免責事項
- このレビューはEarFunから誠実な品質レビューを読者に伝えるために提供されたサンプルに基づいて書かれています。
- これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
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EarFun Free Pro 2の概要
こんな人におすすめ
- 華やかサウンドが好き
- アイドルソング・アニソン好き
- 色気のあるボーカルを味わいたい
- くっきり感重視
- 強力なアクティブノイズキャンセリングの機種がほしい
- コスパ重視
- 装着感重視
基本スペック
- 連続/最大再生時間:6h(ANC ON時5h)/30h
- 防水性能:IPX5
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 技適番号:211-210817
- 価格帯:5000円~10000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:9.0/10.0
- 装着感:9.0/10.0
- 高域:9.0/10.0
- 中域:9.0/10.0
- 低域:9.0/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
- 通信品質:9.0/10.0
- アクティブノイズキャンセリング:8.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:11.5/10.0
長所
- 艶やかで色づきの良いサウンド
- 原音忠実性が高い
- 華やかな音
- 鮮明感が高い
- 明るく色気のある声で聞こえるボーカル
- 浅いがタイトでレイヤリングの良い低域
- 良好なビルドクオリティ
- 良好な装着感
- 効果的なアクティブノイズキャンセリング
短所
- 浅い低域
- 派手に聞こえやすい
- わずかに歯擦音が目立ちやすい
- 上ずって聞こえるボーカル
EarFun Free Pro 2の特徴
- アルミニウム合金充電ケース、Free Proよりもっと超コンパクトなデザイン
- 高性能なAIROHA® チップを搭載、『MCSync』テクノロジーとBluetooth 5.2技術により、低消費電力を実現
- 最大40dBまで騒音低減QuietSmart™ 2.0 ハイブリッドノイズキャンセリング機能を搭載、外音取込モードも
- 計6基のマイクのENCテクノロジーにより、通話はクリアに
- デュアル6mm複合振動板を採用した低歪みドライバーによるバランスの取れた優れたサウンド
- タッチで音量調節操作が可能
- 30時間再生:充電ケースと併せ24時間再生、イヤホン単体6時間再生
- 80ms程度の低遅延モードで、動画視聴やゲームの体験を向上
- ワイヤレス充電とUSB-C充電対応
- 人間工学に基づいたフィット感、イヤホン単体の重量はわずか4.1g
- IPX5相当の防滴性能。
- 急速充電を搭載、10分の充電で約2時間の音楽再生が可能
- 片耳使用対応、装着検出機能も搭載
- 音声アシスタント機能に対応
EarFun公式サイトでEarFun Free Pro 2の事前セール開始
EarFunは11/22発売予定のEarFun Free Pro 2の情報を公開し、公式サイトで事前セールクーポンの配布を開始しました。このクーポンは100円でリザーブでき、正式発売後に2400円OFFで購入できる権利になるようです。
パッケージ(8.5)
EarFun Free Pro 2のパッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- EarFun Free Pro 2本体
- 専用充電ケース
- USB Type-Cケーブル
- イヤーピース
- マニュアル
ビルドクオリティ(9.0)
ビルドクオリティは価格を考えると、良好なレベルです。
全体的にシックで上品に仕上がっており、かなり高品質に見えます。
装着感(9.0)
EarFun Free Pro 2の装着感はかなり良好です。軽量で負担感がありません。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも接続が途切れることなく、接続は維持され、音楽再生が継続されました。その後も途絶や音飛びは発生しませんでした。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | 充電ケースの蓋を開け、イヤホンを取り出す |
電源OFF | 充電ケースにイヤホンを収納する また5分以上接続先がない場合、自動で電源OFFICE |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
リセット方法 | ①イヤホンをケースに収納 ②両方のイヤホンをケースに収め、ケースのリセットボタンを10秒長押し ③LEDが点滅したらリセット完了 |
曲再生/停止 | 多機能ボタンを2回タップ |
曲送り | 右耳側の多機能ボタンを3回タップ |
音量+ | 右耳側の多機能ボタンを1回タップ |
音量- | 左耳側の多機能ボタンを1回タップ |
通話応答 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話終了 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話拒否 | 多機能ボタンを2秒長押し |
ボイスアシスタント起動 | 右耳側の多機能ボタンを2秒長押し |
ノーマル/ANC/ヒアスルーモード切替 | 左耳側の多機能ボタンを2秒長押し |
低遅延モードON/OFF | 左耳側の多機能ボタンを3回タップ |
アクティブノイズキャンセリング性能
詳細は有料記事に譲りますが、EarFun Free Pro 2のANC性能は価格帯ではかなり優秀です。EarFun Air Pro 2ほどではありませんが、ほぼ匹敵する性能を持っており、低域から高域までバランス良くノイズカットしてくれるようです。
音質
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- アナライザソフト①:TypeDSSF3-L
- アナライザソフト②:Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータスなど
測定値は有料記事をご覧下さい。各モードの周波数特性の違いなど、より詳しい情報が参照できます。
オーディオステータス
音質解説
EarFun Free Pro 2のサウンドは低域から中域までかなりニュートラルを意識した調整になっていますが、中域上部にやや強調があり、高域も少し強調されています。そのため全体としてはドンシャリ気味のサウンドになっており、中域はやや暗く聞こえる傾向にあります。
中高域が非常に鮮やかで、艶の感じられる楽器音とボトムの存在感がしっかりしている低域が魅力です。初代EarFun Free Proのサウンドをさらに洗練したものと言えます。
ANCをONにすると、低域が強くなります。
以下のレビューはFiiO M15にSBCでつないでノーマルモードにし、標準イヤーチップLサイズでテストしています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.0)
- 原音忠実度:S-
- 臨場感:B-
- 深さ:B+
- 重み:A-
- 太さ:B
- 存在感:B+
ノーマルモードの場合、低域は十分に重厚ですが、深さには少し欠けるため、浅く腰高気味に聞こえます。ANCモードをONにすると重低域の存在感が少し増します。
ボトムはしっかりしており、ブームは抑え気味で引き締まっているのでレイヤリングに優れています。やや明るく聞こえる低域で、パンチは効いてますが、キックは少し浅いですね。
迫力のある音ではありません。
中域(9.0)
- 原音忠実度:S
- 厚み:B
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B
中域はほとんどニュートラルで原音忠実的ですが、中域上部に強調があるため、女声ボーカルは前進的に聞こえます。
中高域が十分に艷やかに聞こえるため、ピアノの音やギターのエッジが色づきよく、女声ボーカルに色気があるのが特徴です。少し鼻にかかったハスキーな感じで聞こえやすいですね。またシンセの音もエッジがきれいに鮮明に聞こえるため、電子音楽も没入感が高いでしょう。歯擦音は曲によって少し目立つ可能性があり、高域に敏感な人にきつく聞こえる可能性はありますが、私の印象では時々聞き苦しいといった程度です。
中域はやや奥行きが強調されて聞こえるので、ステージングが強調されており、とくにANC ON時に少し暗く聞こえるかもしれませんが、明瞭度が高く、情報量に不足を感じることはあまりないと思います。
高域(9.0)
- 原音忠実度:D+
- 艶やかさ:B+
- 鋭さ:A-
- 脆さ:B
- 荒さ:D+
- 繊細さ:C
- 存在感:B+
高域は低域とよく釣り合っており、中域のディテールをよく引き出します。
鮮明感を重視したチューニングでありながら、歯擦音をうまく抑えています。輝度は中域の明度と十分釣り合っており、音楽は色鮮かで艶やかに聞こえ、若干派手気味に聞こえます。
ボーカルは少し上ずって聞こえやすいです。子音や息遣いは少し強調されており、曲によっては尖りや刺さりが目立ちますが、耳に痛い場面はほとんどありません。
定位/質感
- 質感の正確性:S-
- 定位の正確性:B
- オーケストラのテクスチャ:A+
- 雅楽のテクスチャ:A+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvořák: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
中域の質感はかなり正確ですが、中高域が派手に聞こえやすいため、バイオリンや金管は色気が強調された明るい音で聞こえます。木管も華やかで全体的に芳醇な雰囲気があります。非常に艶やかで色づきが感じられ、バイオリンの音に色香があって美しいですが、やや音が鮮やかすぎ、少し不自然ですね。重厚感にも欠けます。それでも個人的には好きです。
和音が少し甲高いですが、艶やかで金属的には聞こえません。鮮明感がわずかに高すぎるので音がややうるさげで、やはり重厚感に欠けますが、華やかで宮廷音楽の雰囲気がよく出ており、個人的には好きですね。
音場/クリア感
- 音場:B
- クリア感:B+
- イメージング:B+
- 高域:B
- 中域:A-
- 低域:B
中域で奥行きが強調されます。ノーマルモードでは低域が少し浅く、高域ももう少し拡張性がほしいとは思います。
クリア感は価格を考えると優秀です。
中域のイメージングに優れ、華やかな音をくっきりと聞かせます。
音質総評
- 原音忠実度:A+
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:A+
EarFun Air Pro 2との大きな違いは音の艶やかさです。EarFun Free Pro 2は中高域が非常に印象的で、楽器音に艶があり、音楽が華やかに聞こえるため、Air Pro 2に比べると一般に風雅な雰囲気で聞こえることが期待できます。よりニュートラルに近いサウンドが期待できるのはEarFun Air Pro 2ですが、原音忠実性はFree Pro 2のほうが少し高く、明瞭性などを考慮すると中域の印象度で勝ります。
明るく朗らかで華やかなアイドルのようなボーカル曲は男女問わずFree Pro 2は印象的に聞かせてくれますし、電子音も印象深く聞かせてくれるため、EDMなどとも相性が良いでしょう。
音質的な特徴
美点
- 艶やかで色づきの良いサウンド
- 原音忠実性が高い
- 華やかな音
- 鮮明感が高い
- 明るく色気のある声で聞こえるボーカル
- 浅いがタイトでレイヤリングの良い低域
欠点
- 浅い低域
- 派手に聞こえやすい
- わずかに歯擦音が目立ちやすい
- 上ずって聞こえるボーカル
艶やかで色づきがよく華やか
鮮明感が高い
原音忠実性がかなり高い
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはFiiO M15を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。コーデックはSBCで、イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
なおANC ON時とANC OFF時で音楽の印象がだいぶ違って聞こえるはずですが、その理由は有料レビューで解説しています。
¥369,600(税込)
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free Pro 2(ノーマル)
- EarFun Free Pro 2(ANC ON)
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free Pro 2(ノーマル)
- EarFun Free Pro 2(ANC ON)
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free Pro 2(ノーマル)
- EarFun Free Pro 2(ANC ON)
総評
EarFun Free Pro 2は少しドンシャリ気味ですが、原音忠実性が高く、中高域が印象的に聞こえるサウンドが特徴です。華やかで色づきと輪郭感の良いサウンドが好きなら、かなりおすすめでき、とくに若く溌剌としたハリのある女性ボーカルをエロティックに聞かせるところが魅力です。機能面でもイヤホンで一通りコントロールでき、ゲームモードと十分に効果的なアクティブノイズキャンセリングを搭載しているため、価格の水準を十分に満たしています。
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