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【完全ワイヤレスイヤホン DONEDYNAMIC GEMINI レビュー】コントラスト感と立体感に優れる没入感の高いサウンド。コスパは良いが、ANC性能と通信品質は平凡
DONEDYNAMIC GEMINIの概要
こんな人におすすめ
- ロックを没入感重視で楽しみたい
- ドンシャリサウンド好き
- コスパ重視
- 音楽は何より低域が大事
基本スペック
- 連続/最大再生時間:5h/40h
- 防水性能:IPX6
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 技適番号:210-137819
長所
- 低域ジャンキーをかなり満足させる重低音
- 楽しいドンシャリサウンド
- コントラスト感が高い
- ディテール感の高い高域
- 没入感が高い
- 小音量でも音楽の全体像が分かりやすい
- 良好なステージング
- 重厚で安定感のあるサウンド
- 映像観賞に向く
短所
- 人によって強すぎる低域
- 高域に敏感な人には少しきつすぎる音に聞こえる可能性
- 薄くてドライに聞こえやすい中域
- 強調されすぎる定位
- あまりよくない通信品質
- ほとんど効果のないANC
DONEDYNAMICについて
ブランドのDONEDYNAMICですが、基本的に謎が多いオーディオメーカーです。調べてもあまり詳しい情報が出てきませんが、おそらく販売業者のFoGeekのストアブランドのようなものなのではないかと思います。
FoGeekについては個人的によく知らなかったのですが、調べてみると中国の貿易商社で、2016年から日本のamazonに進出している、比較的息の長い業者のようです。独自のオンラインストアのようなものも持っているらしいので、わりと業容のしっかりした業者のようです。SellerRatingsの評価は良いですね。
DONEDYNAMIC GEMINIの特徴
ノイズをシャットアウトして音楽に没頭
本商品に採用されている最新のアクティブ・ノイズ・キャンセリング 技術 (Active Noise Cancelling ) は、外部の騒音・環境音を解析し、それと逆位相の音波(アンチノイズ)を発生させてノイズを大体打ち消し、ノイズ低減できます。
【Bluetooth 5.0 進化版&HIFI高音質】Bluetooth 5.0+EDRが搭載されたワイヤレスイヤホンで、接続性は良くて、「音飛び」や「音切れ」を大幅に改善することができます。また、 (Clear Voice Capturing) CVCノイズキャンセリング機能搭載、またマイク内蔵付き、通話中の雑音や周囲のノイズを抑制し、相手の声も聞き取りやすく快適な通話を実現します。
より良い音で音楽を楽しめる
アクティブノイズキャンセリング イヤホン(1) 継続的な振動音がある環境(飛行機、電車、バスなど)、(2) 大きめの空調音がなっている環境(レストラン、オフィス、図書館など)、(3) 騒音がある環境、といった場面です。(4)人が集まった場所での喧噪までを効果を発揮、 小さな音量でもより音楽に没頭できます。ご注意: 静かな環境でANC機能をオンにしても、ホワイトノイズが気になってしまうかもしれません。
【 ♬ 臨場感あふれるパワフルサウンド】力強い駆動を実現する高剛性振動板を採用し、低音域から、中高音域までバランスの取れたクリアで迫力のあるパワフルサウンドを実現できます。
完全ワイヤレス イヤホン 自動ペアリング&安定したフィット感
初心者にも簡単に使えるアクティブノイズキャンセリング イヤホンです。両耳を充電ケースに取り出すと自動でデバイスとの接続を行っています。ワンタッチで音楽再生/一時停止/曲戻し/次の曲/着信応答/切る/着信拒否/ANC/Siri起動など実現。片耳で僅か4.5gだけで、人の耳に沿うラウンドフォルムと完全ワイヤレス専用のシリコンイヤピースにより、耳への負担を小限し、長時間付けても重さを感じせず、高い装着性と優れた遮音性を実現。毎日の快適なリスニング体験を提供します。
32H超長時間使用&充電ケース一型
充電機能付きの収納ケースを付属し、イヤホンを紛失防止だけでなく、同時に繰り返し充電も出来ます。尚且つ、充電ケースは超軽量43g*82.7 x 49.7 x 34.6(mm)、持ち運んで出張、旅行、出かけに最適です。IPX6防水なので、汗や水しぶき、小雨などからイヤホンを守り、運動中でも快適にリスニングできます。※ご注意:充電ケースは防水仕様ではありません。
PSE TELEC RoHSなど取得済み
完全ワイヤレスイヤホン ノイズキャンセリングは電波法を無視した違法な商品の流通が多数見受けられますが、本商品は技適マークを取得し、安心・安全に利用できます。また、6ケ月間メーカーの保証が付き、無償交換または返金などの対応が受けられます。
パッケージ(8.0)
5000円以下としてはまっとうなパッケージです。付属品も最低限揃ってます。マニュアルはありませんが、内側パッケージに簡潔に説明してあり、使い方がわからないということはないでしょう。
ビルドクオリティ(8.0)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。とくに高級感を感じるわけではありませんが、それなりに頑丈そうです。イヤホンも取り出しやすいですね。
装着感(8.5)
裏側に傾斜が設けられており、わりと装着感は良いです。耳が小さい人には少し大きめででっぱりを感じる可能性がありますが、Mサイズくらいの耳なら収まりは良いでしょう。
ワイドレンジな音を実現する音響空間
高音質でクリアなサウンドを実現するスパイラルドットイヤーピース
快適な装着感の小型・軽量ボディを採用
最大28 時間の長時間再生とクイック充電
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では普通の接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内ではそこそこ安定しています。距離耐性は普通で、5mくらい離れると一瞬途切れますが、そのままつながっています。ただし、遮蔽物を挟むと通信が途切れ、音楽は聞こえなくなりました。結果を考えると、通信が混雑する場所などではかなり通信乱れが目立つかもしれません。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチコントロール式です。
電源ON
充電ケースから取り出すと、イヤホンは自動で電源ONになります。
電源OFF
充電ケースにイヤホンを収納すると、自動で電源OFFになります。
ペアリング
イヤホンの電源ON後、接続先がない場合、自動でペアリングモードに移行します。
曲再生/停止
多機能ボタンを1回クリックします。
曲送り
右耳側の多機能ボタンを長押しします。
曲戻し
左耳側の多機能ボタンを長押しします。
通話応答
着信時に左右どちらかのマルチファンクションボタンを1回クリックします。
通話終了
通話中に左右どちらかのマルチファンクションボタンを1回クリックします。
着信拒否
着信時に左右どちらかの多機能ボタンを1秒長押しします。
音声アシスタントの起動
右耳側の多機能ボタンを2回クリックします。
ANCモードのON/OFF
左耳側の多機能ボタンを2回クリックします。
ANC性能
ANC性能ですか?ほとんど期待できません。
測定値など詳細については以下の記事を参照してください。
音質
周波数特性
オーディオステータス
周波数特性測定値から音質要素のステータスを抽出しました。特に注目すべき要素だけ簡単に説明します。
- Sibilance/Pierceは刺さり具合に影響するので高域に敏感な人は数値が低いものを選んだほうが良いでしょう。
- Fullness/Mudは中域を豊かに感じさせる要素ですが、中域が濁るのが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
- Boom/Punchは低域の存在感、量感に大きく影響するので、低域のうるさい感じが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
THD+N特性
ラウドネスステータス
音質解説
典型的なドンシャリタイプで、高域と低域が強調されています。小さな音量でも音楽の全体像が分かりやすく、コントラストも強調される楽しいサウンドで聞こえます。とくにアコースティックギターのエッジやシンバルがはっきり派手に聞こえて心地よいです。
低域(9.5)
- 原音忠実度:B
- 臨場感:B+
- 深さ:A-
- 重み:A
- 太さ:A-
- 存在感: A-
低域は全体の中で存在感が強く、重みがはっきりと聞こえるサウンドになっています。
ボトムがしっかりしており、音楽は安定的で力強く聞こえます。しっかりした黒みの感じられる低域は、ピアノペダルの踏み込む音、マイクのポップノイズなどをはっきりと描き出すので、ライブ音源を聴くと生々しい雰囲気を感じることができます。
鳴動(ランブル)や打撃(サンプ)は抑えられているので、音楽の底辺がぐらぐらすることはなく、演者と同じステージ上にいるよりは、ステージ上のサウンドを客席から楽しむ距離感のある聞こえ方になります。
バスドラムキックは重く、黒いベースも幅広に生き生きと聞こえますが、低域はかなり厚みが抑えられて引き締まっており、露骨な強調があるのに意外とブーミーには聞こえません。そのため、中域との距離感はあまり離れていませんが、中域に音が滲みだしてボーカルを濁らせる感じはありません。深いところを除いて、階層性の点でもかなり良好に聞こえます。
中域(8.0)
- 原音忠実度:B-
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B
- 存在感:B-
中域は低域に対してかなり引っ込んでおり、低域とのつながりもよいですが、中域自体が奥行き感をかなり強調するため、ステージングは良好で音が混濁する感じはあまりありません。
ボーカルは少し奥に聞こえ、楽器音に囲まれていますが、定位の強調によって分離は十分です。実際のところ、ボーカルのボディは時々薄く、子音の尖りが強く出やすいところがあり、シャウティに聞こえやすいですが、軸はわりとしっかりしているように聞こえます。またボーカルの周辺は比較的静寂に聞こえるようになっており、その派手さにもかかわらず、中高域の楽器音が被さってくる感じはあまりありません。そのためボーカルへのフォーカスは悪くないように思えます。
中域上部は高域の影響が大きいため、輪郭や光沢は少し強く、シンバルやアコースティックギターのエッジはかなり光彩が強めでぎらついて聞こえます。アグレッシブで楽しいサウンドですが、演出感が強く、デジタル的に聞こえやすく、派手で落ち着きがないサウンドに思える可能性はあります。
高域(9.0)
- 原音忠実度:C+
- 艶やかさ:B+
- 鋭さ:B+
- 脆さ:B+
- 荒さ:B+
- 繊細さ:B+
- 存在感:A
高域は低域と釣り合う程度にかなりはっきりと前に出てきます。
高域はGEMINIの音響構造の中で最も精彩のある領域と言えます。かなり高さが感じられ、余韻の広がりがあり、マイクロディテールが繊細に再現され、光沢感も強く、高輝度で明るく派手です。
曲によってはこの高域の影響が大きく出て、音楽の全体にドライな印象を与える可能性があります。
このエネルギッシュで主導的な高域は、低域に対して埋没的な中域からディテールを引き出し、明度の低い暗い中域を補完します。
シンバルクラッシュは派手でシャープに明るく聞こえ、粒立ちも細かく音楽全体のエネルギーを鮮烈と言えるほど高めると同時に、風通しを良くします。
とはいえ、パワーバランスの上で中域に対して露骨に優位にあることは確かなので、音量を上げると子音の尖りはとくに強く感じられるかもしれません。低域が高域を抑え込んでくれるところもあるので、思ったより刺激は強くならないようですが、人によっては耳障りさを感じるかもしれません。
高域は中域とのつながりがよく考えられており、不自然なピークはほとんどありません。
グルーヴ/音場/クリア感
- 音響的焦点:中域上部~高域
- 音場:A-
- クリア感:B-
このイヤホンの音響的焦点は一般に中域上部から高域に存在すると思われます。
音場は深さに優れ、高さもあり、奥行き感もあってやや前方定位的で、上下にはわりとワイドレンジです。音場は親密な位置に形成されるので、音像は大きめで小さな音量でも音楽の全体像はわりとはっきりしています。
クリア感は価格を考えると、標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:C+
- おすすめ度:B+
- 個人的な好み:S-
クラシック音源は頭の後ろまで定位するような感覚があるので向きません。没入感は高いですが、私には指揮者よりもステージの内側に入って音楽を聴いているように聞こえます。
個人的にはわりと好みのドンシャリサウンドで、小音量でもロックが楽しく聞こえるのでレギュラー入りしています。ただし、落ち着いた曲を聴くと、ドラムがドカつきやすいところや中域にみずみずしさがないところ、シンバルがうるさいところが気になりやすく、中域の狭い感じに少しイラつきます。
音質的な特徴
美点
- 楽しいドンシャリサウンド
- コントラスト感が高い
- ディテール感の高い高域
- 没入感が高い
- 小音量でも音楽の全体像が分かりやすい
- 良好なステージング
- 重厚で安定感のあるサウンド
- 映像観賞に向く
欠点
- 人によって強すぎる低域
- 高域に敏感な人には少しきつすぎる音に聞こえる可能性
- 薄くてドライに聞こえやすい中域
- 強調されすぎる定位
楽しいドンシャリサウンド
コントラストが良好
高い没入感
音楽鑑賞
edda「チクタク」
前面にボーカル、左右はかなり張り出して頭を包み込むように聞こえるので、かなり没入感は高いです。
小さい音量でもディテール良く聞こえますし、ステージングはしっかりしています。
ただ情報量は少し偏って聞こえやすく、中域上部から中高域の緻密な雰囲気はあまりうまく出ず、もっと高域の繊細な感じに偏っている雰囲気があるので、わりと大味に聞こえます。
低域もボトムが強調されるので、原曲よりはパワフルでライブサウンド的に聞こえます。
神田沙也加「longing」
この曲をシアターで聴いているように楽しみたいなら、このイヤホンはわりとお勧めできます。左右がかなり張り出し、低域も前面に響くので、人によってはうるさいバランスですが、低域ジャンキーをかなり満足させるでしょう。
ボーカルは楽器音に包まれて、音場全体が張り出してくるように聞こえてくるので、高い没入感があります。
アリシア from BEST FRIENDS!「あるがまま」
個人的に好きな曲です。詳しくないですが、いわゆるバロックプログレっていうんですかね。個人的にはむしろロマネスクな雰囲気で聞こえる曲ですが。
このイヤホンは定位が強調され、かなり映像的に聴かせるんで、こういう曲を聴くと、かなりその世界観に没入して聴けるのが好きです。
いつも思いますけど、「アイカツ」の曲ってかなりいいよね!
ベストセラーモデルがさらに進化
⼈気モデル「Soundcore Liberty Air 2」の音質・機能性をさらにアップグレードした上位モデル。Anker独自の「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載。イヤホンの外側と内側に配置した2つのマイクで周囲の音を検知し雑音を除去することで、聴きたい音楽をクリアに届けます。また、あなたが今いる環境をアプリ上で選ぶだけで、そのシーンに最適なノイズキャンセリングを起動させることができます。
HearID 2.0
従来のHearing Profileの自動作成に加えて、ロックやポップ等の音楽ジャンルを掛け合わせて設定することが可能になり、より自分の好みにあったサウンドをお楽しみいただけます。
外音取り込み機能
音楽を聴いていても、イヤホンを付けたまま会話や公共施設のアナウンス等の外音を取り込んで聴くことがきます。(※本機能はアプリでの設定が必要です)
直感的なタッチ操作
イヤホンのタッチパッドを操作するだけで、着信への応答や音楽の再生、停止、曲送りが可能なほか、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能の切り替えができます。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはAntelope Audio Amariを用いています。コーデックはAACで使用イヤーピースは標準イヤーピースのSサイズです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
GENS D’ARMES(ロック系)
- 原曲(-23LUFS)
- DONEDYNAMIC GEMINI
白き魔女(クラシック系)
- 原曲(-23LUFS)
- DONEDYNAMIC GEMINI
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- 原曲(-23LUFS)
- DONEDYNAMIC GEMINI
Sophisticated Fight(JAZZ系)
- 原曲(-23LUFS)
- DONEDYNAMIC GEMINI
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- DONEDYNAMIC GEMINI
総評
DONEDYNAMIC GEMINIはかなり強烈で楽しいドンシャリサウンドを持っているイヤホンです。ANC性能と通信品質はあまり期待できませんが、立体感が強調された没入感の高いサウンドを聴かせてくれます。個人的にはかなりお気に入りのイヤホンですが、演出感が強いので、まあ、万人向きではないかもしれません。とくにクラシックやJAZZは厳しいかなぁ。
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