※この記事はHiFiGOから許諾を頂いて翻訳したものです。著作権はHiFiGOにあります。
元記事
- 元記事の公開日:2020/03/21
- 著者:Pulkit Chugh
Moondropの名前をご存知ない方はいらっしゃいますか?彼らは業界で最高のChi-fi IEMメーカーであり、CNTダイナミックドライバーユニットを搭載した100ドル程度の価格のStarfieldから、 Moondrop Solisのような、4基のバランスドアーマチュアドライバーと2基の静電型ツイーターを備えたフラッグシップハイブリッドドライバーを備えた1100ドルのモデルまで展開しています。
Moondropは、新しいハイブリッドドライバーIEMであるMoondrop Blessing 2をリリースしました。Blessing2には、5基のドライバーハイブリッド構成が実現されており、1基のダイナミックドライバー、4基のバランスアーマチュアドライバーが搭載されています。 数日前にMoondrop Blessing 2のサンプルユニットを入手しましたが、今日はこの美しいイヤホンのレビューをご報告いたします。
さて、先に進む前に、このイヤホンはHiFiGOのこちらのストアページから購入できることをお伝えいたします。
このレビュー用に提供されたユニットはサンプルユニットであり、小売用パッケージと違い、2ピンの銅ケーブルしか入っていないため、残念ながらパッケージの実際の雰囲気と付属品について説明することはできません。このレビューのために、イヤホンは50時間以上エイジングされています。ダイナミック型IEMは最低それだけのバーンインが必要だからです。
工作精度
オーディオ界隈の人々皆がMoondropの素晴らしい職人技を称賛しており、MoonDrop Kanas Pro、Moondrop S8、または100ドルのStarfieldのいずれもが、素晴らしい品質の材質と強固なビルドを備えています。 Moondrop Blessing 2も例外ではありません。透明な樹脂製のシェルにステンレススチールのフェイスプレートが配置されており、そこからさまざまなドライバーユニットを正確に配置されているのを見ることができます。大きなダイナミックドライバーコイルと2組のバランスドアーマチュアユニットを見て取ることができ、トリプルクロスオーバーデザインで、ダイナミックドライバーが低域、デュアルバランスドアーマチュアドライバーが中域、もう1組のデュアルバランスドアーマチュアドライバーが高域に対応しています。 フェイスプレートには、ダイナミックドライバーのたわみを低減するためにコーナーの近くにベント穴が設けられています。イヤーピースを耳の奥まで押し込んでも、ドライバーがたわむ音は聞こえません。
ユニットと一緒に私の元に届けられたイヤホンケーブルは、標準アクセサリーのストックケーブルだと思われますが、ケーブルには両サイドに2本のワイヤと0.78mmの2ピンコネクタタイプを持つ、4編組線の銅ケーブルです。 このケーブルには、L字型の3.5mmのイヤホンプラグが付いています。 ケーブルのYスプリッターには、Blessing 2のロゴが印刷されています。
全体的にイヤホン本体ははっきりと美しく見え、強固で頑丈な作りになっています。
装着感
Moondrop Blessing 2のイヤホン本体は少し大きいので、耳のサイズが小さい人には、装着感に若干の問題が発生する可能性があります。 私の耳は中くらいの大きさなので、装着感はぴったりです。 イヤホン本体は私の耳を完全にふさぎ、確かな遮音性を提供してくれます。音量が小さくても周りの人の声は聞こえません。
音質
友人の持っていたKanas Proを試して以来、Moondropの新しいラインナップを見ては毎回とてもワクワクしてきましたが、Moondrop Blessing 2はこれまた素晴らしい音に仕上がっています。 より広い音場表現を備えたU字型のサウンドシグネチャーがあります。 このイヤホンのステージングは隅から隅まで驚くべきことです。それは広く、奥行きがあります。 オーケストラ全体が私個人のために演奏されているように感じることができます。 そのサウンドは、ミドルレンジレベルのIEMから予想される、しかるべき開放感があります。持ち上げられた低域と高域の音域は、ディテールに優れ、スムーズなレスポンスを実現しており、中域は当初ボーカルを担当する中域上部でとくに、わずかにピークが感じられましたが、エイジングを施すことで、このイヤホンの中域をかなりうまく落ち着かせることができました。 ピーキーさはありませんが、ボーカルは鮮明でみずみずしい味わいがあります。 楽器は自然な音色と高品質の解像感を備えています。 ここで、周波数応答範囲のさまざまな領域について詳しく説明します。
低域
すでに説明したのでご存知とは思いますが、このイヤホンではダイナミックドライバーが低域を処理しており、このイヤホンを最初に聞いたときに感じたのは素晴らしい打撃音でした。これ以前に私はDUNU DK-3001 Proを所有していて、それはバランスの取れたイヤホンで、良好な低域を備えていますが、しかし、Blessing 2で低域が鳴るのを聞いたとき、私は本当に驚きました。 深くパンチの効いた低域があり、その音はすぐにロールオフせず、ユーザーに深いレスポンスを提供してくれます。ジョン・メイヤーの「Clarity」を聴くと、そのドラムは私の脳髄に深い印象を残しました。低域全体が非常にうまく制御されており、他のセクションに重なったり漏出することはありません。
中域
このIEMにはU字型のサウンドシグネチャーがありますが、明確にボーカルを前進させる中域上部の高さがあるため、最初はボーカルが少しピーキーに聞こえましたが、エイジングを完了した後は、全体が落ち着きました。 ボーカルは落ち着いており、現在はスムーズです。 私は主に、ダミアン・ライス、ヤオ・シー・ティン、MTV Unpluggedセッションといったアーティストたちによるボーカルベースの曲を聴きます。そして、エイジングを完了した後は、このイヤホンでそういった曲に耳を傾けるのは至福のひとときです。 エイジング完了後、このイヤホンに過酷さやピーク感はありません。 ボーカルは自然で、薄くも厚くもなく、鮮明なディテールだけがあり、色付けはありません。
高域
高域こそ、Blessing 2の奏でるサウンドの最大の魅力です。高域のレスポンスは非常にディテール感があり、素晴らしいです。 ティナ・グーの曲のバイオリンであろうと、ガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child O’ Mine」のエレクトリック・ギターであろうと、耳障りさやピーク感はまったく感じられません。楽器のディテールは非常に美しく正確にレンダリングされているため、このような明るいディテールの曲でもイヤホンはのびやかなサウンドを生成します。耳障りな要素のない、この詳細な高域応答のために、Moondropがチューニングしてくれて本当によかったと思っています。 大音量で音楽を聴いても、楽器には刺さりがないことに気付くでしょう。
音場
Moondrop Blessing 2には、非常に幅の広い音場表現があります。ステージは開放感があり、奥行き感を備え、Moondropのチューニングによって、このような美しいディテールとステージングが施されていることで、確実に期待できる製品に思え、より多くのMoondrop製品を試してみたいと思うほどです。
全体的に、Moondrop Blessing 2の音質は非常に優れています。 深みのあるクリーンで強烈な低域、自然な響きのボーカル、ディテール感があり美しい高域のレスポンスを備えた、非常に詳細なサウンド出力を実現しています。このイヤホンは、EDM、Rock、Vocals、Popなど、私が試したすべてのジャンルを、落ち着き払って非常に良好な明瞭感とともに演奏してくれます。
駆動性
BGVP DM8は完璧なパッケージであり、それは美しい外観、強力なサウンドを持っており、お財布に優しい価格で購入可能です。ユーザーは$350でこの素晴らしい製品を手に入れることができ、高品質なオーディオファン向きの音楽パフォーマンスを楽しむことができます。我々は以前、このブランドのDM6、DMG、Zeroや他の製品を試してみましたが、それらはどれも非常によくできていました。
BGVP DM8は滑らかで安定的、温和でウォームなサウンドで、中域を丁寧に聴かせるイヤホンです。その甘くふっくらとした、ニュアンスの柔らかい調和的なボーカル表現はどこか懐かしく、メロウでノスタルジックな雰囲気があります。マイルドで耳当たりが良く、音量を上げても荒れるところのないイヤホンです。ビルドクオリティやパッケージクオリティも価格の標準以上のため、この価格帯で音楽的な中域を持つイヤホンを探している人の最適解になりえます。
総評
このレビューの前半で、Moondropブランド製品を試すことに興奮を隠しきれないことをお伝えしたそのままに、Blessing 2を手に入れてしまいました。私はこのイヤホンが大好きです。それは驚くべきディテールを表現し、私にとって、あらゆるジャンルの音楽を輝かせくれるような、深みのあるパンチの効いた低域レスポンスとみずみずしいボーカルを持っています。 このイヤホンのおかげで私はMoondropのファンになっていまい、今ではこれを毎日のお供としながら、このブランドの製品をもっと試してみたいと思っています。Moondrop Blessing 2の詳細については、こちらのストアページをご覧ください。
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