免責事項
- このレビューはEarFunから誠実な品質レビューを読者に伝えるために提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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EarFun Free 2の概要
こんな人におすすめ
- ロック好き
- 深みのある低域を味わいたい
- 華やかなサウンドが好き
- 通信品質重視
- スマホでゲームをするので低遅延モードがほしい
基本スペック
- 連続/最大再生時間:7h/30h
- 防水性能:IPX7
- 対応コーデック:aptX/AAC/SBC
- 技適番号:018-210105
- 価格帯:3000円~5000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:9.0/10.0
- 中域:8.5/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.0/10.0
- 通信品質:9.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:10.5/10.0
長所
- 深みのある低域
- 艶やかで華やかな中高域
- 構築的
- コントラスト感に優れる
- 分析的
- 低遅延モード
- ワイヤレス充電対応
短所
- とげとげしい子音
- 薄い中域
- 目立ちすぎる中高域
EarFun Free 2の特徴
aptX対応・ワイヤレス充電・低遅延モードなど、充実した機能を備えたEarFun Free 2完全ワイヤレスイヤホン
Bluetooth 5.2対応のQualcomm新世代チップ「QCC3040」を搭載、「aptX」、「TrueWireless Mirroring」、「cVc8.0ノイズキャンセリング」など先進の技術をサポートしています。
Bluetooth通信は全面的にアップデートが施され、安定した接続でご利用いただけます。
国内最大級オーディオ&ビジュアル機器アワード「VGP 2021 SUMMER」を受賞しました。「VGP2021」では、オーディオビジュアル機器の魅力を熟知した評論家と全国の有力販売店による、プロの厳正なる審査によって、“絶対買い”のプロダクトが選出されます。
オシャレで高級感溢れるデザイン
光沢の美しい鏡面仕上げのロゴと深みのある光輝感を演出するタッチセンサーの筐体が魅力です。
更に、タッチセンサーの筐体に高精度な放電加工を施すことで、優れた耐摩擦性と耐指紋性を実現しました。
主な仕様
- ドライバーユニット : ダイナミック型(直径6mm 複合素材振動板)
- Bluetooth SoC:Qualcomm QCC3040
- Bluetooth規格:5.2 Bluetooth動作範囲:15m
- 対応コーデック: aptX、AAC、SBC
- 電池持続時間:約7時間(イヤホンのみ)、約30時間(ケース充電込み)
- 充電時間:約 1.5時間(イヤホン)、約2時間(充電ケース)
- 充電方式:USB-C、ワイヤレス 防水規格:IPX7
- 本体サイズ(充電ケース):高さ3.9 x 幅6.6 x 厚さ2.9 cm
- 重量:5.8g(イヤホンのみ、片側)、48.8g(充電ケース込み)
- 技適認証番号:018-210105
- 優れたサウンド:6mm複合振動板採用のダイナミックドライバーを採用しており、透明な高音と豊かな低音を備えた優美なサウンドを提供します。
- TrueWireless Mirroring技術:スマートフォンかパソコンか、iPhoneかAndroidかに関わりなく、左右のイヤホンは送信元に同時接続します。通信が途切れにくくなるうえ、バッテリーが左右一方に偏って減ることはなくなります。
- 60 ms低遅延モード:低遅延モードをオンにすると、遅延を最小60msまで抑えることができます。ゲームや動画視聴をする際に、通常再生より少ない遅延で音声を再生可能で、より没入感のある体験を提供します。
※ただし、通信距離が短くなるため、音楽を聴く場合は、低遅延モードをオフにすることをおすすめします。 - cVc8.0ノイズキャンセリング技術:どこにいてもエコーや騒音を低減することで、とてもクリアな音声品質を提供し、より自然な双方向会話ができます。
- 最大30時間再生可能:充電ケースを使用すれば、最大30時間再生可能です。イヤホンは1回のフル充電で、最大7時間使用できます。便利なワイヤレス充電に対応します。
- IPX7防水・防汗:EarFun独自の「SweatShieldテクノロジー」により、汗や水からの侵食を徹底的に防ぐことができます。ナノコーティング技術を採用した市販の防水イヤホンは、何ヶ月使用して汗に腐食され、防水性能が維持できなくなりがちです。
パッケージ(8.5)
価格帯では標準か少し上質なパッケージです。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- EarFun Free 2本体
- 専用充電ケース
- USB Type-Cケーブル
- イヤーピース(3サイズ)
- マニュアル
ビルドクオリティ(8.5)
蓋のぐらつきはありません。ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
装着感(8.5)
装着感も悪くないですね。
接続品質
aptXでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも通信が途切れることはなく、その後は問題なく音楽は再生され、途切れはありません。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | ケースの蓋を開ける |
電源OFF | イヤホンをケースに収納し、蓋を閉じる |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
リセット方法 | ①イヤホンをケースに収納 ②両方のイヤホンをケースに収め、蓋を開けたままケース背面の設定ボタンを8秒長押し ③イヤホンのLEDランプが紫色に点灯したらリセット完了 |
曲再生/停止 | マルチファンクションボタンを2回タップ |
曲送り | 右のマルチファンクションボタンを3回タップ |
曲戻し | 左のマルチファンクションボタンを3回タップ |
音量+ | 右のマルチファンクションボタンを1回タップ |
音量- | 左のマルチファンクションボタンを1回タップ |
通話応答 | マルチファンクションボタンを2回タップ |
通話終了 | マルチファンクションボタンを2回タップ |
通話拒否 | マルチファンクションボタンを2秒長押し |
音声アシスタント機能 | 右のマルチファンクションボタンを2秒長押し |
低遅延モードON/OFF | 左のマルチファンクションボタンを2秒長押し |
音質
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- アナライザソフト①:TypeDSSF3-L
- アナライザソフト②:Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性(自由音場補正済み)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータスなど
測定値は有料記事をご覧下さい。
オーディオステータス
音質解説
EarFun Free 2は重厚な低域と艶やかで派手な中高域を持つV字型のドンシャリサウンドを持っています。重厚さとギラつきの強さを共存させたパワフルでエネルギッシュなサウンドを楽しむことができ、サウンドの全体像は低域の重さと中高域の鮮明度を重視するFreeシリーズの伝統に連なっています。
以下のレビューはFiiO M15にaptX接続でつないでテストしています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.5)
- 原音忠実度:A+
- 臨場感:A
- 深さ:A
- 重み:A-
- 太さ:B+
- 存在感:A+
EarFun Free 2の低域は深さを重視しています。階層性はしっかりしており、深さは十分あるので黒さの点でも標準を満たし、引き締まり感に優れています。
深みのある低域は音の沈み込みがよく、ドラムキックは十分なランブルを感じさせ、床面にリアリズムが感じられます。
エレキベースの広がりもよく、熱気が感じられます。エレキベースとバスドラムキックの描き分けも比較的良好で混濁感はありません。
中域(8.5)
- 原音忠実度:A
- 厚み:B
- 明るさ:B
- 硬さ:C+
- 存在感:B
中域は少し凹んでいます。中域の構造は全体としてはフラットに近く、やや奥にいますが、それほど窮屈には感じません。それでもボーカルの周辺はやや楽器音が集まって密度感が高く聞こえがちです。
ボーカルはボディが少し薄く、楽器音の間に埋もれますが、子音が少し強く出るので存在感が補われています。曲によっては歯擦音の刺さりが目立ちます。シ音がかなりきつく出やすいですね。
高域(9.0)
- 原音忠実度:C-
- 艶やかさ:B-
- 鋭さ:B
- 脆さ:B-
- 荒さ:C-
- 繊細さ:C
- 存在感:B+
EarFun Free 2の高域はマイクロディテールが細かく、ギラツキも強い派手で分析的なサウンドです。
Freeシリーズの伝統なのか中高域の艶やかさを重視しており、ハリがある華やかなサウンドを持っていますが、シンバルがチャリつくように聞こえやすいところがあります。ピアノは光沢が強く聞こえますね。スネアのスナッピーはやや強めに出やすく、シンバルの刻みも明瞭に聞こえる傾向にあるので、ドラムセットは硬めのサウンドでリズムは捉えやすいです。
ボーカルも子音の存在感がはっきりするので、音楽は輪郭などの骨組みが重視されて、構築的に聞こえますね。抜けは少し抑えめで分析的モニターサウンドと言える高域です。
定位/質感
- 質感の正確性:B
- 定位の正確性:B-
- オーケストラのテクスチャ:A-
- 雅楽のテクスチャ:C+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvořák: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
低域から中域上部までは聴感上のニュートラルに近く聞こえるので、意外と悪くありません。バイオリンのエッジがやや押し出され、金管も吹き鳴らしが強く聞こえます。華やかな雰囲気が過剰に強調される傾向があり、若干うるさい感じがありますが、個人的にはこれはこれで悪くない気もします。とはいえ、よく聞くと金管が下品ですし、バイオリンのエッジはやはり目立ちすぎて不自然ですね。
雅楽は和音のあたりが甲高く、妙に目立つのでうるさいですね。笙の和音がつんざくようにこめかみ付近で響くので、聞いているうちに偏頭痛になりそうです。向きません。
音場/クリア感
- 音場:B+
- クリア感:B+
前かがみな中高域の派手さが目立つせいで、中域が引っ込むので、奥行きは少し広く感じられます。低域の深みの点で少し優れ、高さは標準的です。
クリア感は標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:A-
- 個人的な好み:A
EarFun Free 2は間違いなくFreeシリーズに属しています。Freeシリーズ伝統の深みのある低域と艶やかな中高域を重視する傾向を持っており、全体的なバランスを重視しながらもやや分析的なモニターライクに寄せたサウンドが楽しめます。
個人的にはメリハリがあり、構築的で音楽の骨組みがしっかりわかりやすいサウンドなので嫌いではありませんが、少し中高域が目立ちすぎるのが気になります。ときどきうるさいですね。子音もアグレッシブ過ぎる傾向があります。
音質的な特徴
美点
- 深みのある低域
- 艶やかで華やかな中高域
- 構築的
- コントラスト感に優れる
- 分析的
欠点
- とげとげしい子音
- 薄い中域
- 目立ちすぎる中高域
深みのある低域
華やかなサウンド
モニターライク
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはRME ADI-2 Pro FS R Black EditionとFiiO BTA30を用いています。コーデックはaptXです。
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
LACRIMOSA OF DANA -Opening Ver.-
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free 2
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free 2
巨イナルチカラ
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free 2
ユルギナイツヨサ
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free 2
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free 2
Intense Chase
- 原曲(-23LUFS)
- EarFun Free 2
総評
EarFun Free 2は深みのある低域と艶やかな中高域が楽しめるドンシャリサウンドを持つ完全ワイヤレスイヤホンです。深みのあるベースと重厚なドラムキック、キレのあるスネア、エッジの立ったギターを聞かせてくれるので、個人的にはこれで聴くロックは楽しいですね。通信品質も良好で、ワイヤレス充電や低遅延のゲームモードにも対応しており、総合力は高い製品です。
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