人に最良に近いアップグレードをもたらします。
私はどちらかというと繊細な音を好むので、私にとって、EDA(緑)は単純にOlinaのアップグレードです。ただし、高域に敏感な人にはすでに述べたように歯擦音が強く聞こえる傾向が気になるはずです。また定位感はOlinaのほうが正確です。
定位/質感
- 質感の正確性:S+
- 定位の正確性:B-
- オーケストラのテクスチャ:A+
- 雅楽のテクスチャ:A
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
非常に繊細でダイナミズムに優れ、解像度の高いフルオーケストラを楽しみたいなら、KZ EDA(緑)はこの価格帯でこれ以上ないくらいの優れた選択肢です。ただし、それは非常にクリアかつ詳細なので、モニター的であり、充実感のあるリスニングサウンドを求める人には向きませんし、重厚感はいまいちで、ややバイオリンのエッジ感がきつい傾向があります。しかし、私は好みですね。
篳篥の音がややシャープに聞こえすぎるところはあるものの、かなり詳細で高解像に聞こえます。また和音もやや金属質ですが、抜けは比較的良いのでうるさい感じは少ないです。それでも高域に敏感な人にはややきついかもしれないですね。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:A
- イメージング:A-
- 高域:S-
- 中域:A-
- 低域:B-
深さは物足りず、中域は詳細で透明度が高く、高域は高さは標準以上です。
クリア感はハイエンド並です。
イメージング性能は価格帯では抜群に近く、ハイエンドに匹敵します。
音質総評
- 原音忠実度:A+
- おすすめ度:S-
- 個人的な好み:S
KZ EDA(緑)は優れたニュートラルスタジオモニターで、音楽の全体像を鮮明にくっきりと描き出すことができます。高域に敏感な人、中域に厚みを求める人、重厚な低域が好きな人には向きませんが、優秀なミキシングモニターを求めている人にはこの価格で買えるのが信じられないくらい、高精細かつ高解像で優秀なサウンドをもたらします。
高域がきつめの音が苦手な場合はTripowin Leaが代替候補となるでしょう。
音質的な特徴
美点
- ほぼ完璧な質感
- 明るい中域
- 高精細サウンド
- モニター的な低域
- 優れた解像度
- 優れたクリア感
- 良好な定位感
- 優れた構築感
- のびやか
- 繊細
欠点
- エッジ感がやや強い
- 歯擦音が強い
- 高域に敏感な人には向かない可能性
- くつろいだリスニングにはややはっきりしすぎる音
- 低域の深みに欠ける
ほぼ完璧な質感
明るい中域
高解像かつ高精細
Re:ゼロから始める異世界生活 プレシャスフィギュア レム~マリンルック ver.~
「プレシャスフィギュア」シリーズからレムのマリン衣装フィギュアが登場!
みずみずしく透明感のある夏が感じられる造型をご堪能下さい。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- KZ EDA(緑)
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- KZ EDA(緑)
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- KZ EDA(緑)
総評
KZ EDA(緑)はモニター的で高精細なサウンドを持っており、低価格で解像度の高いミキシングモニターを求めている人に最適の選択肢となりえます。オーディオスペック的にもハイエンド機種を凌ぐほどで、最近のKZの進化ぶりには本当に驚かされますね。KZは数万円クラスと渡り合えるイヤホンを作っていると言っていますが、それは嘘偽りではありません。
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