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大人気DAP「Hiby R5」の上位機種が登場
R5 Saberは、発売中の小型DAP「R5」のブラッシュアップモデル。オペアンプがTexas Instruments製「OPA1612」から「OPA1642」へ変更され、音質チューニングがよりHi-Fi志向になったという。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1306105.html
最新のHiBy R5 SaberはR5と同様のチップセット構成になっているようですが、前世代のR5とはチューニングが変更されているようです。
チップセット構成上の違いは、R5 Saberのオペアンプモジュールにあります。以前のR5ではHiByはOPA1612 オペアンプを使用していましたが、最新のR5 SaberはチップセットにOPA1642 オペアンプを搭載しています。
以前のR5はよりウォームで、より滑らかな音色を持っていましたが、最新のR5 Saberは、究極の明瞭性を備えた非常に詳細なサウンドチューニングを備えています。
この製品の要点
- Amazon Music HDなどのサブスクサービスに対応
- Android OS 8.1搭載で完全ワイヤレスイヤホンの付属アプリも完全に動作
- Hiby独自のMSEBによるシステム全体の音質チューニングが可能
HiBy R5 Saberの特徴
- デュアルCS43198DACチップ
- 音楽的で詳細なサウンドチューニング
- ダイレクトトランスポートアーキテクチャ(DTA)
- MQA8Xの展開
- 最大32bit/384kHzのPCMデコード
- DSDは最大DSD256をネイティブにサポートします
- 3.5mmシングルエンドPO + LO
- 4.4mmバランスの取れたPO + LO
- 出力電力:最大1040mW + 1040mW @ 16Ω(4.4mmバランス)
- 双方向Bluetoothサポート(Ver. 4.2)
- UAT、LDACなどを含む高解像度Bluetoothコーデックのサポート
- 同軸デジタル出力
- MSEBチューナー
- Android 8.1 OS
- Qualcomm snapdragon 425 CPUチップ
- 2GB RAM + 16GB ROM
- 4インチ1680万色のLCDディスプレイ
- HiByLinkのサポート
- 最大18時間の連続音楽再生
- Quick Charge3.0のサポート
フラッグシップクラスのDACチップセット
2つのCS43198 フラッグシップDACチップを搭載した高性能デュアルDACチップセットを内蔵するHiBy R5 Saberは、超低歪みとノイズレベルでプロフェッショナルレベルのサウンドデコードを提供します。
DACチップは、熱放散を最大化するために専門のQFNパッケージングプロセスを使用してチップセットマザーボードに統合されています。 ネイティブで最大DSD256のDSDデコード、最大32bit/384kHzのPCMをサポートします。
Panasonic製のプレミアムコンデンサ
HiBy R5 Saberは、高品質のPanasonicコンデンサを収容するプレミアムチップセット構成を備えています。
4×470µFのパナソニック電解キャップが出力段を完成させ、過渡応答と優れたステージングのための電流能力を向上させます。7×200 µFおよび4×47µFコンデンサはすべて、最大の電源ノイズ除去と純粋なサウンド出力のために最小のESRを備えたハイエンドのパナソニック製POSCAPです。
8×MQA展開とDTA
HiBy R5 Saberは、8倍展開の完全なMQAデコードとレンダリングをサポートしています。 MQA(Master Quality Authenticated)ファイルをアンラップして、可能な限り最高のサウンド体験を提供します。HiBy R5 Saberは、HiByの自社開発のダイレクトトランスポートアーキテクチャ(DTA)もサポートしています。 これは、すべてのアプリからの非リサンプリング出力でビットパーフェクトなサウンドデコードをサポートするカスタムAndroidアーキテクチャです。 これは、Androidオーディオ回路図をバイパスしてデコードするために、オーディオ信号をUSB信号レシーバーチップからDACチップに直接転送します。
アップグレードされたローパスフィルター
HiBy R5 Saberには、R5よりもアップグレードされたローパスフィルター(LPF)があります。 ローパスフィルター回路用の2基のOPA1642を備えています。2基のAD8397ARDZは、音質とパフォーマンスの安定性を高めるために、ハイエンドのヒートシンクを備えた増幅ステージ回路に設置されています。
MSEBによるシステム全体の音質変更
Hiby製のデジタルオーディオプレーヤーには独自の音質チューニングシステムであるMSEBが搭載されています。これはプレーヤーのEQとは異なり、システム全体に影響を与え、プレーヤー全体の音質を好みのバランスに変更することができます。
日本のメディア記事へのリンク
日本語で読めるHiBy R5 Saberの記事です。
海外レビューまとめ
例の如く引用部分は適度に超訳です。
Headfonics
HibyがR5 Saberを発売した時には、なんでHibyは消費者を混乱させるような、R5そっくりの製品をリリースするのか疑問に思ったね。実際のところ、Hiby R5 SaberはR5をより直線的なチューニングにしてアップグレードしたような感じであり、素敵なレザーケースも追加されていたよ。
音場があまり広くなかったり、中域が薄味だったり、ダイナミクスを引き出すためにスイング力を必要とするIEMと組み合わせるとR5 Saberの良さがわかるね。
3.5mm出力はかなりのパフォーマンスを発揮しており、サウンドもクリーンだよ。4.4mm対応のDAPをお探しの方には、R5 Saberはオーディオ界におけるスイスアーミーナイフのような多機能機種で、最新の機能を搭載し、小さなフードの下には迫力のあるサウンドを隠し持っていて、驚かされるかもしれない。
https://headfonics.com/hiby-r5-saber-review/
ディテールの高いサウンド
Hiby R5はどちらかというと耳当たりが優しく、音楽的な、ウォームサウンドを持っていましたが、Hiby R5 Saberのサウンドはどちらかというと「無慈悲」で、ディテール感の高いサウンドのようです。
動作は機敏でアプリ対応もよい
SoCであるQualcomm Snapdragon 425の動作はそこそこ軽快で、かなり高速でスクロールしたりしない限り、動作にもたつきはないようです。アプリ対応も成熟しており、アプリの強制終了やエラーはほとんどないようです。
動画再生もスムーズなようですが、画面が小さいので動画再生向きとはいいがたいようです。また、ウェブブラウジングもスムーズですが、キーボードが小さすぎて入力に慣れるのが大変だと述べています。
バッテリー持続性が高い
Hiby R5 Saberのバッテリー持続時間は、3.5mm SE出力で最大18時間にも及びます。バランス接続でも11時間程度の再生が可能であり、バッテリー持続力でかなりの競争力があるようです。
また、アイドリング時のバッテリー消耗が少ないため、使い方によってはかなりの長期間充電せずに使えるようです。
そういえば私の持っているHiby R6 Proもかなりバッテリー持続時間で優れていました。下のレビューで実測しています。
MSEBはDSDとMQA、Bluetooth、USB出力に影響を与えない
公式EQともいえるMSEB(MageSound Eight-ball)チューニングの効果はシステム全体に影響を与えますが、例外があります。DSD、MQAの再生およびBluetoothとUSB出力はMSEBから除外されています。MSEBの利用を前提に検討している場合はご注意ください。
ライバル機種との比較
vs Hiby R5
Hiby R5のほうが音が暖かく滑らか。R5 Saberの音はより冷涼でクリア。籠り感を気にするタイプの人はR5 Saberのほうがよさそうですね。MSEBのチューニングのスタートラインとしてもR5 Saberのほうが良いだろうと述べています。
vs Hiby R6 2020
チューニングはわりと似ているようですが、R5 Saberのほうがクール傾向だと述べています。ボーカル好きならR6 2020のほうがいいかもしれないというようなことを述べています。
vs COWON Plenue D3
COWON Plenue D3はHiby R5 Saberより小型でR5 Saberより豊富なEQオプションを提供します。D3のチューニングはR5 Saberよりもさらにディテールと鮮明感が高く、サックスやフルートが生き生きとして聞こえるものの、少しアグレッシブすぎるかもしれないと述べています。R5 Saberの高域はD3より丸く、低域も深みがあり、密度感があると述べています。
はっきりとした高音が好みならD3を検討する価値があるかもしれませんが、D3はアプリに対応しないことに注意する必要があるでしょう。
audiofool
長所
オリジナルのR5よりディテール感があって、ニュートラルに近くなっている。
短所
名前が紛らわしい。
OS/アプリのアップデートなどに細かな支障がある。
貧弱な音源を聴くと、そのまま貧弱に聞こえる
総評
いくつかの点で、新しいHiby R5にSaberの名が冠されているのは言い得て妙です。以前のモデルより録音の詳細がよりよく聞こえるため、その名にふさわしいエッジ感のあるサウンドが楽しめます。ほかの点では、Saberの名が一般的にESSのDACで利用されているため、混乱を招くところがあります。R3 Pro SaberはたしかにESS製チップを使用していましたが、R5 Saberは異なります。
プロセッサが遅く、RAMは少なめのため、より高価なモデルに比べると、R5 Saberの動作は機敏ではありません。音質はR5のオリジナルよりリファレンスとしてふさわしくなっています。300Ωのヘッドホンを長時間駆動させても急速なバッテリーの損耗や発熱問題はありませんでした。
奇妙なことに、R5 Saberの最大の競争相手は、おそらく弟分のR3 Pro Saberです。両者はサウンドが近似しており、ヘッドホン向きの強力な駆動力やAndroidを必要としない場合、ポケットに入る小さくて便利なR3 Pro Saberのほうが優れています。R3 Pro Saberは一般的なIEMのほとんどを適切に駆動でき、200ドルほど価格が割安です。
https://audiofool.reviews/2020/12/10/hiby-r5-saber/
まれに動作に問題あり
audiofoolによると、まれにR5 Saberが動作が不安定で起動しないことがあったようです。その場合はMicro SDカードを取り外して装着し直し、電源を入れると起動したそうです。
同様の症状は私の手持ちのCayin N6IIでもまれに見られるので、Hiby系DAPの特徴なのかもしれません(Cayin N6IIはHibyが基幹部分を設計)。ただし私はR6 Proではこのような症状に合ったことがないので、個体差などもあるのかもしれません。
そのほかでaudiofoolのレビュアーが気になった点としては、ゲインの設定がメニューの「オーディオ設定」のところになく、Android設定にあること、Hiby Musicアプリが署名証明書を追加していないので、デフォルトではHiby Musicアプリの更新が信頼されていない状態になっているということなどがあったようです。
ライバル機種との比較
vs Hiby R5
外観に違いはなく、内部設計もほとんど差がない。R5 Saberはローパスフィルターが新しくなり、チューニングが変更された以外、R5とほぼ同じ。Hibyの「音楽をより音楽的にする」という趣旨に忠実なのはR5のほうで、R5 Saberはよりリファレンス的。
vs R3 Pro Saber
本体はR3 Pro Saberのほうがわずかに小さい。サウンド的にはほぼ同じ。R3 Proのサウンドのほうが高域でシャープに聞こえるが、中域と低域の質感に関してはR5 Saberのほうがよい。駆動力重視ならR5 Saber。
vs Shanling M6
スペック的にR5 Saberより優秀なので、動作の機敏性で優る。画面サイズもより大きい4.7インチ(R5 Saberは4インチ)。将来性はM6のほうがある。
音質面では駆動力はR5 Saberが上。M6のサウンドはより滑らか。
まとめ
Hiby R5 Saberは財布に優しい価格で、大食いのヘッドホンも駆動できる、長時間利用可能で多機能なポータブルデジタルオーディオデバイスを求めている人に訴求力がありそうです。ただし、そのサウンドはこれまでのHibyの伝統的なサウンドよりはクールでディテール感を重視したサウンドになっており、リファレンス的なものになっているようです。
レビューを読む限り、性能的には十分だと思いますが、Shaling M6のような上位機種に比べると動作は機敏ではないようです。
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