免責事項
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intime 碧Ti3 Edition2の概要
こんな人におすすめ
- 重厚感重視
- 熱気のある暗めのサウンドが好き
基本スペック
- 周波数特性:10Hz~55kHz
- インピーダンス:22Ω
- 感度:100dB/1mW
- ケーブルコネクタ:なし
- 価格帯:20000円~30000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.0/10.0
- 中域:8.0/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
長所
- 奥行き感のある音場
- ウォームで聞き心地が良い
- 重厚
- 上品でシック
- ライブ感のあるサウンド
短所
- 彩度が低い
- キレが悪い
- ドライでみずみずしさと透明感に欠けるサウンド
- 構築感の不足
- 不足している空気感
- リケーブル不可
intime 碧Ti3 Edition2の特徴
2019年8月に発売した「碧 Ti3」は、これまでのハイコスパイヤホンの開発で培ってきたセラミックツイータ技術を活かし、intime初の上級者向けフラッグシップモデルとして登場した製品です。おかげさまで大変ご好評を頂き、ハイエンドユーザーの皆様に受け入れられただけでなく、初めての高級機としてお手に取っていただいた方も多く、まさにintimeの新たな可能性を打ち出した製品となりました。
現在の最上位モデルは「翔」に引き継がれていますが、「Ti3」もまだまだ支持が厚く、特に沈み込むような低域再生能力は唯一無二との評価もいただいております。そんな「Ti3」の魅力をさらにお楽しみいただくべく、継続モデルである「碧 Ti3 Edition2」を開発いたしました。
パッケージ(8.5)
intime 碧Ti3 Edition2のパッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- イヤーピース
- キャリイングバッグ
- 説明書類
ビルドクオリティ(8.5)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
装着感はかなり良好です。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
intime 碧Ti3 Edition2はアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。
音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
intime 碧Ti3 Edition2は低域重視のサウンドシグネチャーを持っています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.5)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:A-
- 深さ:A
- 重み:A
- 太さ:A-
- 存在感:A
intime 碧Ti3 Edition2の低域は量的に強調されており、力強く深みのある基盤を音楽に提供することが出来ます。
ドラムキックの音像はやや大きく、エレキベースも黒く、深みと広がりがあり、熱気が感じられるライブ感の強い低域です。
ただ中域に対してややウェイトが大きいので、中域は少し濁って聞こえやすく、透明度に影響しています。
中域(8.0)
- 原音忠実度:A+
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B
やや暗い位置で聞こえる低域はステージングが強調されています。
ボーカルは少し暗く、ややふっくらとしており、子音が柔らかいので快活さに欠けます。また彩度が低いため、音楽の色づきが悪く、シックで上品ですが、みずみずしさに欠けるサウンドです。ギターは地味ですし、スネアもキレが悪く、ボコボコして聞こえます。
高域(8.0)
- 原音忠実度:D
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B-
- 脆さ:C+
- 荒さ:D-
- 繊細さ:D+
- 存在感:C+
高域は比較的よく調整されており、倍音の伸びも滑らかで自然ですが、空気感がかなり物足りません。
シンバルクラッシュは広がりに欠け、バイオリンも伸びきらないところがあり、空間は閉じています。
定位/質感
- 質感の正確性:A
- 定位の正確性:A-
- オーケストラのテクスチャ:B-
- 雅楽のテクスチャ:B-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
質感と定位感はわるくありませんが、クラシックは中域が暗く、ドライに聞こえるのが気になります。華やかさにも欠けますね。それでも重厚感があり、適度に響きが強調されていて、マイルドに聞ける、悪くない雰囲気ではあります。ただ、のびやかさに欠け、スケール感で物足りなさを感じやすいですね。つまり、平凡です。
雅楽も少し抜けが悪く、篳篥の音や和音が耳に残る傾向があります。また華やかさに欠けるので風雅さで物足りません。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:B+
- イメージング:B+
- 高域:A+
- 中域:B
- 低域:C+
深さは十分以上で、中域で奥行き感が強調されており、高域は高さでかなり物足りません。
クリア感は価格を考えると標準は満たしていると思われます。
イメージング性能は価格の標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:B-
- 個人的な好み:B-
intime 碧Ti3 Edition2は悪くない製品ですが、総じて価格なりか少し物足りないリスニングイヤホンです。やや低域寄りでゆったりし、中域にコクのようなものが感じられるサウンドが好きなら悪くないでしょう。低域が強いため、比較的若者向きのサウンドですが、繊細さで物足りませんし、中域の透明度の不足はオーディオマニアを少し落胆させるでしょう。
音質的な特徴
美点
- 奥行き感のある音場
- ウォームで聞き心地が良い
- 重厚
- 上品でシック
- ライブ感のあるサウンド
- 濃厚感のあるサウンド
欠点
- 彩度が低い
- キレが悪い
- ドライでみずみずしさと透明感に欠けるサウンド
- 構築感の不足
- 不足している空気感
奥行き感のある音場
ウォームで聞き心地が良い
上品でシック
Re:ゼロから始める異世界生活 Coreful フィギュア レム~パックイメージver.~
人気シリーズ「コアフル」より、パックをイメージした衣装を着たレムが登場!
メーカーがもふもふの毛並みの質感再現とかわいらしさにこだわったモデルです。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- intime 碧Ti3 Edition2
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- intime 碧Ti3 Edition2
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- intime 碧Ti3 Edition2
総評
intime 碧Ti3 Edition2は低域寄りの重厚なサウンドを持っており、少しゆったりしたリスニングイヤホンを求めているなら、悪くないかもしれません。とはいえ、総じて価格帯では平凡な機種です。
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