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【ゲーミングヘッドセット Edifier GX レビュー】中域が広く、背景とナレーションがしっかり分離され、足音、銃声も聞こえやすい
Edifier GXの概要
こんな人におすすめ
- FPSや映像作品向きのゲーミングヘッドセットを探している
- チャットやナレーションを聞き逃したくない
- 快適な装着感重視
- クリア感の高い音が好き
基本スペック
- 周波数特性:20hz-40khz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:97dB
長所
- ナレーションが聞き取りやすい
- 銃声や足音がわかりやすい
- 奥行き感のある音場
- 重低域を強化するEQ
- クリア感が高い
- 分離感が良い
- 装着感が良い
短所
- パッケージクオリティは平凡
- 好みを分けるデザイン
Edifierについて
Edifierは、パーソナルおよびホームエンターテインメント用のスピーカー、音楽システム、およびヘッドホンを製造する中国のオーディオメーカーです。1996年5月に中国の北京に設立された、中国では老舗のブランドです。静電型イヤースピーカーで有名な日本の高級オーディオメーカーSTAXの親会社でもあります。
Edifier GXの特徴
50mmドライバーで高音質
Edifier GXは新世代の50mmドライバーを採用しています。Edifierの専門家がオーディオ品質を的確に調整し、優れた音場と低周波数のリアルな鳴動感を実現しています。高品質オーディオ製品Hi-Res Audio規格の基準を満たしており、96KHz / 24ビット高解像度デコードで、忠実で繊細な音質を実現し、より没入感の高いゲームをお楽しみいただけます!
人間工学で快適な装着感
カスタムハイエンドプロテインレザーイヤマフは、十分な厚みがあって耳に快適です。柔らかく肌にやさしく、頭が蒸れず、長時間にわたって快適な没入型のゲーム体験をもたらします。
ENCノイズキャンセリング
2基のマイクと優れたノイズキャンセリングチップを搭載しています。チップは周囲の音をモニタリングし、周囲の環境や動きに応じてノイズキャンセリングレベルを自動的に調整してくれます。
搭載されているマイクは伸縮可能です。チタンコートのダイヤフラムを備え、聞こえる音声の明瞭性を強化しており、はっきりとした音声で明瞭なコミュニケーションが可能です。
パッケージ(7.5)
パッケージの外観はやや平凡です。付属品には3種類(AUX/USB-A/USB-C)のオーディオ用ケーブルが含まれており、一般的なオーディオプレーヤー、PC、スマホいずれにも接続できるようになっています。
ただしLightningコネクタはないので、iOS系で利用する場合、別途コネクタを用意する必要があるでしょう。
ビルドクオリティ(8.0)
プラスチッキーですが、メカニカルなデザインになっており、趣きがあります。決して高級感があるという感じではありませんが、ビルドクオリティ自体は比較的良好に思われます。
ヘッドバンドはわりと柔軟でしたが、耐久性は価格なりと思われます。
装着感(8.5)
装着感はかなり快適で3時間くらいなら、負担感を感じませんでした。半日くらいつけているとさすがに耳が痛くなってきましたが、わりと装着感は良いと思われます。
音質
周波数特性
上から順に、
- [1回目測定]左右別
- [1回目測定]左右平均
- [1回目測定]左右別(自由音場補正済み)
- [1回目測定]左右平均(自由音場補正済み)
- [2回目測定]左右別
- [2回目測定]左右平均
- [2回目測定]左右別(自由音場補正済み)
- [2回目測定]左右平均(自由音場補正済み)
- [3回目測定]左右別
- [3回目測定]左右平均
- [3回目測定]左右別(自由音場補正済み)
- [3回目測定]左右平均(自由音場補正済み)
- 1~3回目測定比較(自由音場補正済み)
- 1~3回目測定平均(自由音場補正済み)
サウンドシグネチャー解説
低域の存在感が強いV字型ないしU字型と言えるドンシャリ系のサウンドシグネチャーを持っています。
オーディオステータス
周波数特性測定値から音質要素のステータスを抽出しました。特に注目すべき要素だけ簡単に説明します。
- Sibilance/Pierceは刺さり具合に影響するので高域に敏感な人は数値が低いものを選んだほうが良いでしょう。
- Fullness/Mudは中域を豊かに感じさせる要素ですが、中域が濁るのが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
- Boom/Punchは低域の存在感、量感に大きく影響するので、低域のうるさい感じが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
THD+N特性
THD+N特性とは音に含まれる歪み成分を表し、パーセンテージが低いほど音がピュアできれいに聞こえます。
THD+N特性は高級ヘッドホンの場合、1%以内であることが望ましいです。下の図は上が-40dB@1khz(適正音量レベル)における、スイープでの周波数毎のTHD+N特性、下が上限-30dBで1khzでの音量レベルによるTHD+N特性(THDNL)です。このヘッドホンはどちらでも概ね1%未満で優秀です。
- THDN平均値:0.2190294625%
- THDNL平均値:0.02611027%
- THDNL平均値(-60dB以上):0.013913593333333%
このヘッドホンの歪み耐性はモニターヘッドホン並みでかなり優秀です。
音質解説
Edifier GXは奥行き感のある音場を持ち、迫力のある低域と立体感のある中域、高さを感じさせる高域を持っています。そのサウンドは映像作品と相性が良く、ゲームや動画作品の低域から床面の実在感を引き出します。足音ははっきりと聞こえますが、鳴動はそれほど大きく聞こえないので、爆発音など迫力のあるブームによってもノイズが増幅される感じはありません。チャットとナレーションも聞きやすい位置にいます。
以下のレビューは3.5mm AUXでの接続を元に評価しています。
低域(9.0)
- 原音忠実度:B+
- 臨場感:C+
- 深さ:B
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感:A-
低域は少しリラックスしています。ローエンドに向かってゆるやかにロールオフしています。
低域はややブーミーですが、深いところのノイズはあまり聞こえすぎないようになっています。映像作品などで十分な迫力を出しつつも、その衝撃音がチャットや足音などを覆いつくしてしまわないバランスになっています。
低域は足音の把握力がなかなか高い調整になっています。また中低域から中域にかけての、遠距離からの射撃音の芯もわりとはっきり聞こえるので、FPS向きです。
中域(8.5)
- 原音忠実度:B
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B+
GXの中域は低域から少し分離的になっています。低域よりはわずかに後退的ですが、よく聞こえる位置にいます。
チャットは埋没せずにしっかり聞こえます。中域は奥行き感があり、チャット中心に整理されて聞こえます。左右の定位が明確です。
高域(8.0)
- 原音忠実度:C+
- 艶やかさ:B-
- 鋭さ:C
- 脆さ:B-
- 荒さ:C
- 繊細さ:C+
- 存在感:C+
高域は中域を引き立てるバランスになっており、空間性を重視して高いところに強調が存在しています。
高域は鮮明感が高めで、銃声音の残響がわりとはっきりと聞こえます。中域とは分離的になっていて、銃声と混濁しやすい背景サウンドは抑えられます。
グルーヴ/音場/クリア感
- グルーヴの中心:中域
- 音場:B+
- クリア感:B+
Edifier GXのグルーヴの中心は中域に存在します。
音場は奥行き感があり、左右も少し広く表現されます。耳の周囲に球状の空間が形成されるような音場になっており、没入感があります。
クリア感は価格帯では優秀です。
音質総評
- 原音忠実度:B
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:A+
Edifier GXはとくにFPSで高い空間把握能力が期待できそうです。ナレーションと背景空間の分離が良く、さらに銃声や足音の定位がわかりやすいチューニングになっています。適度に奥行きと幅のある音場は、映像的です。
個人的には結構感心したゲーミングヘッドセットです。クリア感も高く、中域での空間定位感に優れています。下で述べるGameモードにすれば低域の迫力も増し、没入感がより高まります。Gameモードは映画的な音響です。
ただし、ナレーションは少し前で聞こえすぎる感じがあるので、チャット音声などが場合によって大きく聞こえすぎるように感じるかもしれません。その場合はゲーム側で調整が必要でしょう。
音質的な特徴
美点
- 中域の空間が広い
- 見通しの良いサウンド
- 銃声が良く聞こえる
- 足音が良く聞こえる
- Gameモードでの臨場感のある低域
- 分離感が良い
- 音がクリア
欠点
- 音楽用には不自然な音場
- ナレーションが少し目立ちすぎる
中域が広く分離感もある
クリアなサウンド
EQによる臨場感のある重低域
GameモードとMusicモードの違い
USBで接続した場合、EQ機能が有効になります。それにより本体のボタンでゲーミング用のEQと音楽用のEQを切り替えできるようになります。それぞれのEQはビープ音の回数(1回か2回か)により判別可能ですが、説明書にどっちがGameモードかの説明がありません。
EQを切り替えると重低域のみが変化するようですから、ここでは仮に重低域が多い方をGameモードとしています。逆の可能性もありますが、一般的に考えて、ゲームでの迫力を増すために重低域を盛るのがGame用EQで多いと考えられるので、その想定で測定しました。以下がその結果になります。想定が正しければ、ビープ2回の時に重低域が増したGameモードになります。
マイク
マイクはかなり鮮明でクリアですが、声は明るめに聞こえます。話しているとENCの効果がONになるのか背景ノイズが低減されます。ただし小さな声をENCが削減してしまう場合がわずかにあり、声の音量の上下が若干大きく聞こえる時があります。
BGVP DM8は完璧なパッケージであり、それは美しい外観、強力なサウンドを持っており、お財布に優しい価格で購入可能です。ユーザーは$350でこの素晴らしい製品を手に入れることができ、高品質なオーディオファン向きの音楽パフォーマンスを楽しむことができます。我々は以前、このブランドのDM6、DMG、Zeroや他の製品を試してみましたが、それらはどれも非常によくできていました。
BGVP DM8は滑らかで安定的、温和でウォームなサウンドで、中域を丁寧に聴かせるイヤホンです。その甘くふっくらとした、ニュアンスの柔らかい調和的なボーカル表現はどこか懐かしく、メロウでノスタルジックな雰囲気があります。マイルドで耳当たりが良く、音量を上げても荒れるところのないイヤホンです。ビルドクオリティやパッケージクオリティも価格の標準以上のため、この価格帯で音楽的な中域を持つイヤホンを探している人の最適解になりえます。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーのソースはFiiO M15を用いています。ゲインは高設定+ヘッドホンモードです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
GENS D’ARMES(ロック系)
- 原曲【原曲】GENS D'ARMES
- 原曲(+5dB)【原曲】GENS D'ARMES(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Edifier GX
白き魔女(クラシック系)
- 原曲【原曲】白き魔女
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】白き魔女(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Edifier GX
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- 原曲【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Edifier GX
Sophisticated Fight(JAZZ系)
- 原曲【原曲】Sophisticated Fight
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】Sophisticated Fight(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Edifier GX
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Edifier GX
総評
HECATE(Edifier) GXは定位感のわかりやすい球状の広い中域を持ち、銃声音や足音がわかりやすい劇場型の音場を持つ、没入感の高いゲーミングヘッドセットです。イヤーマフも分厚く快適で、長時間使用でも不快になることがありません。ENCによりボイスチャットも鮮明に伝えることができます。外観は好みを分けそうなところがあり、高機能な付属ソフトなどもありませんが、単体の完成度はわりと高く、ゲームだけでなく、映像作品を楽しむのにも良さそうです。
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