【中華イヤホン CCA CRA レビュー】ZEX Proの改良版ともいうべきモデル。同等の解像度、より重く力強い低域、改善された高域の拡張性とピーク

【中華イヤホン CCA CRA レビュー】ZEX Proの改良版ともいうべきモデル。同等の解像度、より重く力強い低域、改善された高域の拡張性とピーク 1000円~3000円
CCA CRA

免責事項

  1. このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにCCAから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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CCA CRAの概要

こんな人におすすめ

  • バランスの良いサウンドが好き
  • きらびやかな音が好き
  • 楽しくダイナミックな音が好き
  • コスパに優れたイヤホンが欲しい

基本スペック

  • 周波数特性:20Hz~40kHz
  • インピーダンス:34Ω
  • 感度:105dB
  • ケーブルコネクタ:0.75mm 2pin
  • 価格帯:1000円~3000円

audio-sound スコア
CCA CRA
CCA CRA

  • パッケージ:7.5/10.0
  • ビルドクオリティ:8.0/10.0
  • 装着感:8.5/10.0
  • 高域:9.0/10.0
  • 中域:8.5/10.0
  • 低域:9.5/10.0
  • 歪みの少なさ:9.5/10.0
  • コストパフォーマンスボーナス:12.5/10.0

長所と短所

長所

  • かなり良い質感
  • 原音忠実度が高い
  • バランスが良い
  • ダイナミズムに優れる
  • 奥行き感のある音場
  • きらびやか

短所

  • 歯擦音が少しきつい
  • 中域が歪みやすい
  • 薄っぺらく暗く、かさかさして聞こえやすい中域
  • メタリックに聞こえやすい

CCA CRAの特徴

  • 【デュアルマグネットドライブのアップグレード有線イヤホン】CCA CRA中華イヤホンは極薄ダイヤフラム+二重磁気DD採用で、リケーブル可能なカナル型イヤホンです。CCAはオーディオマニア向けイヤホンを専門としており、本イヤホンもオーディオ初心者向けに高音質と本格的な重低音を提供するイヤホンです。ダイナミックドライバーのため、各帯域の位相、出力並び信号伝送で最適化を図ることが容易で、シームレスなサウンドを実現しています。
  • 【遮音性&フィット感抜群】上質なプロテインレザー素材を選定し、人間工学に基づきフィットさせる、CCA独自デザインのイヤーシェル。これにより、装着感と遮音性の両立実現、周囲の雑音に影響されずに音楽を楽しめ、通勤や通学、スポーツなど公共の場所で使用しても音漏れを心配する必要なく音楽再生楽しむこと出来ます。
  • 【カスタムメタルヒンジ】CCA NRAイヤホン各ピボットポイントは、ヘッドセットの寿命を延ばすために金属鋳造アンモニウムチェーンを使用しています。マルチ角度調整設計により、ユーザーは様々な姿勢で快適なリスニング角度を見つけることができます。
  • 【2ピン交換ケーブル設計】TWSワイヤレスイヤホンにすることもできます。 ブルートゥースアップグレードケーブルや銀メッキアップグレードケーブルを購入することで、イヤホンの使い勝手や音質をより快適にすることが出来ます。
CCA CRA
CCA CRA

CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA


パッケージ(7.5)

CCA CRA
CCA CRA

パッケージは価格の標準を満たしています。

パッケージ内容

  • イヤホン本体
  • イヤーピース
【開封動画】CCA CRA

ビルドクオリティ(8.0)

CCA CRA
CCA CRA

外観のビルドクオリティは価格帯の水準以上です。

CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA

装着感(8.5)

CCA CRA
CCA CRA

装着感はかなり良好です。

CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA
CCA CRA

音質

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
  • Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • センサアンプ:小野測器 SR-2200
  • 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
  • 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
  • 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
  • アナライザソフト①:TypeDSSF3-L
  • アナライザソフト②:Room EQ Wizard

REW周波数特性

Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。

当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。

周波数特性(RAW)

CCA CRA Frequency Response (RAW)
CCA CRA Frequency Response (RAW)

周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス

測定値は有料記事をご覧ください。

Tripowin × HBB MELE

オーディオステータス

CCA CRAのオーディオステータス
CCA CRAのオーディオステータス
※オーディオステータスは周波数特性(自由音場補正済み)から「各要素に関わる周波数帯域の平均値」を算出し、その特性平均値全体の「全体平均値」を求め、「各要素に関わる周波数帯域の平均値」の「全体平均値」からの乖離を数値化したものです。各要素の相対的な強さを表し、独自のオーディオ指標として導入しています。

制動

CCA CRAは出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。

測定値は有料記事をご覧ください。

Tripowin × HBB MELE

音質解説

今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。

CCA CRAKZ ZEX Proの高域と低域を強調し、拡張したような、ニュートラルを意識したV字サウンドを持っています。KZ ZEX Proより中域で奥行きが強調されるようになり、ディテールと空気感が改善されています。低域の太さと力感も増し、音場もやや広くなり、楽しく聞こえる一方、中域の透明感で劣化しました。解像度はほぼ同等で、中域でTHDが高くなりやすいKZ ZEX Proと似た傾向を持っていますが、適正音量より少し小さい音量ではZEX Proより歪が小さくなります。

また、ZEX Proの最大の問題点であった8kHzの強いピークは消滅してはいませんが、ピークの鋭さが変化したため、かなり改善されました。

レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。

  • 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
  • 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
  • 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
  • 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
  • オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
  • クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
  • イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]

これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。

CCA CRA
CCA CRA
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低域(9.5)

  • 原音忠実度:S
  • 臨場感:A-
  • 深さ:A-
  • 重み:A-
  • 太さ:B+
  • 存在感:A-

低域

低域は比較的深くまで到達しており、ほとんどニュートラルです。

モニター的だったZEX Proの低域をよりニュートラルラインに持ち上げたような低域で、重みと深さが改善され、低域好きでも満足できる量と質が確保されています。ランブルの存在感が増し、ドラムやベースの生み出すグルーヴに生々しさが加わりました。

CCA CRAの低域は一般にZEX Proより改善されていますが、中域はZEX Proのままのため、相対的に中域の存在感が弱まっています。その結果、やや中域にかぶさりやすくなっています。

中域(8.5)

  • 原音忠実度:S-
  • 厚み:B
  • 明るさ:B
  • 硬さ:B
  • 存在感:B

中域

中域はかなりニュートラルに近く、原音忠実性も高めです。

ZEX Proに比べて低域が増した分、中域は影に隠れるようになり、わずかに窮屈になって、少し静かに聞こえるようになりました。音楽に落ち着きが出ますが、歯擦音が強めに出やすいのはZEX Proのままです。とはいえ、ZEX Proより鋭角的ではなくなり、尖りが減ったため、聴き心地はかなり改善されました。

中域は質感が少しドライで、ボイスはハスキーに聞こえます。

高域(9.0)

  • 原音忠実度:B-
  • 艶やかさ:B
  • 鋭さ:B
  • 脆さ:C+
  • 荒さ:D+
  • 繊細さ:C-
  • 存在感:B-

高域

高域はZEX Proから大幅に改善されました。すでに述べたようにZEX Pro最大の欠点である8kHzのピークは消滅してはいませんが、だいぶ緩やかになり、アグレッシブさが抑えられました。

また拡張性が改善されたことで、空気感が増し、音の実在感にプラスの効果がもたらされてもいます。ZEX Proと同等の鮮明感を維持しながら、聴き心地はよりマイルドになっており、原音忠実度も大幅に改善されて、倍音が自然な聞こえ方に近くなっています。

この高域の改善効果は大きいですね。

定位/質感

  • 質感の正確性:S
  • 定位の正確性:B+
  • オーケストラのテクスチャ:A
  • 雅楽のテクスチャ:B+

定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。

オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。

この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。

質感は非常に優れており、音場はかなりクリアに聞こえ、ダイナミズムも良好です。中域が少し奥に聞こえるホールのような立体感が加わり、フルオーケストラを楽しむのには悪くない空間表現になっています。何よりZEX Proではヒステリックに聞こえるほどだった倍音の表現が大幅に改善されました。雰囲気は少し暗いですが、わりと好きな聴かせ方です。

ZEX Proのつんざくような気持ち悪い篳篥の音は大幅に改善され、抜けが良くなり、刺々しさもだいぶ収まりました。また和音は少し甲高いですが、やはり不快感が大幅に減っています。少しきらびやかさが強く、派手な傾向がありますが、悪くないでしょう。

音場/クリア感/イメージング

  • 音場:B+
  • クリア感:A+
  • イメージング:B+
    • 高域:S-
    • 中域:B
    • 低域:C+

音場

音場は中域で奥行きが少し強調され、深さと高さともに標準的な水準は満たしていると思います。

クリア感はかなり優秀です。

イメージング性能は価格を考えると十分に優秀です。

 

音質総評

  • 原音忠実度:A+
  • おすすめ度:S-
  • 個人的な好み:A+

音質総評

CCA CRAは大まかに言って、改良されたZEX Proです。それはZEX Proより大幅に安いにも関わらず、同等の解像度とTHD、そして改善されたレンジと聴き心地を提供します。

残念ながら中域の透明度と解像度はZEX Proから後退したため、ZEX Proの完全な上位互換とは言えません。したがって、一般に中域にこだわりの強いオーディオマニアがZEX ProとCRAのどちらを選ぶかは難しいところですが、少なくともフルオーケストラの鑑賞に必要とされる自然な倍音表現を取るなら、CRAのほうにより多くの利点があるでしょう。

音質的な特徴

美点

  • かなり良い質感
  • 原音忠実度が高い
  • バランスが良い
  • ダイナミズムに優れる
  • 奥行き感のある音場
  • きらびやか

欠点

  • 歯擦音が少しきつい
  • 中域が歪みやすい
  • 薄っぺらく暗く、かさかさして聞こえやすい中域
  • メタリックに聞こえやすい

良好な質感
原音忠実度が高い
バランスが良い

CCA CRA
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レコーディングシグネチャー

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レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。

¥369,600(税込)

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • センサアンプ:小野測器 SR-2200
  • Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
  • オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
  • レコーディングソフト:Audacity

浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)

楽曲情報
  • 楽曲名:浮遊大陸アルジェス -Introduction-
  • アルバム名:Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008
  • Copyright c Nihon Falcom Corporation

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Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-

楽曲情報
  • 楽曲名:Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
  • アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 Evolution オリジナルサウンドトラック
  • Copyright c Nihon Falcom Corporation
イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]
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Formidable Enemy

楽曲情報
  • 楽曲名:Formidable Enemy
  • アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 スーパーアレンジバージョン
  • Copyright c Nihon Falcom Corporation
イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]
Formidable Enemy
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  1. 原曲(-23LUFS)
  2. CCA CRA

総評

CCA CRAZEX Proの基本コンセプトを受け継ぎつつ、別のドライバー構成でほぼ上位互換の音を廉価に提供してくれる機種です。全体印象はかなり改善されており、個人的にはZEX Proよりこちらを買うことを推奨します。ただし、中域だけはわずかに劣化している点を考慮する必要はあるでしょう。

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CCA CRA

9.1

パッケージ

7.5/10

ビルドクオリティ

8.0/10

装着感

8.5/10

高域

9.0/10

中域

8.5/10

低域

9.5/10

歪みの少なさ

9.5/10

コストパフォーマンスボーナス

12.5/10

長所

  • かなり良い質感
  • 原音忠実度が高い
  • バランスが良い
  • ダイナミズムに優れる
  • 奥行き感のある音場
  • きらびやか

短所

  • 歯擦音が少しきつい
  • 中域が歪みやすい
  • 薄っぺらく暗く、かさかさして聞こえやすい中域
  • メタリックに聞こえやすい

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