【中華イヤホン BLON Z200 レビュー】重厚で深みのある低域と奥行き感のある音場が魅力。外観デザインも非常に美しい

【中華イヤホン BLON Z200 レビュー】重厚で深みのある低域と奥行き感のある音場が魅力。外観デザインも非常に美しい 1000円~3000円
BLON Z200

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BLON Z200の概要

こんな人におすすめ

  • 深みのある低域が好き
  • 奥行き感重視
  • 見た目の美しいイヤホンを探している
  • コスパ重視

基本スペック

  • 再生周波数:20-20000Hz
  • インピーダンス:32Ω
  • 感度:102dB
  • 固定式ケーブル
  • 価格帯:1000円~3000円
audio-soundスコア
BLON Z200
BLON Z200

  • パッケージ:8.0/10.0
  • ビルドクオリティ:9.0/10.0
  • 装着感:8.5/10.0
  • 高域:8.0/10.0
  • 中域:9.0/10.0
  • 低域:10.0/10.0
  • 歪みの少なさ:8.5/10.0
  • コストパフォーマンスボーナス:10.5/10.0

長所と短所

長所

  • 良好な質感表現
  • 良好な原音忠実度
  • 奥行き感のある音場
  • 前方定位的
  • 濃厚な中域
  • 重厚
  • 低歪
  • 優れたビルドクオリティ

短所

  • 高域の拡張性に劣る
  • 構築感の不足
  • 窮屈な中域
  • リケーブル非対応

BLON Z200の特徴

  • ユニークでエレガントなムーンライト・デザイン・アート
  • 第3世代10mm径カーボン振動板ダイナミックドライバー
  • デュアルキャビティ構造
  • 亜鉛合金製キャビティ
  • デュアル磁気回路
  • 人間工学に基づいた形状で、快適な装着感
  • インラインマイクとメディアコントロールが利用可能
BLON Z200 earphones review

BLONは、月の静けさにインスパイアされ、美しいリズムのインイヤー体験を提供するためにZ200をデザインしました。最新の第3世代10mm超薄型カーボン振動板を搭載し、BLON Z200は、お気に入りの楽曲に命を吹き込むためにチューニングされたパンチのあるサウンドパフォーマンスを持っています!

BLON Z200
BLON Z200

月の静謐な自然を体感する

Z200は、月の美しいアートをフェイスプレートに再現したデザインです。 月は、その輝きと静謐な自然で、常に世界を照らしています。Blon Z200は、その輝きであなたの世界を描き、滑らかでリズミカルなサウンドを提供します!

BLON Z200
BLON Z200

第3世代カーボン振動板搭載のダイナミックドライバーによる圧倒的なパフォーマンス

BLON Z200は、超薄型カーボン振動板コイルを採用した大型10mmダイナミックドライバーを搭載しています。この10mm径の高性能DDユニットを搭載し、パンチの効いた低音域、美しいボーカル、無難な高音域など、圧倒的なサウンドパフォーマンスを実現しています。

BLON Z200
BLON Z200

デュアルキャビティ構造

BLON Z200は、高級亜鉛合金製のデュアルキャビティシェル構造を採用。複数の調整を経て、デュアルキャビティ構造は2層構造のチューニングシステムを作り上げます。スピーカーに2層のチューニング領域を設けることで、BLONはペアのチューニングを正確に調整しました。

BLON Z200
BLON Z200

美しいデザイン、堅牢なビルド

Blon Z200のサウンドチャンバーは亜鉛合金製で、堅牢なつくりとなっています。フェースプレートに描かれた月の絵が美しいデザインテーマとなっています。金属製の空洞を持ちながらも、シェルは軽量で、快適なメタルアーク形状を実現しています。外耳道にフィットし、快適な装着感を提供します。

BLON Z200
BLON Z200

 

パッケージ(8.0)

BLON Z200
BLON Z200

パッケージのクオリティは価格の標準を満たしています。比較的処分しやすいのは美点です。

パッケージ内容

  • イヤホン本体
  • イヤーチップ
  • マニュアル類
BLON Z200
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BLON Z200
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ビルドクオリティ(9.0)

BLON Z200
BLON Z200

ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。

非常によく造形されたシェルは価格を考えると、かなり高級感を感じさせます。

BLON Z200
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装着感(8.5)

BLON Z200
BLON Z200

装着感は良好です。

BLON Z200
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音質

HATS測定環境

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • 小野測器 SR-2210 センサアンプ
  • 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
  • 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
  • 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition

カプラー測定環境

  • Type5050 マイクアンプ電源
  • Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
  • オーディオインターフェース:MOTU M2

アナライザソフト

  • TypeDSSF3-L
  • Room EQ Wizard

REW周波数特性

Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。

当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。

周波数特性(RAW)

BLON Z200 Frequency Response (RAW)
BLON Z200 Frequency Response (RAW)

周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス

測定値は有料記事をご覧ください。

オーディオステータス

BLON Z200のオーディオステータス
BLON Z200のオーディオステータス
※オーディオステータスは周波数特性(自由音場補正済み)から「各要素に関わる周波数帯域の平均値」を算出し、その特性平均値全体の「全体平均値」を求め、「各要素に関わる周波数帯域の平均値」の「全体平均値」からの乖離を数値化したものです。各要素の相対的な強さを表し、独自のオーディオ指標として導入しています。

制動

KZ PR1 Proはアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。

測定値は有料記事をご覧ください。

音質解説

今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。

BLON Z200V字型のサウンドシグネチャーを持っています。

レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。

  • 原音忠実度:自由音場補正済み周波数特性に基づく判定値。どれだけフラットスピーカーの音(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実][S+が最も原音忠実]
  • 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
  • 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
  • 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
  • オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
  • クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
  • イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]

これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。

BLON Z200
BLON Z200
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低域(10.0)

  • 原音忠実度:S
  • 臨場感:A-
  • 深さ:A-
  • 重み:A-
  • 太さ:A-
  • 存在感:A-
低域

BLON Z200の低域はわずかに膨張的に思えるものの、深いところまでよく伸びています。

バスドラムキックは重みがあり、太く逞しい音で十分なインパクトが感じられます。ランブルもかなり豊かに感じられ、臨場感が感じられる生々しい雰囲気で聞こえるでしょう。

エレキベースも黒さは十分で、広がりも良好です。わずかに引き締まり感に不足を感じますが、ほとんど文句のつけようがないでしょう。

BLON Z200の低域は十分に低域マニアを満足させることができる水準にあります。

BLON Z200
BLON Z200

中域(9.0)

  • 原音忠実度:S-
  • 厚み:B+
  • 明るさ:B
  • 硬さ:B
  • 存在感:B

中域

中域は比較的ニュートラルに近いですが、中心部は凹んでおり、立体感が強調されています。

若干暗めに聞こえやすい中域で、やや窮屈に聞こえやすい傾向があります。質感はほとんど正確で、透明度も悪くないものの、やや色づきが少し悪く、構築感も不足気味です。

角が丸く、中域は濃厚に甘みを感じられて聞こえるバランスになっており、マイルドで聞き心地が良い音が好きならかなり悪くない選択肢だと思います。

スネアやエレキギターにキレ味があまりないので、ロック向きにはいまいちかもしれません。

BLON Z200
BLON Z200

高域(8.0)

  • 原音忠実度:D
  • 艶やかさ:B
  • 鋭さ:B-
  • 脆さ:C+
  • 荒さ:D-
  • 繊細さ:D
  • 存在感:C

高域

BLON Z200の高域は拡張性で物足りません。基本的に空間は閉じており、開放感には欠けます。

全体的にエネルギーが低めでセーフティな高域ですが、その中では歯擦音はやや強めです。そのため、ボリュームと音源によって若干尖る感じが出る可能性があります。精細感は少し不足していますが、不足量は多くないので、ディテールが埋没する感じはないでしょう。

BLON Z200
BLON Z200

定位/質感

  • 質感の正確性:A+
  • 定位の正確性:B
  • オーケストラのテクスチャ:B+
  • 雅楽のテクスチャ:B+

定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。

オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。

この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。

質感は比較的正確ですし、スピーカー的な前方定位感と奥行き感のある音場で、重厚感があり、聞き心地は安定しています。スケール感は不足しがちで、フルオーケストラ向きのイヤホンとしては特別優れているというわけではありませんが、不足はあまりありません。平均以上のパフォーマンスは期待できると思います。ただ中域は窮屈です。

雅楽も篳篥の伸びがいまいちですが、質感は比較的正確です。和音もわずかに華やかさに欠け、分離も少し悪い気がします。フルオーケストラほど雅楽は中域の狭さが気になりませんが、それでもちょっと窮屈ですね。

BLON Z200
BLON Z200

音場/クリア感/イメージング

  • 音場:B+
  • クリア感:A-
  • イメージング:B+
    • 高域:A+
    • 中域:B+
    • 低域:C+

音場

低域の深さは標準かそれを少し上回り、中域はやや奥に聞こえ、高域の高さはかなり物足りないです。

クリア感は価格の水準以上です。

イメージング性能は価格の水準以上です。

BLON Z200
BLON Z200

 

音質総評

  • 原音忠実度:A
  • おすすめ度:B+
  • 個人的な好み:B+

音質総評

オーディオスペック的にはBLON Z200は総じて価格の標準以上と言え、比較的優れた選択肢のように思えます。奥行き感のある音場で前方定位感の強調されたサウンドを好む場合はかなりおすすめできるイヤホンと言えますが、中域が窮屈なので、一般に中域の聞こえを重視するオーディオマニアにはあまりウケが良くなさそうです。

音質的な特徴

美点

  • 良好な質感表現
  • 良好な原音忠実度
  • 奥行き感のある音場
  • 前方定位的
  • 濃厚な中域
  • 重厚
  • 低歪

欠点

  • 高域の拡張性に劣る
  • 構築感の不足
  • 窮屈な中域
【中華イヤホン BLON Z200 レビュー】重厚で深みのある低域と奥行き感のある音場が魅力。外観デザインも非常に美しい

正確な質感表現
優れた空気感を生み出す高域拡張性
優れた制動特性

BLON Z200
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レコーディングシグネチャー

レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
  • Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
  • オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
  • レコーディングソフト:Audacity

浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)

楽曲情報
  • 楽曲名:浮遊大陸アルジェス -Introduction-
  • アルバム名:Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008
  • Copyright c Nihon Falcom Corporation

Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008
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Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-

楽曲情報
  • 楽曲名:Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
  • アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 Evolution オリジナルサウンドトラック
  • Copyright c Nihon Falcom Corporation
イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
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  1. 原曲(-23LUFS)
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Formidable Enemy

楽曲情報
  • 楽曲名:Formidable Enemy
  • アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 スーパーアレンジバージョン
  • Copyright c Nihon Falcom Corporation
イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]
Formidable Enemy
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  1. 原曲(-23LUFS)
  2. BLON Z200

総評

BLON Z200美しい外観を持ち、このブランドらしい低域を重視した重厚感のあるサウンドを実現しています。奥行き感のある音場表現を好む場合はかなりおすすめできますが、一般的に中域は凝集的で窮屈に聞こえるため、万人向きとは言い難いところがあります。またリケーブルはできません。

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BLON Z200

8.9

パッケージ

8.0/10

ビルドクオリティ

9.0/10

装着感

8.5/10

高域

8.0/10

中域

9.0/10

低域

10.0/10

歪みの少なさ

8.5/10

コストパフォーマンスボーナス

10.5/10

長所

  • 正確な質感表現
  • 優れた制動特性
  • 良好なサウンドバランス
  • 音像一貫性に優れる
  • 優れた空気感を生み出す高域拡張性
  • 繊細
  • 爽快
  • 聴き心地が良い
  • 良好な原音忠実度
  • 優雅で耳当たりの優しいサウンド

短所

  • 低域の深みに欠ける
  • 構築感の不足
  • サ行が強すぎる
  • 全体的にふやけた力強さのない音

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