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Kinera Celest Gumihoの概要
こんな人におすすめ
- ディテール感重視
- ギラついた音が好き
- 解像度重視
基本スペック
- 周波数特性:20-20000Hz
- インピーダンス:9Ω
- 感度:106dB
- コネクタ:0.78mm 2pin
- 価格帯:5000円~10000円


- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.0/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:9.0/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:11.0/10.0
長所
- 優れた解像度
- 高輝度
- ぎらつきの強いグレアサウンド
- 正確な質感
- 細やかなディテール
- 深みのある低域
短所
- 構築感に欠ける
- ややぎらつく金属質な音
- 不自然な定位感
- 歯擦音がきつめ
Kinera Celest Gumihoの特徴

- Kinera Gumihoのインスピレーション
- 衝撃の低音、驚きのチューニング
- 取り外し可能な銀メッキ+合金銅ケーブル
- 3Dプリントされた人間工学に基づいたシェル、快適な装着感
10mm スクウェア・プラナー・ドライバー + 1BA IEM
Kinera Celest Gumihoは、より自然で調和のとれたサウンドパフォーマンスを実現するために、新世代の10*10mm角型平面ドライバーとKineraカスタムバランスドアーマチュアを採用しています。平面ドライバーは低域の限界を超え、深みのある低音を実現し、BAドライバーは繊細かつエレガントな高域を実現します。

Kinera Gumihoのインスピレーション
フェイスプレートに描かれたGUMIHOのイメージは、中国の神話である「山海経」から着想を得ています。組紐は、縁起が良く、期待や繁栄を表すことから、人々に最も親しまれているキャラクターの一つです。雲を踏み、風に乗る組鵬の姿をリアルに表現した雲文様を細かく刻みました。色合わせの空洞と浮き彫りの文様が、組紐を現代の美意識と伝統文化の芸術品に仕上げています。
衝撃の低音、驚きのチューニング
Gumihoのハイライトは、その衝撃的な低音域の性能に違いありません。質感、音量、過渡応答など、スピーカーのように緩やかで自然なサウンドを楽しむことができます。中高音域もおろそかにしません。ボーカルはクリアできめ細かく、高域はしなやかかつ伸びやかです。Gumihoは、音の調和と一貫性を維持するための優れた管理能力を持っており、明るく心地よい、上品ではないサウンドを提示します。

取り外し可能な銀メッキ+合金銅ケーブル
Gumihoの付属ケーブルは、124本の銀メッキ銅と合金純銅からなり、4芯クロス編みの技術で作られています。0.78mm 2Pinユニバーサルコネクターは、ほとんどの交換用ケーブルと互換性があります。取り外し可能なので、お好みのケーブルと簡単に交換することができます。

3Dプリントされた人間工学に基づいたシェル、快適な装着感
3Dプリントされた空洞は、Gumihoのもう一つの特徴です。滑らかな輪郭線とユニークなキャビティーの形状は、長時間の装着でも快適さを保証します。また、シェルにはつや消し加工を施し、耐摩耗性にも配慮しました。


パッケージ(8.5)

パッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- イヤーピース
- キャリングポーチ
- マニュアル類
- キーホルダー





















ビルドクオリティ(8.5)

ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。












装着感(8.0)

装着感は良好です。



音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- 小野測器 SR-2210 センサアンプ
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)

周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。

オーディオステータス

※オーディオステータスは周波数特性(自由音場補正済み)から「各要素に関わる周波数帯域の平均値」を算出し、その特性平均値全体の「全体平均値」を求め、「各要素に関わる周波数帯域の平均値」の「全体平均値」からの乖離を数値化したものです。各要素の相対的な強さを表し、独自のオーディオ指標として導入しています。
制動
Kinera Gumihoはアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。

音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
Kinera Celest Gumihoは中域充実系のサウンドシグネチャーになっています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場補正済み周波数特性に基づく判定値。どれだけフラットスピーカーの音(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実][S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。

低域(9.5)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:A-
- 深さ:A-
- 重み:A-
- 太さ:B+
- 存在感:B+

KineraはGumihoの低域にかなり自信を持っていると思われ、製品紹介でも低域の質の良さを強調していましたが、たしかにその低域はかなり深くまで直線的に到達します。
バスドラムは太さがあり、重厚感も悪くありませんが、少しランブルは不足しがちに思います。やや膨張感もあって耳当たりは優しく、温かみが感じられます。
エレキベースも黒さは悪くありませんが、やや浅く引き締まりに欠けます。
量的にはかなり目立つものの、質的には重低域マニアを満足させるのは難しいでしょう。

中域(9.0)
- 原音忠実度:S-
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B+
- 存在感:B

Kinera Celest Gumihoは中心部付近がやや凹んでいますが、ほとんどニュートラルに近い調整になっています。
わずかに厚みと硬さが強調されて奥行きのある、ソリッド感の感じられる中域ですが、そのせいで若干ドライにざらついて聞こえがちなところはあります。
ボーカルは少し母音が豊かでふっくらと感じられるところを出しつつ、子音は少し硬く活舌を強調し、やや上気して色気のある声色で聞こえます。歯擦音はやや尖りが目立ち、若干嗄れ声気味のアグレッシブな声色になるため、ボーカル表現はロックと相性が良いかもしれません。
ただし、ギターのエッジ感が弱く、スネアも硬さがある割にキレで劣るところはあるため、少し精彩を欠く傾向があり、ロックはボーカル優位になりがちです。スネアやギターが少しごちゃついて混濁感が出てしまうので、少しもったいない気がします。


高域(8.5)
- 原音忠実度:D
- 艶やかさ:B-
- 鋭さ:C+
- 脆さ:B+
- 荒さ:C-
- 繊細さ:C
- 存在感:B-

Gumihoの高域は精細感を重視してチューニングされており、ディテールに埋没感はありません。拡張性は物足りない水準です。
直線性に少し欠けるので、定位感がややわかりづらくなりやすい点は最初の注意点です。また、歯擦音とピアース感が少し強めの調整のため、タ行やサ行の子音は攻撃的になりやすく、高域に敏感な人には少しきついかもしれません。繊細さとディテール感でかなり優れていますが、若干音に金属的な光沢感が乗りやすく、ぎらつきやすいのが気になります。

定位/質感
- 質感の正確性:S
- 定位の正確性:C+
- オーケストラのテクスチャ:C+
- 雅楽のテクスチャ:C+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco
」(「Dvorak: The 9 Symphonies
」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005
]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽
」(「雅楽~平安のオーケストラ
」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
中域の質感は悪くありませんし、重厚感も十分ですが、高域の直線性で物足りないため、バイオリンが少しヒステリックに聞こえたり、木管が少し金属質に聞こえて滑らかさに欠ける傾向があります。スケール感も物足りないでしょう。
雅楽も篳篥がやや金属的です。和音もややギラギラして聞こえすぎ、華やかさは感じられますが、風雅さに欠けます。

音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:B+
- イメージング:A-
- 高域:S-
- 中域:A-
- 低域:B

低域の深さは標準を満たし、中域は前面近くにあり、高域の高さは物足りません。
クリア感は価格の水準以上です。
イメージング性能は抜群に近いです。

音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:A-
- 個人的な好み:A-

Kinera Celest Gumihoは深みのある低域、ニュートラルを意識した中域、精細感を重視したディテールを引き出すことのできる高域を備えた、比較的よくまとまったイヤホンです。解像度で非常に優れているのも魅力でしょう。
ただし、そのサウンドは滑らかさに欠け、音像一貫性に少し難があり、ドライに聞こえやすいところが好みを分けるでしょう。

音質的な特徴
美点
- 優れた解像度
- 高輝度
- ぎらつきの強いグレアサウンド
- 正確な質感
- 細やかなディテール
- 深みのある低域
欠点
- 構築感に欠ける
- ややぎらつく金属質な音
- 不自然な定位感
- 歯擦音がきつめ

優れた解像度
細やかなディテール
深みのある低域








レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90
を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 楽曲名:浮遊大陸アルジェス -Introduction-
- アルバム名:Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008
- Copyright c Nihon Falcom Corporation

- 原曲(-23LUFS)
- Kinera Celest Gumiho
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 楽曲名:Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 Evolution オリジナルサウンドトラック
- Copyright c Nihon Falcom Corporation
![イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]](https://i0.wp.com/m.media-amazon.com/images/I/81jXRkM29ZL._SS500_.jpg?w=1256&ssl=1)
- 原曲(-23LUFS)
- Kinera Celest Gumiho
Formidable Enemy
- 楽曲名:Formidable Enemy
- アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 スーパーアレンジバージョン
- Copyright c Nihon Falcom Corporation
![イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]](https://i0.wp.com/m.media-amazon.com/images/I/81OuvTqMT9L._SS500_.jpg?w=1256&ssl=1)
- 原曲(-23LUFS)
- Kinera Celest Gumiho
HiFiGOレビュー

HiFiGOレビュー
Celest Gumihoは49ドルのユニットとしては、カジュアルに使うにはかなり刺激的なIEMです。そして、このユニットを判断する視点は、パッケージ全体がどのようなものであるかを考慮する必要があります。Gumihoは最終的に、活気に満ちた、技術的に有能な出力を持つ、良い音のIEMです。短所はあちこちにありますが、この価格帯では非常に無視しやすいものです。長所は短所よりも優れています。
総評
Kinera Celest Gumihoは優れた解像度を持ち、ディテール感を重視したサウンドを聞かせてくれます。デザインもおしゃれでなかなかの満足度が得られますが、若干ドライで金属質に聞こえやすい傾向があるので、少し人を選びます。とくに高域に敏感な人には向きません。
この記事では、世界中のオーディオ情報を収集している当ブログが、今最も評価が高く、最先端で流行している中華イヤホンの中から、1万円以下で買えるお財布に優しい機種を紹介します。
ここに紹介する機種は「実力派オーディオマニアがこぞって称賛したもの」と「一般的なオーディオファンから高い人気を得たもの」ばかりで、定まった評価をすでに確立している最新機種ばかりです。
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