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EKSA AirJoy Plusの概要
こんな人におすすめ
- FPS向きのゲーミングヘッドセットを探している
- とくに左右の定位を精確にモニタリングしたい
基本スペック
- 周波数特性:20~20kHz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:92dB/1mW
- 価格帯:3000円~5000円
- パッケージ:8.0/10.0
- ビルドクオリティ:8.0/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:8.5/10.0
- 低域:6.0/10.0
- 歪みの少なさ:6.5/10.0
長所
- 左右重視の定位感
- 原音忠実性が高い
- 明るく鮮明
- 優れたディテール感
- 優れたFPS/TPS親和性
短所
- 垂直方向の定位感は弱い
- 水平方向の中心部が左右に比べて希薄
- 物足りない解像度
- 物足りないクリア感
- 安っぽく聞こえる音
- 音楽鑑賞向きではない
EKSA AirJoy Plusの特徴
- 【7.1chサラウンドゲーミングヘッドセット】専門的なゲーミングヘッドセットメー カーにより作られた本製品の品質をぜひお楽しみ下さい。ステレオサラウンドサウンドは臨場感あふれる音質を実現できます。ゲーム中の足音・銃声・道具の音などを正確に聞き取れ、相手の位置や動きを素早く察知でき、些細な音も見逃さなくノーリスクで把握できます。更に、高精度の50mmドライバーを採用し、音のひずみを解決。重圧な低音と透き通った高音を実現。ご注意:1、7.1サラウンドを体験するようにEKSAの公式サイトでドライバーをダウンロードする必要があります。2、7.1サラウンドドライバーはwindowsシステムのみ適用されます。
- 【ENCゲーミングヘッドホン】先進的なノイズ低減技術を採用し ているため雑音などの環境騒音を軽減したクリアなボイスチャットが 可能です。マイクはノイズキャンセリング機能がついているので、有効的に背景の騒音を抑制し、音声を360度全方位からを拾い、相手にクリアで明瞭な音声を伝えます。マイク は120°調節できるためゲーム中でも邪魔になりません。
- 【快適な装着感ゲーミングヘッドフォン】柔らかいイヤークッション、人間工 学に基づいたソフトPUレザーイヤーパッドを採用しております。柔軟性と通気性を兼ね備え、蒸れや汗を減すことができます。伸縮式のヘッドバンドで様々な頭部の形状にフィット。極めて柔らかく肌触りが良い材質のヘッドバンドクッションは、優しく耳を包みこむことで、長時間のヘッドセットの使用でも快適です。(ご注意:この製品のサイズは子供或いは一般的な大人サイズに向けますが、頭の大きい方は緊迫感を感じる場合がございます)
- 【優れた互換性なゲーム用ヘッドセット】ヘッドセット本体にUSBとType-Cが揃っておりますので、 PS4/PS5/PC/パソコン/ノートパソコン/スマートフォン/他の標準のType-CとUSBインターフェイスを備えた設備に適用です。ご注意:1、任天堂スイッチは、ゲーム用ヘッドホンのマイク機能には対応していません。2、旧型Xbox Oneゲーム機にご使用いただく場合は、変換アダプター(別売)が必要となります。
- 【人気デザインなマイク付きヘッドホン】カッコ良くクールなLEDライトの効果がゲームの雰囲気を盛り上げ、ファッショナブルで秀逸なハニカム形状デザインであなたの手放せない愛機となることでしょう。更に、本製品は2年間の品質保証がありますので、必ず最善を尽くし、保証サービスをご対応いたします。
パッケージ(8.0)
ビルドクオリティ(8.0)
かなり軽量な作りになっています。ヘッドバンドも柔軟です。上の開封動画でヘッドバンドの伸縮の優秀性をご確認ください。
装着感(8.5)
軽量で装着感は悪くありません。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
音質解説
今回はFiiO M15で駆動してレビューします。この機種はFiiO M15のUSB Type-C端子からの出力に対応しています。
EKSA AirJoy Plusはゲーミングヘッドセットらしく、左右の定位感を重視した、やや奥行きが強調された中域に音が集まる変形V字型のチューニングになっています。左右の方向感がかなりわかりやすくなるよう左右の耳に定位が多く分散するよう調整されており、FPSなどで高い精度の方向認識が可能です。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(6.0)
- 原音忠実度:D+
- 臨場感:D+
- 深さ:C+
- 重み:B
- 太さ:A
- 存在感:C+
AirJoy Plusの低域は浅く、臨場感には少し欠けます。
ドラムキックは太く聞こえるものの、重さはやや物足りず、ドンの重さに欠け、エレキベースも明るく、エッジ感はブリブリと生きが良いものの、深みと広がりに欠けます。
ゲーミングモデルとしては臨場感に欠ける印象を受けます。
中域(8.5)
- 原音忠実度:A
- 厚み:A
- 明るさ:A-
- 硬さ:A-
- 存在感:B
中域はゲーミング用にチューニングされており、音楽を聞くと左右に引き伸ばされたように感じられるでしょう。
明るく、はっきりとした鮮明感があるものの、質感表現が正確でなく、妙にギンギンして聞こえる傾向があります。音楽を聞くと定位が左右に散ったように聞こえ、センターが少し遠くに位置し、妙に音が拡散している印象を受けるでしょう。
自然と左右に意識が向きやすい構造になっており、FPSで敵が水平でどちらの方向から攻撃を加えてきているのか、接近しているのか気づきやすく、直感的かつ機敏に把握しやすいチューニングになっています。完全にゲーミング向きの中域です。
高域(8.5)
- 原音忠実度:C-
- 艶やかさ:A-
- 鋭さ:B+
- 脆さ:B
- 荒さ:C-
- 繊細さ:C+
- 存在感:C
高域は鮮明感を重視してチューニングされているものの、空気感は抑えられています。これにより高い方向での音の拡散が少なくなっており、抜けを少し抑えることで耳に銃声などが残りやすく、水平でのわかりやすさを重視したチューニングになっています。音楽を聞くと妙に伸びが悪く聞こえますが、これもゲーミングでの効率を重視したサウンドと言えるでしょう。
定位/質感
- 質感の正確性:B+
- 定位の正確性:B-
- オーケストラのテクスチャ:D+
- 雅楽のテクスチャ:D+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
フルオーケストラは楽団がほぼ完全に左右に分かれたように聞こえるので、かなり奇妙です。センターの密度感が希薄でぽっかり真ん中が空いているような聞こえ方です。左右パートが明確に分かれるので、それぞれを精確に聞き分けながら確認したいという用途には悪くないでしょうが、音楽鑑賞向きとは言えませんね。
雅楽も篳篥が少し遠く、左右が強調される不思議な音場で聞こえます。それぞれのパートが分離して聞こえる感じがあるので、音楽の統一感に欠けます。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:C+
- イメージング:B-
- 高域:B
- 中域:B
- 低域:C-
音場は底が浅く、中域で奥行きと左右が強調され、高さは少し物足りません。
クリア感は物足りません。
イメージング性能は平凡以下です。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:C+
EKSA AirJoy Plusは音楽鑑賞用としては不向きなヘッドホンですが、廉価なFPS向きのヘッドセットとしては優秀です。
左右の定位感がとくに把握しやすいよう、両耳に定位を分散した水平方向感重視のチューニングがされており、左右の方向感覚の把握を重視している人に、最適の環境を手頃な値段で提供します。
音質的な特徴
美点
- 左右重視の定位感
- 原音忠実性が高い
- 明るく鮮明
- 優れたディテール感
- 優れたFPS/TPS親和性
欠点
- 垂直方向の定位感は弱い
- 水平方向の中心部が左右に比べて希薄
- 物足りない解像度
- 物足りないクリア感
- 安っぽく聞こえる音
- 音楽鑑賞向きではない
左右重視の定位感
原音忠実性が高い
優れたFPS/TPS親和性
Re:ゼロから始める異世界生活 Coreful フィギュア レム~パックイメージver.~
人気シリーズ「コアフル」より、パックをイメージした衣装を着たレムが登場!
メーカーがもふもふの毛並みの質感再現とかわいらしさにこだわったモデルです。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはWindows PCを使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- EKSA AirJoy Plus
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- EKSA AirJoy Plus
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- EKSA AirJoy Plus
総評
EKSA AirJoy Plusは左右の定位感を強調したFPS向きの低価格USBゲーミングヘッドセットです。一人称や三人称型のゲームで左右の方向感が特に重視されるゲームをプレイするときに、低価格で強力な効果を得ることが出来ます。そのほかの用途としては、音楽で左右パートを分離してモニタリングしたいときなどに使えるため、楽曲制作や楽器、ボーカル練習の特定場面で活躍することもありそうです。しかし、一般的な音楽鑑賞には向きません。
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