免責事項
- このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにEarFunから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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EarFun Free Miniの概要
こんな人におすすめ
- EDMが好き
- 臨場感のあるサウンドが好き
- サウンドバランス重視
基本スペック
- 連続/最大再生時間:5h/24h
- 防水性能:IPX7
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 技適番号:211-210814
- 価格帯:3000円~5000円
- パッケージ:8.0/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:8.0/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
- 通信品質:8.5/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:10.5/10.0
長所
- 定位に優れる
- 原音忠実度が比較的高い
- 深みのある低域
- 濃厚感がある
- ダイナミズムのあるサウンド
- グルーヴ感に優れる
- 臨場感に優れる
短所
- 物足りない解像度
- 爽快感に欠ける
- 繊細さに欠ける
- 高域の拡張性に欠ける
EarFun Free Miniの特徴
- 🎵【新型のGreenRadio技術・より低消費電力】EarFun Free Miniの完全ワイヤレスイヤホンは、新型のGreenRadioテクノロジーとBluetooth5.0を採用し、左右耳の直接接続、片方の耳と両方の耳を簡単に切り替えるなどの機能により、ユーザーはケーブルフリーや制約のないリスニング体験を楽しむことができます。(※Bluetoothの接続は、使用環境によって影響を受けます) また、GreenRadio技術の低放射および低消費電力機能により、電子製品の副作用を軽減し、健康で楽しく音楽を楽しむことができます。
- 🔋【24 時間の長時間再生】イヤホン本体が満充電の状態で最大5時間、付属の充電ケースを合わせて使うと、最大 24 時間の音楽再生が可能です。(※再生可能時間は、音量、再生する内容、使用環境によって異なります)
- 🎵【コンパクトで軽量・IPX7防水/防滴】イヤホンの重さは約3.9gで、充電ケースとイヤホンの重さは約38gで、サイズは55*26*43mmで、軽量で小型化を実現し、持ち運びにも便利。イヤホンはどんなに長時間装着していても疲れることはありません。ケースもコンパクトなサイズで小さなポケットやカバンの中にもすっきりと収まります。(※重量の小数点以下はお使いの測定機器により異なる場合があります) 💧また、革新的なEarFun社のSweatShieldテクノロジーによって保護された最新高性能 IPX7 防水、ランニング・ジムなどスポーツ時の汗やお風呂の湿気、フィットネス中の汗と小雨での使用に耐える防水、防汗性能を実現します。*注意:充電ケースは防水ではありません。
- 🎵【快適なフィット感・タッチセンサー操作】人間工学に基づいた特製のイヤーフックのデザインを採用、耳にしっかりフィットし、歩いても首を傾けても落ちません。運動中や通勤時に誤ってイヤフォンが脱落する心配はありません。さらにS/M/L 3サイズのイヤーピースを付属することで、耳の小さな方でも無理のない軽快な装着感でご利用いただけます。✨また、本体に搭載されたタッチセンサーにより、運動中でも操作がしやすい。指先で軽く押すだけで曲送り/曲戻し、音楽再生/停止、電話応答/終了/拒否、電源オン/オフ、音量調整など基本的な操作を対応可能。また、SiriやGoogleアシスタントなどの音声AIに対応し、イヤホン本体のタッチセンサー操作で、簡単にスマートフォンなどの音声アシスタントを呼出可能です。
- 🎵【高音質ドライバー搭載・ハンズフリー通話】Bluetooth イヤホンは6mmチタンコーティング複合振動板を使用したドライバーユニットが搭載されて、HIFIの高音質を実現し、各帯域のバランスにも優れている質の高い音声でお楽しみいただけます。マイクを内蔵しているので、相手の声を聞きながら「ハンズフリー通話」ができ、電話が鳴っているときに音楽を聴きながら、スマートフォンに触れずに電話を切ることができます。
パッケージ(8.0)
EarFun Free Miniのパッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- 専用充電ケース
- イヤーピース
- Type-Cケーブル
- マニュアルや保証書類
ビルドクオリティ(8.5)
装着感(8.5)
耳への収まりもよく、装着感は良好です。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟むと音が途切れますが、その後も音飛びや途切れはあるものの、それなりに音楽は聞こえます。
ホワイトノイズは少しあるかもしれませんが、ほとんど気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | 充電ケースの蓋を開け、イヤホンを取り出す もしくは多機能ボタンを2秒長押し |
電源OFF | 充電ケースにイヤホンを収納する もしくは多機能ボタンを10秒長押し |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
曲再生 | 多機能ボタンを2回タップ |
再生停止 | 耳からイヤホンを外す |
曲送り | 右耳側の多機能ボタンを3回タップ |
曲戻し | 左耳側の多機能ボタンを3回タップ |
音量を上げる | 右耳側の多機能ボタンを1回タップ |
音量を下げる | 左耳側の多機能ボタンを1回タップ |
通話応答/終了 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話拒否 | 多機能ボタンを2秒長押し |
音声アシスタント起動 | 多機能ボタンを2秒長押し |
音質
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- アナライザソフト①:TypeDSSF3-L
- アナライザソフト②:Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
音質解説
今回は標準イヤーピース Lサイズを使い、FiiO M15とSBCでつないでレビューします。
EarFun Free Miniのサウンドはバランスの取れた、やや低域寄りのV字型ドンシャリシグネチャーになっています。EarFunらしくニュートラルサウンドから逸脱しすぎないよう、低域から高域まで非常に丁寧にチューニングされており、低価格でありながら非常に優れたサウンドバランスを実現しています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.5)
- 原音忠実度:S-
- 臨場感:A-
- 深さ:A
- 重み:A-
- 太さ:B+
- 存在感:A
EarFun Freeシリーズは低域表現に定評があります。
このシリーズの現行のフラッグシップFree Pro 2は全体のバランスを考えたのか、やや控えめなバランスになっていますが、Free MiniはEarFun自身が「ミニだが、低音は強すぎ。」というキャッチコピーでアピールしているように、かなり深みのある低域を聴かせます。
レイヤリングもよく、見通し感が良い低域で、バスドラムもエレキベースも生き生きと楽しめるため、低域好きにとっては上位機種のFree Pro 2より楽しいサウンドに思えるでしょう。
中域(8.5)
- 原音忠実度:S-
- 厚み:B
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B
中域は全体の中で少し凹んだ位置にいます。
中域は奥行き感が強調されており、やや暗く聞こえます。ほとんどニュートラルのため、質感は悪くなく、少しドライに聞こえがちですが、全体のバランスに不自然さが殆どありません。中域の音像がやや濁って聞こえる傾向がありますが、定位感も優れています。
高域(8.5)
- 原音忠実度:D
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B+
- 脆さ:B-
- 荒さ:D-
- 繊細さ:D+
- 存在感:B
高域は低域との釣り合いは悪くなく、中域のディテール感の向上によく貢献していますが、拡張性がかなり物足りません。
EarFun Free Pro 2に比べて、高域のバランスは改善されています。定位感は明らかにFree Pro 2より自然になっています。鮮明感を重視しながら、歯擦音をうまく抑えているのもEarFunのチューニングの上手なところで、非常に良質な調整が加えられています。
しかし、Free Pro 2からの拡張性の劣化が著しく、音場が閉じており、音楽全体の実在感やマイクロディテールではEarFun Free Pro 2に軍配が上がります。ハイハットの抜けは明らかに悪いですね。一般にFree Pro 2のほうがより繊細で爽快、より高品質なサウンドに聞こえるでしょう。解像度もFree Pro 2のほうが優れています。
定位/質感
- 質感の正確性:S-
- 定位の正確性:A-
- オーケストラのテクスチャ:A
- 雅楽のテクスチャ:A
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
低価格に限れば、定位と質感のバランスが優れているため、かなりフルオーケストラ向きと言えます。欠点は抜けが悪いことで、Free Pro 2と聴き比べれば、Free Miniのほうが明らかにサウンドバランスが良いにも関わらず、Free Pro 2のほうが解像度と実在感に優れているため、より生々しい音に聞こえるでしょう。
雅楽もかなり雰囲気がいいのですが、やはり抜けの悪さが篳篥の音や和音の響きをきつくしており、耳障りさがあります。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B
- クリア感:B+
- イメージング:B
- 高域:B-
- 中域:B+
- 低域:B-
音場は深さに優れ、奥行きが強調されており、高さは物足りません。
クリア感は価格を考えると標準以上で、かなり優れていますね。
イメージング性能は価格の標準か少し物足りないくらいです。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:A
- 個人的な好み:B
EarFun Free MiniはEarFunらしい優れたサウンドバランスを低価格で実現している機種です。Freeシリーズらしいダイナミズムとグルーヴのあるサウンドで、深みのある低域もかなり楽しめます。
ただ、これとライバルとなるQCY T17と聴き比べてみると、サウンドバランスはFree Miniのほうが良いにもかかわらず、解像度の点で圧倒的にT17のほうが優れており、T17と同じ価格帯の製品とは思えないほどの落差があります。T17のほうがおすすめです。
音質的な特徴
美点
- 定位に優れる
- 原音忠実度が比較的高い
- 深みのある低域
- 濃厚感がある
- ダイナミズムのあるサウンド
- グルーヴ感に優れる
- 臨場感に優れる
欠点
- 物足りない解像度
- 爽快感に欠ける
- 繊細さに欠ける
- 高域の拡張性に欠ける
深みのある低域
原音忠実度が比較的高い
定位に優れる
AMP Re:ゼロから始める異世界生活 レム Winter Maid image ver.
著名なアーティストとタイトーがタッグを組み、プライズの限界を超える作品を目指す最上級フィギュアブランド「ARTIST MASTER PIECE」!
「Re:ゼロから始める異世界生活」よりレムのフィギュアが登場!
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはFiiO M15でレコーディングにAntelope Audio Amariを用いています。コーデックはSBCで、イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free Mini
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free Mini
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free Mini
総評
EarFun Free MiniでもEarFunはその卓越したサウンドバランス調整技術を発揮し、エントリークラスで良質なサウンドを提供することに成功しています。しかし、解像度で優れている機種ではなく、この点でライバルであるQCY T17の価格を超えた高解像サウンドに比べると、大きく物足りなさを覚えることは事実です。したがって、おすすめ度が高いとは言えません。
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