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【完全ワイヤレスイヤホン House of Marley REDEMPTION ANC レビュー】南国のようなウォームでグルーヴ感のあるサウンド。
House of Marley REDEMPTION ANCの概要
こんな人におすすめ
- ウォームで聴き心地の良いサウンドが好み
- 地球環境に配慮したエコフレンドリーな製品が好き
基本スペック
- 連続/最大再生時間:5h(ANC OFF時 7h)/20h
- 防水性能:IPX4
- 対応コーデック:SBC/AAC/aptX
- 技適番号:211-191014
長所
- エコなデザイン
- グルーヴ感の高い楽しいサウンド
- バランスの良いサウンド
- 聞き心地の良いサウンド
- 荒々しくならない高域
- 豊かでつながりの良い低域と中域
- ヒアスルー搭載
- アクティブノイズキャンセリング搭載
短所
- あまりコンパクトでないデザイン
- 反応の悪いタッチコントロール
- 人によっては地味なサウンド
- 低域と中域の分離感が少し足りない可能性がある
- 平凡なアクティブノイズキャンセリング
House of Marleyについて
House of Marleyはボブ・マーリーの普遍的な愛や音楽、そして自然や生命に対するリスペクトをマーリーファミリーが具象化し、素材と環境に配慮した製品を作ることを実現させるために誕生したブランドです。ここの製品は基本的に音作りがウォームで人間味のあるサウンドなので、個人的には大好きなブランドの一つです。
House of Marley REDEMPTION ANCの特徴
リサイクルされた素材を利用
House of Marley REDEMPTION ANCは再生可能な竹や廃棄物からリサイクルされたREGRIND™シリコン、ケースはおがくずや、プラスチック繊維を組み合わせた耐久性のある素材を使用しており、エコフレンドリーな製品です。
Qualcommの最上位チップを使用
House of Marley REDEMPTION ANCはQualcommの最新チップQCC5124を搭載しています。チューニングはHouse of Marleyらしいディープでパンチのある低音を持ち、温かくかつ豊かで、ナチュラルなサウンドを実現しています。
ANCとヒアスルーを搭載
ノイズキャンセリング機能により不要なノイズを取り除くほか、アンビエントモードを利用して周囲の音を取り込むことが可能です。
パッケージ(8)
パッケージは価格帯では標準的です。エコな環境に配慮したフラストレーションフリーパッケージになっています。
開梱体験はシンプルです。付属品にはイヤーピースの替え、充電用USBケーブル(Type-C)、キャリングポーチ、説明書などが含まれます。
ビルドクオリティ(8)
ビルドクオリティは価格を考えると標準的か少し上質です。自然素材を意識したデザインは独特の所有感をもたらしてくれます。
しかし、ケース自体は少し厚みがあり、イヤホン本体も大きめで、コンパクトとはいいにくいところがあります。
装着感(8)
少し大きめですが、装着感は悪くありません。
ワイドレンジな音を実現する音響空間
高音質でクリアなサウンドを実現するスパイラルドットイヤーピース
快適な装着感の小型・軽量ボディを採用
最大28 時間の長時間再生とクイック充電
接続品質
aptXでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも途切れることなく接続は維持され、音楽再生が継続されました。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはフェースプレート部分にあり、タッチ式です。このタッチコントロールの反応はあまりよくありません。
電源ON
充電ケースの蓋を開けると、自動で電源ONになります。
電源OFF
充電ケースの蓋を閉じると、自動で電源OFFになります。
ペアリング
ケースの蓋を開け、接続先がない場合、自動でペアリングモードに移行します。
手動でペアリングモードにするにはケース背面のボタンを2秒長押しします。
リセット方法
イヤホンを充電ケースに収納し、ケースの蓋を開けたまま、ケース背面のボタンを6秒長押しします。
曲再生/停止
右耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。
曲送り
右耳側のマルチファンクションボタンを3回タップします。
通話応答
着信時に右耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。
通話終了
通話中に右耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。
音声アシスタントの起動
左耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。
ANC ON/OFF/ヒアスルー切り替え
左耳側のマルチファンクションボタンを3回タップします。
ヒアスルー&ANC性能
ヒアスルー性能
ヒアスルーをONにすると、トンネルノイズのような音が少し聞こえます。ヒアスルー時は周囲の音の聞こえはおおむね自然だと思いますが、自分の声は自然より少し近めに太く聞こえるかもしれません。
ANC性能
価格を考えると、性能はあまりよくありません。詳細は有料noteコンテンツで読むことができます。
音質
周波数特性
オーディオステータス
周波数特性測定値から音質要素のステータスを抽出しました。特に注目すべき要素だけ簡単に説明します。
- Sibilance/Pierceは刺さり具合に影響するので高域に敏感な人は数値が低いものを選んだほうが良いでしょう。
- Fullness/Mudは中域を豊かに感じさせる要素ですが、中域が濁るのが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
- Boom/Punchは低域の存在感、量感に大きく影響するので、低域のうるさい感じが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
THD+N特性
音質解説
音質はHouse of Marleyらしいウォーム傾向のサウンドで、低域が強調されています。中域と高域は分離的になっています。
低域(9)
- 原音忠実度:B
- 臨場感:B
- 深さ:B
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感: B+
低域は重みや太さが目立ち、重厚です。バスドラムキックは重量感があり、エレキベースには黒味と深みがあり、そのサウンドには地熱が感じられます。ローエンドのサウンドはタイトではありませんが、エレキベースとドラムキックの描き分けは明瞭で、少しグルーヴが強調されているので、生き生きと聞こえます。
スピード感に優れているわけではありませんが、リズムに遅れはなく、ライブ感とノリの良いサウンドを愛する場合、House of Marley REDEMPTION ANCを魅力的に思うでしょう。
中域(8.5)
- 原音忠実度:B
- 厚み:B
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B
低域と中域とのつながりは比較的自然です。中域は豊かな低域に支えられ、自然なフォーカス感があり、比較的前面にいます。中域は特別広いというほどではありませんが、奥行き感があり、高域と分離的で、低域方向にも少しマージンが取られているので、見通し感は悪くありません。
とはいえ、一般的には低域とのつながりが強いので、人によっては低域のノイズ感がわずかに中域を濁らせていると感じる可能性はあります。落ち着いた高域のチューニングにより中域には聞き心地を安定させる一定の静寂感があります。
高域(8.5)
- 原音忠実度:B-
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B
- 脆さ:B+
- 荒さ:B
- 繊細さ:B
- 存在感:B-
高域はピーク感がなく非常に滑らかに聞こえます。
少し奥から高く伸びて聞こえるチューニングになっており、リラックスした柔らかみのあるサウンドになっています。適度な光沢感やギラツキ感が感じられ、とくにシンバルやアコースティックギターは切っ先だけがシャキッとシャープに尖って聞こえるのでスタイリッシュに聞こえます。
エレキギターはなめらかにのびたあと、エッジの先でまた一段伸びるような独特の鳴り方に聞こえるかもしれません。派手ではありませんが、エッジ感はしっかりしているので、エッジ感を重視する場合、非常に魅力的に思えるはずです。
どちらかというと高域の少し高いあたりでエネルギッシュに聞こえるサウンドで、中高域のあたりは自然でなめらかです。
グルーヴ/音場/クリア感
- グルーヴの中心:中低域~中域
- 音場:B+
- クリア感:B-
このイヤホンのグルーヴの中心は一般に中低域~中域に存在すると思われます。
音場は奥行きに優れ、幅は普通、高さはわずかに高いかもしれません。
クリア感は価格を考えると、標準的かやや物足りないレベルです。
音質総評
- 原音忠実度:B+
- おすすめ度:A
- 個人的な好み:A+
全体的に滑らかさを重視しており、若干リラックスしたサウンドに聞こえます。モニター的な雰囲気のサウンドではなく、リスニングライクです。低域と中域、高域のバランスは比較的よいですが、印象的な焦点は低域から中域に向きやすく、高域は高いところが少し印象的に聞こえますが、全体的にリラックスして地味です。そのため、EDMやテクノなどを聴くと、最初は色づきは地味に思え、はっきりしないと思うかもしれません。聴き心地は安定しているので圧迫感は出ません。
中域に静寂感があり、どこか南国を思わせる穏やかなサウンドで、個人的にはHouse Of Marleyらしさがあってとても好きです。このブランドの代表作として文句ありません。
音質的な特徴
美点
- 聞き心地が良いサウンド
- 音のつながりが自然で滑らか、シームレスで統一感のあるサウンド
- 奥行き感がある
- 安定感がある
- 自然なボリューム感
- 充実感が高い
- 中域への適切なフォーカス
- ボーカルフォーカスが良い
- ピーク感がなく、自然で調和的な高域
- バランスが良い
- 自然な解像感
- 南国を思わせる低域のグルーヴ感
欠点
- 全体的にリラックスしていてゆったりしすぎていると感じる可能性がある
- 地味に感じられるかもしれない高域
- 人によっては地味で落ち着きすぎたボーカル
南国を思わせる暖かなグルーヴ感
滑らかでありながらエッジの効いた高域
バランスが良い
音楽鑑賞
sajou no hana「Evergreen」
この曲を圧迫感なく聴けるのでわりと好きです。高域も低域も少しリラックスしていて、とげとげしいところがなく、全体の雰囲気は温和です。ドラムはハリがよく、厚みがあってパツパツしており、活きが良く聞こえますが、激しい雰囲気はなく、優しく聞こえます。
ボーカルも少しふっくらしており、媚びた感じがなく、わずかにアンニュイに聞こえるくらい落ち着いて優しく聞こえます。
そして周辺の楽器音も適度な密度感でボーカルを取り囲んでいます。意外と輪郭は固く聞こえ、構築感はしっかりしていますが、中高域で派手さが強くないので、ボーカル付近は滑らかで調和的に聞こえ、シンバルやギターのエッジだけが印象的に聞こえます。
全体的に調和的で優しく、この曲のふんわりした雰囲気をうまく引き出してくれます。個人的には好きな雰囲気ですね。
岸田教団 & THE明星ロケッツ「3 seconds rule」
岸田教団 & THE明星ロケッツの中でも個人的に好きな曲です。
このイヤホンは全体的にリラックスしているんですが、低域のグルーヴ感が良いので、バスドラムキックとエレキベースがかなり生き生きと聞こえます。
ボーカルのあたりは少し地味ですが、十分にフォーカスされ、比較的自然な声色です。エレキギターも中域では地味めでどちらかというと落ち着いた感じで聞こえますが、エッジだけはかっこよくギラついてカッコいいです。
ハイハットもかなりエネルギッシュなので、音楽の全体像は穏やかに思えながら、低域と高域で躍動感が感じられ、適度なダイナミズムが感じられます。
ただしクリア感は平凡なので、それぞれの音をはっきりと聞きたい場合はEarFun Air Proのようなイヤホンの方が優れています。
すぎやまこういち、ロンドン・フィル・ハーモニー管弦楽団「街の賑わい」
全体の質感は比較的自然で、中域へのフォーカス感もよく、各音域のバランスも良いのでクラシック音楽もわりと楽しめます。雰囲気は少しリラックスしていますが、低域と高域の両方でグルーヴ感の強調があるので、少しJAZZっぽい躍動感があります。
自然なホールよりはもう少し奥行き感が強く、わずかに左右は迫って聞こえるかもしれません。
ベストセラーモデルがさらに進化
⼈気モデル「Soundcore Liberty Air 2」の音質・機能性をさらにアップグレードした上位モデル。Anker独自の「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載。イヤホンの外側と内側に配置した2つのマイクで周囲の音を検知し雑音を除去することで、聴きたい音楽をクリアに届けます。また、あなたが今いる環境をアプリ上で選ぶだけで、そのシーンに最適なノイズキャンセリングを起動させることができます。
HearID 2.0
従来のHearing Profileの自動作成に加えて、ロックやポップ等の音楽ジャンルを掛け合わせて設定することが可能になり、より自分の好みにあったサウンドをお楽しみいただけます。
外音取り込み機能
音楽を聴いていても、イヤホンを付けたまま会話や公共施設のアナウンス等の外音を取り込んで聴くことがきます。(※本機能はアプリでの設定が必要です)
直感的なタッチ操作
イヤホンのタッチパッドを操作するだけで、着信への応答や音楽の再生、停止、曲送りが可能なほか、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能の切り替えができます。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。ANCはONで、コーデックはaptXで使用イヤーピースは標準イヤーピースのSサイズです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
GENS D’ARMES(ロック系)
- 原曲【原曲】GENS D'ARMES
- 原曲(+5dB)【原曲】GENS D'ARMES(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - House of Marley REDEMPTION ANC
白き魔女(クラシック系)
- 原曲【原曲】白き魔女
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】白き魔女(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - House of Marley REDEMPTION ANC
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- 原曲【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - House of Marley REDEMPTION ANC
Sophisticated Fight(JAZZ系)
- 原曲【原曲】Sophisticated Fight
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】Sophisticated Fight(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - House of Marley REDEMPTION ANC
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - House of Marley REDEMPTION ANC
海外のレビューについて
以下の記事にHouse of Marley REDEMPTION ANCの海外レビューについてまとめました。
総評
House of Marleyの穏やかでありながら、グルーヴ感のある南国のような楽しいサウンドが好きですか?それならきっとHouse of Marley REDEMPTION ANCのサウンドを気に入ることでしょう。それは決してコスパに優れた機種ではなく、ANCの効果は平凡で、タッチコントロールも少し煩わしいですが、House of Marleyらしいエコなデザインと暖かでグルーヴィーなサウンドを持っています。温和でありながら情熱的な音楽を楽しみたいなら、このイヤホンを検討してみるのも悪くないでしょう。
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