免責事項
- このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにEdifierから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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Edifier W820NBの概要
こんな人におすすめ
- 外出時に使いやすい実用的なANCヘッドホンを探している
- 室内楽や穏やかなJAZZをが好き
- 高域に敏感な人
- 上品で穏やかなサウンドが好き
- しっとりしたボーカル表現を好む
基本スペック
- 連続再生時間:ANC OFF時49時間/ON時29時間
- 防水性能:なし
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 価格帯:5000円~10000円
- パッケージ:8.0/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:9.0/10.0
- 低域:9.0/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
- 通信品質:9.5/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:10.5/10.0
長所
- 奥行き感のある音場
- バランスの良いサウンド
- 十分に重厚な低域
- 良好な鮮明感
- マイルドな高域
- 価格以上のオーディオスペック
- 実用的なアクティブノイズキャンセリング
- 良好な通信品質
短所
- キレが悪い
- 爽快感に欠ける
- 構築感に欠ける
Edifier W820NBの特徴
- 最大‐38dBのノイズ低減効果を実現する強力なハイブリッドアクティブノイズキャンセリング
- 外音取り込み対応
- 高解像度チタンダイヤフラム搭載
- 通話ノイズキャンセリング対応で、クリアな通話を実現。テレワーク向き
- 超低遅延のゲーミングモード搭載
- ANC OFF時49時間、ON時29時間の圧倒的ロングバッテリー
パッケージ(8.0)
パッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- ヘッドホン本体
- USBケーブル
- 説明書
ビルドクオリティ(8.5)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
イヤーマフは適度な厚みがあり、本体は軽量です。ただし、長くつけていると少し耳が痛くなります。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。接続品質は優秀です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも問題なく音楽を聴くことができます。
ホワイトノイズは少しあるかもしれませんが、ほとんど気になりません。
アプリ
EDIFIER CONNECTに対応しています。
EDIFIER CONNECTアプリで可能なこと
- ANCやアンビエントモードの切替
- ゲームモードの切り替え
- ファームウェアアップデート
- ペアリング解除
- ファクトリーリセット
- デバイス情報の確認
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
音質解説
今回はSBCでFiiO M15につないで、ANCはOFFにしてレビューしています。
Edifier W820NBはニュートラルを意識したV字型のシグネチャーを持っています。ANCモードをONにすると低域が引き締まり、ややモニター的な音にシフトします。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.0)
- 原音忠実度:A
- 臨場感:B
- 深さ:A-
- 重み:A-
- 太さ:B+
- 存在感:A-
低域はかなり深みがあり、なかなかの臨場感を出すことが出来ます。ただしランブルはあまり感じられません。
ANCをONにすると低域は少し明るく聞こえるようになり、相対的にモニター感が増します。ドラムキックは十分に重量感あありますが、エレキベースの広がりはANC ON時には、ノーマル時に比べると少し物足りなく思うかもしれません。
中域(9.0)
- 原音忠実度:S-
- 厚み:B+
- 明るさ:B+
- 硬さ:B
- 存在感:B
中域はわずかに暗い位置にいますが、十分に明るく、見通し感は良好で、奥行き感が感じられます。
中域は少し後傾的でステージングが強調されています。しかし全体的にニュートラルに近いため、質感はかなりナチュラルです。少し色彩感を抑えた、上品でシックに聞こえる中域で、輪郭は少し丸く、耳あたりが優しい雰囲気で聞こえます。
高域(8.5)
- 原音忠実度:D+
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B
- 脆さ:B-
- 荒さ:D
- 繊細さ:C-
- 存在感:B-
高域は空気感は物足りませんが、鮮明感を重視してチューニングされており、ピアース感が少なく、快適に聞こえます。
シンバルクラッシュは広がりに欠け、バイオリンの伸びにも天井感がある、やや閉じた空間表現ですが、かなりうまくロールオフするように調整されているため、聴き心地はマイルドです。
室内楽や落ち着いたJAZZ向きの高域で、中域が濃厚に聞こえるバランスです。
定位/質感
- 質感の正確性:A
- 定位の正確性:B
- オーケストラのテクスチャ:B+
- 雅楽のテクスチャ:B+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
質感は比較的ナチュラルで、奥行き感のある音場に少しコンパクトにフルオーケストラを収めます。率直に言えばスケール感は物足りないため、ダイナミズムに欠ける印象を受けますし、音圧感もオーケストラを楽しめるぎりぎりくらいです。どちらかというと室内楽向きですが、悪くはありません。
雅楽の聴き心地も悪くないですね。高さが足りないので和音が少し苦しげで天に抜けるというよりは雲に遮られている感じで、篳篥ももう少し抜けがほしいですが、聞き心地は悪くありません。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B
- クリア感:B+
- イメージング:B+
- 高域:B
- 中域:A-
- 低域:B
低域の深さは標準以上で、中域は少し奥行き感が強調され、高さはやや物足りません。
クリア感は価格を考えると標準以上です。
解像度は価格を考えると標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:B+
- 個人的な好み:B+
Edifier W820NBはEdifierらしいバランスの良いサウンドで、聴き心地にも優れています。ずば抜けて優れた機種というわけでもありませんが、一般に標準以上のオーディオスペックで、良好なサウンドバランスと合わせると、悪くない選択肢です。
音質的な特徴
美点
- 奥行き感のある音場
- バランスの良いサウンド
- 十分に重厚な低域
- 良好な鮮明感
- マイルドな高域
- 価格以上のオーディオスペック
欠点
- キレが悪い
- 爽快感に欠ける
- 構築感に欠ける
奥行き感のある音場
バランスの良いサウンド
マイルドな高域
AMP Re:ゼロから始める異世界生活 レム Winter Maid image ver.
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「Re:ゼロから始める異世界生活」よりレムのフィギュアが登場!
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用い、FiiO BTA30を使って、AACでワイヤレス伝送しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Edifier W820NB(ノーマルモード)
- Edifier W820NB(ANCモード)
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Edifier W820NB(ノーマルモード)
- Edifier W820NB(ANCモード)
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Edifier W820NB(ノーマルモード)
- Edifier W820NB(ANCモード)
総評
Edifier W820NBはバランスの良いサウンドと実用的なアクティブノイズキャンセリング、良好な通信品質を兼ね備えた、比較的よく出来たワイヤレスヘッドホンです。コスパがよく、外出時に気軽に使い潰す機種としては比較的おすすめ度が高めです。
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