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【完全ワイヤレスイヤホン Earfun Air Pro レビュー】優れたANC性能を持ち、低歪みの高品質ドライバーを搭載している完全ワイヤレスイヤホン。それは2万円クラスのメジャーメーカー製完全ワイヤレスイヤホンに匹敵する
Earfun Air Proの概要
こんな人におすすめ
- 原音忠実性が高いサウンドが好み
- クラシック音楽好き
- 強力なANC搭載機種を安く手に入れたい
- コスパ重視
- 仕事や家事の間といった、比較的長時間音楽を楽しみたい
- バスドラムが生き生きしている低域が好き
基本スペック
- 連続/最大再生時間:7h(ANC OFF時 9h)/32h
- 防水性能:IPX5
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 技適番号:210-146576
長所
- 強力なアクティブノイズキャンセリング
- コンパクトな持ち運びやすいデザイン
- 自然な質感のサウンド
- バランスの良いサウンド
- 荒々しくならない高域
- 豊かでつながりの良い低域と中域
- パッケージクオリティが高い
- ビルドクオリティが高い
- ヒアスルー搭載
- コスパが良い
短所
- イヤホンで音量調節ができない
- わずかに低域の存在感が強く、小音量ではもっさりしやすい
- 音量は一定以上出さないとうまくディテールが出ない
- 低域と中域の分離感が少し足りない可能性がある
EarFunについて
EarFunテクノロジー株式会社は、2018年に、経験豊富な工業デザイナー・音響エンジニア・音楽愛好者で構成されたチームによって設立されたブランドだそうです。次世代のワイヤレスオーディオ機器を製造することを基本理念としており、デザインから製造まで完結して行っています。その製品は国際的にも高く評価されており、2つのCES 2020 イノベーションアワードを受賞し、CES 2020にて最も受賞した賞の多い新オーディオブランドとなりました。さらにCNET、PCMag、What Hi-Fi?など、一流のメディア企業に推奨され、急速な成長を遂げている最先端オーディオブランドです。
Earfun Air Proの特徴
業界トップクラスの性能を持つハイブリッド式アクティブノイズキャンセリング機能
Earfun Air Proは各イヤホンに2つのマイク(外側のフィードフォワードマイクと内側のフィードバックマイク)を内蔵しており、ハイブリッドアクティブノイズキャンセリングを搭載しています。これにより、周囲のノイズと耳の内側の不要な音を拾って、ドライバーユニットから逆位相の音を発して、その騒音を打ち消します。
そのANC性能は業界最高水準の-38dBを実現しています。
赤外線センサーによる装着検出機能
Earfun Air Proには赤外線センサーによる装着検知機能があります。これによって片側のイヤホンを耳から外すだけで再生中の音楽が一時停止されます。耳に戻せばまた再生が自動的に開始されます。音楽再生中に突然誰かから話しかけられたとしても、耳からイヤホンを取るだけですぐに対応できます。
迫力のサウンドを実現する低歪み10mmドライバー
Earfun Air Proは専用に設計された10mm径のダイナミックドライバーに複合振動板を採用しており、歪の少ない豊かで強力な重低音と伸びのある高音を実現します。高品質のリスニング体験を与えます。
パッケージ(8.5)
パッケージは価格帯では標準か少し豪華です。パッケージはしっかりしていますが、デザインは機能的で装飾性は低く、開梱体験はシンプルです。付属品にはイヤーピースの替え、充電用USBケーブル(Type-C)、説明書などが含まれます。
ビルドクオリティ(8)
ビルドクオリティは価格を考えると標準的か少し上質です。ケースはコンパクトで、持ち運びに便利です。
装着感(8)
装着感は良好です。耳に入る部分はコンパクトですが、本体は意外と大きめで少し耳から出る部分が多くて目立つかもしれません。
音漏れ
Earfun Air Proの遮音性はそこそこです。Earfin Air ProをHATS(ダミーヘッド)に装着し、FiiO M15に接続して、図書館レベルの静かな環境で30cm程度離れて正面に座ってサウンドリークを聞き取ってみました。サウンドリークのテストではイヤホン側に独立した音量調節がある場合は音量を最大にした状態で、M15の音量調整だけで判断できるようにしています。
音量半分では少し音漏れが目立ち、気にならないレベルですと1/4程度まで音量を下げる必要がありました。図書館など静かな環境では1/4、公共の場では音量半分を目安に音量を調整すればよいと思われます。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟むと一瞬通信が途切れましたが、接続は維持され、すぐに音楽再生が継続されました。その後は途絶はありませんでした。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはフェースプレート部分にあり、タッチ式です。
電源ON
充電ケースの蓋を開けると、自動で電源ONになります。
電源OFF
充電ケースの蓋を閉じると、自動で電源OFFになります。
ペアリング
ケースの蓋を開け、ケースの真ん中にある設定ボタンを3秒長押しすると、ペアリングモードに移行します。
リセット方法
イヤホンを充電ケースに収納し、ケースの蓋を開けたまま、設定ボタンを2回クリックします。ペアリングランプが素早く白色点滅し、白色と青色に交互に点滅すればリセット完了です。
曲再生/停止
右耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。
曲送り
右耳側のマルチファンクションボタンを3回タップします。
通話応答
着信時に左右どちらかのマルチファンクションボタンを2回タップします。
通話終了
通話中に左右どちらかのマルチファンクションボタンを2回タップします。
着信拒否
着信時に左右どちらかのマルチファンクションボタンを3回タップします。
音声アシスタントの起動
左耳側のマルチファンクションボタンを2回タップします。
ANC ON/OFF/ヒアスルー切り替え
左耳側のマルチファンクションボタンを3回タップします。
ヒアスルー&ANC性能
ヒアスルー性能
ヒアスルーをONにすると、ホワイトノイズが少し聞こえます。ヒアスルー時は周囲の音の聞こえはおおむね自然だと思いますが、自分の声は自然より少し太く聞こえるかもしれません。
ANC性能
下はヘッドホン(YAMAHA HPH-MT8)から70dBSPL@1khzにテストトーンの音量レベルを合わせた上で、基準ホワイトノイズを流して測定し、その後標準イヤーピース Sサイズをつけ、ANCをONにして、もう一度ヘッドホンから基準ノイズを流し、このイヤホンの遮音性能を1/6オクターブごとに測定したものです。今回の測定では、基準ノイズに対し、20hz~20khzの可聴域での平均遮音性能は21.88dBくらいありました。
にわかには信じられないですが、この測定値はメジャーメーカー製でかなり優秀なANC品質を誇る完全ワイヤレスイヤホンJabra Elite 85tにほぼ匹敵します。
ANCの効果はかなり強力で、効果ははっきり感じられます。空調の音はかなりしっかりカットされ、ほぼ聞こえません。サーキュレーターの音は完全に消えないかもしれませんが、低周波がかなり低減され、だいぶすっきりして聞こえます。
ANC傾向としてはとくに聴感上の効果が高いとされる低域から中低域は、比較的強力にカットされているようです。効いてるのかどうかわからないなんてことは全くありません。価格を考えると、単純に驚異的な性能です。
ANC聴き比べ
EarFun Air Proと比較的近い価格で定評のあるANC性能を持つ1more ComfoBuds Pro、そして現状で屈指のANC性能を誇るJabra Elite 85tの疑似的なANC品質を録音しました。
録音はAntelope Audio Amariにつないだヘッドホン(beyerdynamic DT990 Edition 2005 600Ω)から、70dBSPL@1khzにテストトーンの音量レベルを合わせた上で、専用のテスト音源を自由音場フィルターを適用したうえで再生しています。音源はヘッドホンのみでの再生音源と、各イヤホンをANCモードにしたうえで、そのうえにヘッドホンをかぶせて再生したものが用意されています。これで疑似的にアクティブノイズキャンセリングを体感できます。
実際のANCは装着感の影響も大きいですし、ヘッドホンをかぶせて再生しているために実際の聞こえ方とは異なりますが、比較的実際に近い体験ができます。
なお環境音源は効果音ラボさんの音源を利用しています。
比較音源
- ヘッドホンのみの再生
- 1more Comfobuds Pro
- EarFun Air Pro
- Jabra Elite 85t
解説
この中ではJabra Elite 85tのANCの静寂性が最も高いと感じる人が多いと思います。今のところ、これ以上のANC性能を持つ完全ワイヤレスイヤホンの機種はBOSE QuietComfort Earbudsくらいしかないと思われます。
しかし、価格にして3分の1以下で買えるEarFun Air ProのANCもElite 85tにそれほど引けを取らないように思えるのではないでしょうか。EarFun Air ProとJabra Elite 85tのANCは傾向も似ているので、比較的強度の違いが比較しやすいと思います。
それらに対して、1more Comfobuds ProのANCは少し傾向が違うことがわかります。全体的に静かになりますが、環境音が明るく聞こえる傾向があるので、むしろエンジン音や話し声は私にははっきりと聞こえます。車の走行音などを聴いてみると、車が近づいてくる様子がわかりやすいのではないでしょうか。周囲の会話音など生活に必要な情報は拾いつつ、不快なノイズを選別してリダクションしているようです。
Comfobuds ProのANCは総体としては必ずしも強力ではないように私には思われますが、ファン音や空調音などを効果的に削減してくれます。それでいて、会話音などは削減しすぎないので、オフィスや街路などでの利用には向くかもしれません。公共交通機関で周囲の気配を消すほどの没入できる静寂性がほしいという人向きではないようです。そういう人にはEarFun Air ProやJabra Elite 85tのほうが優れているでしょう。Comfobuds ProのANCは私にとって、耳栓として使えるというほどではありません。
ワイドレンジな音を実現する音響空間
高音質でクリアなサウンドを実現するスパイラルドットイヤーピース
快適な装着感の小型・軽量ボディを採用
最大28 時間の長時間再生とクイック充電
音質
周波数特性
上から順に、
- [ANC OFF 標準イヤーピース S装着時]左右別
- [ANC OFF 標準イヤーピース S装着時]左右平均
- [ANC OFF 標準イヤーピース S装着時]左右別(自由音場補正済み)
- [ANC OFF 標準イヤーピース S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
- [ANC ON 標準イヤーピース S装着時]左右別
- [ANC ON 標準イヤーピース S装着時]左右平均
- [ANC ON 標準イヤーピース S装着時]左右別(自由音場補正済み)
- [ANC ON 標準イヤーピース S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
- [ヒアスルー 標準イヤーピース S装着時]左右別
- [ヒアスルー 標準イヤーピース S装着時]左右平均
- [ヒアスルー 標準イヤーピース S装着時]左右別(自由音場補正済み)
- [ヒアスルー 標準イヤーピース S装着時]左右平均(自由音場補正済み)
- モード別音質比較(自由音場補正済み)
サウンドシグネチャー解説
ANC ON時は低域が少し持ち上がります。ヒアスルー時はANC OFF時とほぼ変わらないサウンドのようです。全体的にかなりフラットに近いバランスでピーク感も丁寧に抑えられており、かなりうまく調整されている印象です。ほぼフラットでわずかに弱ドンシャリ傾向のある穏やかなU字型といったところでしょう。
オーディオステータス
周波数特性測定値から音質要素のステータスを抽出しました。特に注目すべき要素だけ簡単に説明します。
- Sibilance/Pierceは刺さり具合に影響するので高域に敏感な人は数値が低いものを選んだほうが良いでしょう。
- Fullness/Mudは中域を豊かに感じさせる要素ですが、中域が濁るのが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
- Boom/Punchは低域の存在感、量感に大きく影響するので、低域のうるさい感じが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
THD+N特性
THD+N特性とは音に含まれる歪み成分を表し、パーセンテージが低いほど音がピュアできれいに聞こえます。
THD+N特性は高級イヤホンの場合、1%以内であることが望ましいです。下の図は上が-40dBu@1khz(適正音量レベル)における、スイープでの周波数毎のTHD+N特性、下が上限-30dBuで1khzでの音量レベルによるTHD+N特性(THDNL)です。このイヤホンはどちらでも概ね1%未満で優秀です。
- THDN平均値:0.079839225%
- THDNL平均値:0.108695425%
- THDNL平均値(-60dB以上):0.063021566666667%
音質解説
EarFun Air Proは全体のバランスが非常に良いです。低域は心持ち持ち上がっており、全体は少しウォーム傾向で安定性がやや高いサウンド思えますが、高域との釣り合いはよく取れています。以下のレビューは使用状況を考えて、ANC ONの状態でレビューしています。
低域(9)
- 原音忠実度:B+
- 臨場感:B+
- 深さ:B+
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感: B+
低域は深さや重さが少し強調されています。太さや厚みの点でも十分なので、インパクトの感じられる低域になっています。
わずかにブーミーで、階層性の点ではエレキベースとバスドラムの描き分けが若干緩い感じがありますが、適度なライブ感があって生き生きした低域です。ただし、床鳴り感につながる重低域のノイズ感は強くないので、臨場感という点では重さのわりに物足りないかもしれません。低域ジャンキーを満足させるレベルかというと、それほど強力な低域ではありませんが、全体の中で存在感が強いことは事実で、少なくとも不足はないでしょう。
中域(9.5)
- 原音忠実度:A
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B
中域は自然な質感を意識しており、低域とのつながりもかなりシームレスです。
ボーカルは最前列ではありませんが、かなり前に出てきます。ボーカル表現は安定的で理性的であり、媚びた感じは少しありますが、ほとんど自然で、かなりニュートラルな声質に聞こえます。ボーカルニュアンスの強調もわずかにありますが、歯擦音が目立つことはなく、聞き心地はかなり安定しています。また中高域は中域とよく釣り合いが取れているので、ピアノの質感はかなり自然な光沢を持っており、スネアやタムの響きも自然な厚みが感じられ、どちらかというとスナッピーさよりパワーが少し強調される音です。
高域(8.5)
- 原音忠実度:B-
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B
- 脆さ:B+
- 荒さ:B-
- 繊細さ:B
- 存在感:B
高域はマイクロディテールがわずかに強調されていますが、自然な繊細さが意識されており、音量を上げても荒くなる感じはありません。
すでに述べたように中高域は中域と釣り合いが取れており、適正音量付近では自然な光沢感に聞こえます。音量を上下させても目立ちすぎることはなく、音はわずかに柔らかく感じられるくらいの自然な硬さをうまくキープし、ディテール感は中庸なバランスで聞こえるでしょう。くっきり感は十分にありますが、シャープネスが強くなりすぎることもなく、適度な静寂感もあって、高域には聴き心地の良い落ち着く感じと中域からの適切な分離感があります。また超高域でも適切な抜けが感じられ、自然な余韻と滞留感のない適度な風通しがあります。ナチュラルな高域を好む人にはかなり魅力的に思えるでしょう。
グルーヴ/音場/クリア感
- グルーヴの中心:中域
- 音場:B+
- クリア感:A-
このイヤホンのグルーヴの中心は一般に中域に存在すると思われます。
音場はやや平面的です。奥行きはやや広く、高さ、深さ、幅はほぼナチュラルか少し広めだと思います。
クリア感は価格を考えると、かなり優秀です。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:S
- 個人的な好み:A+
自然な質感と音のつながり、音場感を意識した、非常にバランスが良いサウンドを持っており、60phonくらいの適正音量付近でほぼニュートラルに近いサウンドを楽しめます。雰囲気は少し拡散音場的です。また歪みが非常に少ないのが特徴で、適正音量ではかなり付帯音が少なく、クリアなサウンドが味わえます。とくに低域のきれいな出方はバスドラムサウンドの質感にこだわる人にはかなりの満足感をもたらすでしょう。全体的にシームレスでつながりがよいのも魅力です。
欠点らしい欠点はあまりありませんが、それでもわずかに低域が強くもっさり感が少し強いことは確かなので、人によっては中域が濁って聞こえる気がして好みに合わないということもあるかもしれませんが、多くの人にとっては中低域から中域のつながりのよさはナチュラルな充実感を感じさせるはずです。
音質的な特徴
美点
- 価格を考えると、素晴らしく歪みの少ないクリアなサウンド
- 音のつながりが自然で滑らか、シームレスで統一感のあるサウンド
- 奥行き感がある
- 安定感がある
- 自然なボリューム感
- 自然な密度感
- 自然な質感
- 充実感が高い
- 中域への適切なフォーカス
- ピーク感がなく、自然で調和的な高域
- バランスが良い
- 自然な解像感
欠点
- わずかに低域の存在感が強く、小音量ではもっさりしやすい
- 音量は一定以上出さないとうまくディテールが出ない
- 低域と中域の分離感が少し足りない可能性がある
自然な厚みと質感を持つ豊饒なサウンド
歪みが少ないクリアサウンド
バランスが良い
競合機種との聴き比べ
以下の記事で競合機種と聞き比べを行っています。
音楽鑑賞
堀江由衣「光の海へ」
わずかに中低域が強いので、小さめの音量だと低域がわずかにもっさりしてボーカルのニュアンスが埋没的に聞こえるかもしれませんが、ボーカルが低域と釣り合いが取れるくらいまで音量を上げていくと、ちょうど適正音量くらいで全体のバランスがうまく調和します。重低域の効きもよくなり、引き締まり感が出ます。
ピーキーさのない滑らかなサウンドで上から下まで統一感があるサウンドで聞こえます。自然なボリューム感のある充実感がしっかりあり、力感は中庸よりわずかに強くパワフルに音楽を盛り上げます。全体的にナチュラルな雰囲気があるのが魅力です。
Chiho feat. majiko「エガオノカナタ」
この曲のかなりパワフルなドラムが自然なボリュームと力感を持って生き生きと聞こえます。ボーカルもナチュラルな声色で音量を上げてもシャウティになることもなく、息はわずかに伸びて聞こえますが、歯擦音がきついと感じることはありません。ボーカルのボディは十分にあり、音楽の全体も安定的で、太さもしっかりしているので音楽の骨組みは確かです。中高域の光沢の出し方も自然で、ピアノ音やエレキギターに色づけされた演出感はありません。
すぎやまこういち、ロンドン・フィル・ハーモニー管弦楽団「恐怖の洞窟〜呪われし塔」
全体的に自然な質感で滑らかに聞こえるサウンドはクラシック音楽ファンを十分に満足させるでしょう。中域の充実感は高く、木管音やバイオリンの音は透明度の高いサウンドの特徴であるみずみずしさを持っています。太さと厚みがしっかりしていながら、低域が重くなりすぎることはなく、安定感があるのに重厚になりすぎない絶妙なバランス感覚があります。音場の雰囲気も自然で明度も適切なレベルが維持されています。
BGVP DM8は完璧なパッケージであり、それは美しい外観、強力なサウンドを持っており、お財布に優しい価格で購入可能です。ユーザーは$350でこの素晴らしい製品を手に入れることができ、高品質なオーディオファン向きの音楽パフォーマンスを楽しむことができます。我々は以前、このブランドのDM6、DMG、Zeroや他の製品を試してみましたが、それらはどれも非常によくできていました。
BGVP DM8は滑らかで安定的、温和でウォームなサウンドで、中域を丁寧に聴かせるイヤホンです。その甘くふっくらとした、ニュアンスの柔らかい調和的なボーカル表現はどこか懐かしく、メロウでノスタルジックな雰囲気があります。マイルドで耳当たりが良く、音量を上げても荒れるところのないイヤホンです。ビルドクオリティやパッケージクオリティも価格の標準以上のため、この価格帯で音楽的な中域を持つイヤホンを探している人の最適解になりえます。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。ANCはONで、コーデックはSBCで使用イヤーピースは標準イヤーピースのSサイズです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
GENS D’ARMES(ロック系)
- 原曲【原曲】GENS D'ARMES
- 原曲(+5dB)【原曲】GENS D'ARMES(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Earfun Air ProEarfun Air Pro GENS D'ARMES
この動画を YouTube で視聴
白き魔女(クラシック系)
- 原曲【原曲】白き魔女
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】白き魔女(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Earfun Air ProEarfun Air Pro 白き魔女
この動画を YouTube で視聴
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- 原曲【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Earfun Air ProEarfun Air Pro The Silver Will -ギンノイシ-
この動画を YouTube で視聴
Sophisticated Fight
- 原曲【原曲】Sophisticated Fight
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】Sophisticated Fight(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Earfun Air ProEarfun Air Pro Sophisticated Fight
この動画を YouTube で視聴
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-
この動画を YouTube で視聴 - 原曲(+5dB)【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-(+5dB@1khz)
この動画を YouTube で視聴 - Earfun Air ProEarfun Air Pro 浮遊大陸アルジェス -Introduction-
この動画を YouTube で視聴
総評
Earfun Air Proは価格を考えると、驚異のアクティブノイズキャンセリング性能と音質を持っています。信じられないかもしれませんが、そのオーディオスペックとANC性能は価格帯ではずば抜けて高く、同価格の有線イヤホンの大部分に勝り、2万円以上の完全ワイヤレスイヤホンの機種に匹敵します。デザインは価格なりですが、音質的なバランスもよく、通信品質を含めて使い勝手もほぼほぼ満足できますが、イヤホン側で音量調節はできないようです。1万円以下でトップレベルのANC搭載完全ワイヤレスイヤホンを手に入れたいというとても欲張りな願望を、このイヤホンは見事に叶えてくれます。
もちろん一流製品に比べると差はあります。この機種には一流メーカーのフラッグシップ機種にお決まりの高機能な専用アプリは付属していません。
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