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オーディオマザーボードシステムが斬新なDAP Cayin N6II
Cayinのデジタルオーディオプレーヤー(DAP)N6IIは他のDAPにはない斬新なシステムを搭載しているのが特徴です。それは交換可能なオーディオマザーボードシステムで、それによりDACとアンプというDAPの心臓部を自分好みにカスタマイズできるという他のDAPにはない自由度を実現しています。
これまでCayin N6IIのオーディオマザーボードについては当ブログでもこまめに取り上げてきました。
Cayin N6II/E02のスペック
- デュアルES9038Q2M DACチップを搭載した高性能デュアルDAC構成
- 4ウェイ I/V変換
- 4ウェイディスクリートコンポーネントによる強力なアンプリフィケーション
- 出力電力PO:32Ωの負荷時で600mW/150Ωの負荷で137mW/300Ωの負荷で69mW
- 3レベルライン出力モード、高/中/低
- 出力電力LO:4.1V @ 10kΩ負荷時、高
3.2V @ 10kΩ負荷時、中
2.1V @ 10kΩ負荷時、低 - THD + N:0.001%。
- ダイナミックレンジ:121dB
- S/N比:121dB
- ノイズ分離:106dB
- 最大9.5時間のバッテリー駆動時間
今回はそのCayin N6II用の最新オーディオマザーボードE02を取り上げます。DACにESS系のES9038Q2Mを搭載しています。詳しいスペックなどについては以下に示すHiFiGOのリリース記事を参照してください。
Cayin N6II/E02の音質インプレッション
私自身による音質インプレッションについては以下の記事を参照してください。
海外レビューまとめ
例の如く引用部分は適度に超訳です。
Headfonics
私はE02がヘッドホン向きで、E01がIEMに向いたオーディオマザーボードになると大まかに予想していました。しかし、それは間違いだと言ってよかったです。
E02ではノイズフロアがより高い色調に存在し、非常に敏感なIEMがそれを拾う可能性があります。ただし、低ゲイン使用時の電流は、ほとんどのモニターで優れているだけでなく、ヘッドホンをドライブするのが難しいE01よりもはるかに優れたスケーリングが可能です。
Cayin E02 Review | Headfonics Audio Reviews
The Cayin E02 Motherboard for the N6ii DAP featured a balanced Class AB amplifier and line out as well as a dual ES9038Q2M DAC design. It is priced at $419.
HeadfonicsのレビューではE02のハーモニックバランスが4枚のオーディオマザーボードの中で最も優れていると感じられることに言及されています。しかし一方で、中低域の強調と高域の存在感の向上によって、中域が複雑になっており、E01ほどの安定感のあるサウンドになっていないことが示唆されています。これはKANN CUBEとの比較で私が感じたことでもあり、大変興味深い内容です。またT01より音に優雅さがないということを指摘しています。
Twister6 & Friends Reviews
E02 vs E01(AB)
E02の音場は少し幅が広めです。E01のシングルエンド出力の拡張された音場に感銘を受けましたが、E02は左右を少し押し広げています。E02の低音はビロードのような質感で少しインパクトと鳴動があり、特に中低域でのおかげで中域では少しボディが多めです。一方、E01の中域は透明度が高く、E01の高音は少し滑らかで、E02のシグネチャーがより有機的に配置されており、E01(AB)に近いものの、E02のパフォーマンスはE01(A)とE01(AB)の間に位置します。しかし、一般的に、E02はE01からそれほど離れていません。
E02 vs T01
T01の音場は少し広いですが、これはおそらく、より明るい高音に由来する明るい音色が原因です。T01の低音はより速く、よりタイトで、減衰はより短く、中域はより明るく、よりはっきりとしていて、微細ですが、E02の中域はより自然で滑らかで、よりボディがあります。T01の高音はよりくっきりと明るくなります。こうした設定は、IEM/ヘッドホン側のシグネチャと、どちらのモジュールとペアリングするかによって異なります。
E02 vs A01
E02の音場は少し広めです。全体的な調性は似ていますが、いくつかの違いが見つかります。E02の低域は、より鳴動感があり、アナログな質感を持っています。中域も同様に滑らかですが、E02はより有機的なレイヤリングと自然な質感を持っています。特に中域に焦点を当て、これらを比較しながら何度も行ったり来たりしました。E02のテクスチャーとより良いレイヤーと分離は、特にボーカル表現に関してはE02を際立たせています。また、E02の高域は、もう少し輝きと風通しの良い雰囲気があります。全体的に、この比較では、E02の方がアナログテクスチャが多く、レイヤリングがよく、サウンドダイナミクスが改善されているように聞こえます。
Cayin E02 DAC/amp module for N6ii
Review of Cayin E02 DAC/amp audio motherboard module for N6ii DAP.
わりと興味深い比較をしていて、参考になります。 さきにheadfonicsで優雅さではE02はT01に劣るという話がありましたが、その具体的な理由が推察できる丁寧な比較になっています。
Headfonia
E02
デュアルES9038EQ DACチップとAB級ディスクリートアンプの効果はすぐにわかります。これは、すっきりとして幅が広く風通しの良いサウンドのマザーボードで、素敵なエクステンション、印象的なレイヤリング、自然な広さ、ディテールは容易に把握でき音は明瞭で、そして癖になる音色が特徴です。
E02はパワフルでエネルギッシュで活気のあるサウンドですが、中域と高域ではややスムーズなデリバリーがあり、美しいエクステンションを備えた高レベルの音楽的なサウンドが得られます。低域から高域までの深さと階層化は印象的で模範的です。
低域は低くなっており、ディテール、レイヤー、インパクトが良好です。それはボディの点でも非常に優秀です。ニュートラルよりは少し多めですが、多すぎるということはありません。ほとんどの人に好まれるでしょう。
自然な音色のミッドは本当に良好です。広々とした風通しの良い、優れた分離があります。プレゼンテーションは風通しがよく、拡張されており、すばらしい減衰があります。深みとレイヤリングもとても良質です。ボディ側のミッドはベースに完全につながり、N6II/E02はやや前向きのボーカルを持ち、魅力的で音楽的かつ中毒性があります。
高域セクションは、力強いボディのある低域と中域を対比させるのに十分な活気を持ち、エネルギッシュです。高域は見事に伸びており、レイヤリングもよく、広々としていますが、同時に最もエネルギッシュな高音ではありません。私にとっては少しウォームな傾向に思えますが、それは個人的な好みです。
Cayin N6ii All Audio Motherboards Review – Headfonia Reviews
In this special article we compare all four Cayin N6ii Audio Motherboards. Not sure which one is the best for you? Then check out our review right here!
最後はHeadfonia先生に締めてもらいたいと思います。丁寧にまとめられており、とてもわかりやすいと思います。
まとめ
Cayin N6II/E02は高品質なバランス接続を提供する選択肢として、わりと魅力的に思えます。A01との音質傾向も異なっているようなので、サブのオーディオマザーボードとしては最も楽しめそうかもしれません。
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