【完全ワイヤレスイヤホン Coumi TWS-834A レビュー】シャープでブライト、鮮明度の高いサウンド

基本スペック

• 連続／最大再生時間：5h／32h
• 防水性能：IPX7
• 対応コーデック：AAC／SBC
• 技適番号：210-140201

公式サイト

COUMI TWS834A
【臨場感溢れるサウンド】 12.5ｍｍ径のダイナミックドライバーと高性能DSP処理エンジンを搭載。高音質AACコーデックにも対応しているため、少ない圧縮率でリアルな空間表現と鮮明なボーカルサウンドを再現します。インナーイヤー型デザインで、臨場感のある音の広がり、まるで目の前で演奏しているようなダイナミックなサウンドをお楽しみください。
 

12.5ｍｍ径のダイナミックドライバーと高性能DSP処理エンジンを搭載。高音質AACコーデックにも対応しているため、少ない圧縮率でリアルな空間表現と鮮明なボーカルサウンドを再現します。インナーイヤー型デザインで、臨場感のある音の広がり、まるで目の前で演奏しているようなダイナミックなサウンドを楽しめるとされています。

Type-Cとワイヤレス、2WAY充電方式を採用。付属のType-C充電ケーブルを使用した場合、たった10分間で60分の音楽再生が可能となる、急速充電に対応しています。ワイヤレス充電器に置くだけでケースごと充電をすることもできます。（※ワイヤレス充電器は別売です。）イヤホン単体の再生時間は5時間で、付属された充電ケースを合わせて、最大32時間使用可能です。1日に2時間の使用する場合は、１回のフル充電（充電ケース）で約2週間の継続使用が可能です。

パッケージは価格帯では標準的か、少し豪華です。付属品はシンプルで、開梱体験もとくに凝っているわけではありませんが、イヤホン本体はしっかりしたフォームに収められていて、固定はしっかりしています。

ビルドクオリティは価格を考えると標準的か少し上質です。ケースはコンパクトで、持ち運びに便利です。

Sudioのイヤホンのような、北欧風のおしゃれなデザインです。

わずかに大きめのように思われますが、装着感は概ね良好です。激しく頭を振っても吹っ飛ぶことはありませんでしたが、ジャンプを繰り返すと脱落はしないものの、わずかにずれます。

ランニングなら問題ないでしょうが、エアロビックダンスのような激しい運動は若干不安だと思われます。

上から順に、

• 左右別
• 左右平均
• 左右別（自由音場補正済み）
• 左右平均（自由音場補正済み）

サウンドシグネチャー解説

インナーイヤー型は低域があまり出ません。このイヤホンは中域と高域中心のサウンドで、しかも両者が分離的に鳴っているになっている中域以上V字型とでもいうべきサウンドを持っています。

【HiFiGOガイド】サウンドシグネチャーとは何か？解説します – audio-sound @ hatena オーディオ機器のほとんどのレビューには、「サウンドシグネチャー」という単語が含まれています。しかも、それは少し不可解です。サウンドシグネチャーはデバイスの特性です。サウンドシグネチャーについて詳しく解説します。  

THD+N特性とは音に含まれる歪み成分を表し、パーセンテージが低いほど音がピュアできれいに聞こえます。

THD+N特性は高級イヤホンの場合、1%以内であることが望ましいです。下の図は上が-40dB@1khz（適正音量レベル）における、スイープでの周波数毎のTHD+N特性、下が上限-30dBで1khzでの音量レベルによるTHD+N特性（THDNL）です。このイヤホンはどちらでも概ね1%未満で優秀です。

• THDN平均値：5.4024186425%
• THDN平均値（100hz以上）：0.100401523333333％
• THDNL平均値：7.175002975%
• THDNL平均値（-60dB以上）：0.0639253%

この価格帯の完全ワイヤレスイヤホンとしてはわりと歪みが少ないです。

インナーイヤー型は低域が弱くなりがちですが、TWS834Aもインナーイヤー型の典型的な低域を持っており、存在感がありません。

TWS834Aの中域は印象的で、高い鮮明感を持っています。

ボーカルは前面に出てきます。ピアノ音は明るく、深みよりは表面のキンキン感が少し強く、ホンキーな雰囲気に聞こえるかもしれません。

中域は広く、奥行き感があり、中高域と高域がディテールと光沢感を引き出すので、明度と輝度が高めで全体的にくっきりしています。

そう言うと、ボーカルがアグレッシブだと思うかもしれません。実際ボーカルは若干アグレッシブに聞こえますが、シャウティーさは少なく、ボーカルの子音の尖りや刺さりは明るさのわりに強調されません。このあたりはわりと丁寧に調整されている印象を受けます。

鮮明感の高い高域を持っています。やや脆さが強調されやすく、マイクロディテールが強調されます。

ボーカルのサ行と息の抜けは少し強調されますが、歯擦音自体は相対的に強くないので、耳障りさはあまりありません。

シンバルクラッシュはかなり派手に出る傾向があるので、その点が好みを分けるかもしれませんが、一般的には風通しが良い雰囲気を受けるでしょう。

このイヤホンのグルーヴの中心は一般に中域～中高域に存在すると思われます。

音場は奥行きに優れ、高さと幅も広めですが、深みはありません。

クリア感は価格を考えると、なかなか良いです。

インナーイヤー型らしい、明るく見通し感のある開放感の強い音楽を奏でるのが魅力です。音場の奥行き感も良好なので、ブライトサウンドが好きな人にとって魅力的な選択肢になるでしょう。

個人的には低域に深みがないので、どんな曲を聴いても全般的に物足りない感じは解消されないのですが、中域以上の鮮明度が非常に高いので、印象的なクリア感で優れるのは好ましく思います。

欠点

• 全体的に軽っぽいサウンド
• 重厚感はほとんどない
• サ行がときどきうるさい
• 静寂感に少し欠ける
• シャカシャカしやすい

FLOWのこの曲を開放感たっぷりに聴くなら、かなりおすすめのイヤホンです。重厚感はほとんど出ませんが、ボーカルは明るく元気でのびやかでニュアンスも多く、印象的に聞こえます。

エレキギターはのびやかで、ピアノは少し軽妙で明るく、ハンマーの叩きこみが強めのサウンドになります。

中域は奥行き感もあり、鮮明感が高いので、楽器音の定位も強調され、立体的に聞こえます。楽器音も全体的にアグレッシブで各楽器が自己主張しながら交錯するような楽しさがあり、音楽全体に華と色気、何よりセッション演奏を楽しんでいるようなワクワク感があります。

明るく見通しの良い音場に印象的なボーカルと楽器音が響きます。全体的にアグレッシブで、ボーカルは少しシャウティなので、個人的にはサビで少しうるさすぎる印象を受け、静寂感が足りない感じがあります。しかし、人によっては感情が籠って迫真の表現に思えるかもしれません。

ただ、やはり安定感には欠けるので、スネアがガタンガタンして聞こえるのはわりと気になるポイントかもしれません。

ドラクエのエンディング史上、屈指の雄大さと壮大さのある名曲です。個人的に好きな曲ですね。

さて、奥行き感があり、のびやかさもあるので、TWS834Aはこの曲の雄大さについてはよく表現してくれると思いますが、重厚感が出ないので、壮大さに関しては微妙です。

楽器の質感自体はそれほど違和感がないので、鮮明度高めに録音音源風に楽しめる感じですが、臨場感には少し欠けます。DTMで少し鮮明感を高めた録音音源がモニタースピーカーから鳴っている音を聞いているイメージですね。音場はわりと広いので定位感は良いです。

そういう意味でモニタリング用途に案外活躍するかもしれませんが、低域が出ないのでオールインワンにはなりません。

1. 原曲
   【原曲】GENS D'ARMES
2. 原曲（+5dB）
   【原曲】GENS D'ARMES（+5dB@1khz）
3. coumi TWS834A

1. 原曲
   【原曲】白き魔女
2. 原曲（+5dB）
   【原曲】白き魔女（+5dB@1khz）
3. coumi TWS834A

1. 原曲
   【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-
2. 原曲（+5dB）
   【原曲】The Silver Will -ギンノイシ-（+5dB@1khz）
3. coumi TWS834A

1. 原曲
   【原曲】Sophisticated Fight
2. 原曲（+5dB）
   【原曲】Sophisticated Fight（+5dB@1khz）
3. coumi TWS834A

1. 原曲
   【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-
2. 原曲（+5dB）
   【原曲】浮遊大陸アルジェス -Introduction-（+5dB@1khz）
3. coumi TWS834A