【中華イヤホン CCA PLA13 レビュー】重厚感と爽快感を兼ね備える優秀なレンジ感

Name: CCA PLA13
Brand: CCA

10000円～20000円

CCA PLA13

2023.01.30 2023.01.27

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CCA PLA13の概要

こんな人におすすめ

重厚感重視
爽快感重視
高域に敏感
レンジ感重視

基本スペック

周波数特性：20-20000Hz
インピーダンス：16±3Ω
感度：100±3dB
コネクタ：0.75㎜ 2pin
価格帯：10000円～20000円

audio-soundスコア

パッケージ：7.5/10.0
ビルドクオリティ：8.5/10.0
装着感：8.5/10.0
高域：8.5/10.0
中域：9.5/10.0
低域：10.0/10.0
歪みの少なさ：8.0/10.0

長所と短所

長所

優れた質感
優れた空気感を生み出す高域拡張性
良好な原音忠実度
聴き心地が良い
繊細
爽快
優れた制動特性
スピーカー的な前方定位感
重厚で深みのある低域

短所

構築感に欠ける
ディテール不足
暗い中域
メリハリ感に欠けるサウンド

CCA PLA13の特徴

CCA特許取得済み平面駆動型ドライバー
プロフェッショナル・チューニング・アジャストメント
軽量でエレガント、人間工学に基づいて設計されています。
高純度銀メッキケーブル

初の平面磁性体ドライバーIEM-CCA PLA13

CCAは、PLA13で平面磁性体ドライバーIEMの世界に参入しました。PLA13は、13.2mmの大型平面磁性体ドライバーを、精密に設計された樹脂シェル構造に収め、プロフェッショナルな音響と構造の完璧な融合を実現しています。PLA13は、究極の透明感、詳細な高音域、そしてパンチの効いた低音域を備えた優れたサウンドを再現します。CCA PLA13は人間工学に基づいて設計された軽量なイヤーシェルを採用し、快適なリスニング体験を約束します。

CCA特許取得済み平面型ドライバー

CCA PLA13は、R&D特許の13.2mmデュアルキャビティ平面振動板ドライバーとダブルサイドアレイマグネットを搭載し、高速トランジェントと生き生きとしたサウンドレスポンスの優れたサウンドを実現し、音楽のディテールを完璧に再現します。

プロフェッショナル・チューニング・アジャストメント

CCA PLA13は、HiFiインイヤーモニターの設計において長年の専門知識を有しています。音響エンジニアのプロフェッショナルチームにより、PLA13は細部まで正確に再現された周波数帯域と広々としたサウンドステージを持つバランスのとれたサウンドになるようチューニングされています。低音域、中音域、高音域のすべての周波数において、PLA13はクリーンで正確なレスポンスを提供します。

軽量でエレガント、人間工学に基づいたデザイン

CCA PLA13のイヤーシェルは、高品質の樹脂素材とアルミニウム合金のフェイスパネルで作られています。人間工学に基づいた形状で、エレガントなデザインになっています。軽量で、快適な装着感を提供します。

CCA PLA13

$63.99

パッケージ（7.5）

パッケージは価格帯の標準を満たしています。いつものKZのパッケージで価格のわりには物足りません。

パッケージ内容

イヤホン本体
イヤーピース
説明書

ビルドクオリティ（8.5）

ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。

装着感（8.5）

装着感は良好です。

CCA PLA13

$63.99

ガチで比較してみました BEHRINGER　モニタースピーカー篇

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音質

測定機材

HATS測定環境

SAMURA HATS Type3500RHRシステム：HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566：IEC60268-7準拠）
AWA社製Type6162　711イヤーシミュレータ（HATS内蔵）
マイクプリアンプ：Type4053
小野測器 SR-2210 センサアンプ
出力オーディオインターフェース①：RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
出力オーディオインターフェース②：Antelope Audio Amari
入力オーディオインターフェース：RME ADI-2 Pro FS R Black Edition

カプラー測定環境

Type5050 マイクアンプ電源
Type E610A 711イヤーシミュレータ（カプラータイプ・IEC60318-4準拠）
オーディオインターフェース：MOTU M2

アナライザソフト

TypeDSSF3-L
Room EQ Wizard

周波数特性／THD特性／ラウドネスステータス

測定値は有料記事をご覧ください。

オーディオステータス

制動

CCA PLA13はアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。

測定値は有料記事をご覧ください。

音質解説

今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。

CCA PLA13はニュートラルに近いサウンドシグネチャーになっています。

評価基準について

レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。

原音忠実度：自由音場補正済み周波数特性に基づく判定値。どれだけフラットスピーカーの音（≒録音音源の再現度）に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています（低域：20Hz～200Hz；中域：200Hz～2.5kHz；高域：2.5kHz～20kHz；全体：63Hz～13kHz）［S+が最も原音忠実］［S+が最も原音忠実］
臨場感／深さ／重み／太さ／厚み／明るさ／硬さ／艶やかさ／鋭さ／脆さ／荒さ／繊細さ／存在感：自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。［Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い］
質感の正確性：自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz～2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。［S+が最もニュートラルに近い］
定位の正確性：自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz～8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。［S+が最もニュートラルに近い］
オーケストラのテクスチャ／雅楽のテクスチャ：それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。［S+が最も評価が高い］
クリア感：THD測定値に基づいて決定されています。［S+が最も評価が高い］
イメージング：C80測定値に基づいて決定されています。（低域：50Hz～200Hz；中域：200Hz～2.5kHz；高域：2.5kHz～10kHz；全体：50Hz～10kHz）［S+が最も評価が高い］

これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。

低域（10.0）

原音忠実度：S-
臨場感：A
深さ：A
重み：A-
太さ：B+
存在感：A-

低域はかなり深くまで伸びています。

バスドラムはランブルも十分に十分な重厚感のあるインパクトのあるサウンドで聞こえます。

エレキベースも十分に黒く、広がりがあり、音楽の底辺に確かなコントラスト感を感じることができます。

低域好きをかなり満足させることができることができるでしょう。重低域マニアも十分に納得できると思います。中域とのバランス感覚も悪くはないですが、やや低域が強すぎる傾向があります。特に普段音量を大きめに聞く人には低域量はやや過剰でしょう。

中域（9.5）

原音忠実度：S-
厚み：B
明るさ：B
硬さ：B
存在感：B

CCA PLA13の中域はかなりニュートラルに近く調整されています。少なくとも質感はかなり正確です。

中域はやや暗く、音の輪郭も柔らかいため、構築感はだいぶ物足りません。ボーカルは落ち着いて大人びて聞こえますし、静寂感が感じられるのでリラックスして聴くには悪くないとは思いますが、ディテール感はだいぶ不足していますし、分離も少し悪く聞こえがちですね。

空気感があり、風通しがよく、繊細さがあるので、すっきりした見通し感はあるものの、中域は全体的に地味で、音が薄味で淡白な印象を受けます。最初は爽快で気持ちよく思えますが、少し長く聞くとメリハリ感に欠ける面白みのなさにあくびが出てきますね。

中域は同じ繊細傾向の音でも、CCA LYRAで聞いたほうがディテール感が段違いに思えるので、はるかに楽しいですね。

【中華イヤホン CCA LYRA レビュー】低価格で手に入る明るい正統派スタジオモニター

高域（8.5）

原音忠実度：A+
艶やかさ：B
鋭さ：B
脆さ：C
荒さ：C-
繊細さ：D+
存在感：C+

高域はかなり原音忠実的でスピーカーの定位感に近づけられています。高域の拡張性はかなり優れています。

全体的にエネルギーがやや少なめで基本的にセーフティな高域ですが、超高域が強めでしかも妙に歪んでいるので若い人には不快に聞こえる可能性があります。

精細感がちょっと不足しているので、個人的には物足りなさを覚える高域ですね。

定位／質感

質感の正確性：S+
定位の正確性：C
オーケストラのテクスチャ：C-
雅楽のテクスチャ：C-

定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。

オーケストラ：Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」（「Dvorak: The 9 Symphonies」）［リファレンスイヤホン：AKG N5005］
雅楽：宮内庁楽部「越天楽」（「雅楽～平安のオーケストラ」）［リファレンスイヤホン：final A3000］

オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。

この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽（および洋楽）が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽（および邦楽）が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。

質感はかなり正確ですが、高域全体のエネルギーが弱いせいでディテール感に不足があり、ダイナミズムはあまりよくありません。スケール感は良好で重厚感もあるんですが、全体的にのっぺりして聞こえがちです。

雅楽も同様の理由であまりおすすめしません。

音場／クリア感／イメージング

音場：A
クリア感：B+
イメージング：B+
- 高域：A+
- 中域：B+
- 低域：C+

低域の深さは標準以上で、中域はやや奥におり、高域の高さは価格の水準以上です。

クリア感は価格の水準以上です。

イメージング性能は価格の水準以上です。

音質総評

原音忠実度：A
おすすめ度：A-
個人的な好み：A-

CCA PLA13は重低域から超高域まで広いレンジを持っており、平面駆動型ドライバーらしいレンジ感に優れたサウンドを味わうことができます。

最近のKZは中域のチューニングは非常に熟達しているため、かなり説得力のあるサウンドに聞こえますが、高域は少し物足りません。サウンドバランスの好みがあるでしょうから一概には言えませんが、一般的にはKZ PR1 Proのほうがたぶん万人向きなように思います。

【中華イヤホン KZ PR1 Pro レビュー】前世代の透明度の不足を改善したKZ平面駆動型第2世代

音質的な特徴

美点

優れた質感
優れた空気感を生み出す高域拡張性
良好な原音忠実度
聴き心地が良い
繊細
爽快
優れた制動特性
スピーカー的な前方定位感
重厚で深みのある低域

欠点

構築感に欠ける
ディテール不足
暗い中域
メリハリ感に欠けるサウンド

【中華イヤホン CCA PLA13 レビュー】重厚感と爽快感を兼ね備える優秀なレンジ感

優れたレンジ感
繊細かつ爽快な高域
重厚で深みのある低域

CCA PLA13

$63.99

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総評

CCA PLA13は平面駆動型の特徴である優秀なレンジ感に妙味のあるインイヤーモニターです。ビルドクオリティは悪くなく、中域の質感もかなり正確ですが、ディテール不足がかなり気になります。一般的にはこれを買うより、近い価格帯でより優れた平面駆動型サウンドを提供できるLETSHUOER S12を買うほうが良いと言えます。