免責事項
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Behriger HPM1000の概要
こんな人におすすめ
- 奥行き感のあるサウンドが好き
- 音楽に浸りたい
- 響きが豊かで包まれるような没入感の高いサウンドが好き
- コスパ重視
基本スペック
- 周波数特性:20~20kHz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:105dB/1mW
- 価格帯:1000円~3000円
- パッケージ:7.5/10.0
- ビルドクオリティ:7.5/10.0
- 装着感:8.0/10.0
- 高域:8.0/10.0
- 中域:5.0/10.0
- 低域:7.0/10.0
- 歪みの少なさ:7.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:10.5/10.0
長所
- 充実感が高い
- 奥行き感のある音場
- 響きが豊か
- 包まれ感がある
- 没入感が高い
- ウォームで聞き心地が良い
- 価格以上の解像度
- 上品でシック
短所
- 質感表現は正確ではない
- 原音忠実的ではない
- 価格なりのクリア感
- 中域が暗く、透明度で物足りない
- 構築感の不足
- 奥行きが強調されすぎて聞こえる
Behriger HPM1000の特徴
- 迫力のある低音域とクリアな中高域で、見通しの良い高い解像度も特徴。
- すっきりとした自然なサウンドは、イージーリスニング、テレビや映画鑑賞用としても最適。ケーブルも2.0mと長めなので、室内での使用にもぴったりです。
- 装着感に優れた心地良いヘッドバンドと耳に負担の少ない卵形のイヤーカップで、長時間のリスニングにも快適に使用できます。
パッケージ(7.5)
ビルドクオリティ(7.5)
ビルドクオリティは価格の標準以上です。
装着感(8.0)
軽量で装着感は悪くありません。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
Behriger HPM1000はアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。
音質解説
今回はFiiO M15で駆動してレビューします。
Behringer HPM1000のサウンドはかなり極端にステージングが強調された変形V字型シグネチャーを持っています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(7.0)
- 原音忠実度:D+
- 臨場感:D+
- 深さ:B
- 重み:A
- 太さ:A
- 存在感:B
Behringer HPM1000の低域は重みや太さに優れた力感の印象が強い低域です。
深い重低音までは出ていないので、ランブルは少ないですが、力感が強く迫力は十分に感じられる低域です。力強いドラムキックが味わえますが、深みに欠けるので、ベースの広がりや躍動感はいまいちですね。床鳴りにリアリティがありません。
中域(5.0)
- 原音忠実度:C+
- 厚み:A+
- 明るさ:A+
- 硬さ:B+
- 存在感:B
中域はステージングが極端に強調されており、奥行きが広く感じられます。
ボーカルはかなり前面に聞こえますが、その背後の楽器は離れ、分離感がかなり強調されます。高さも少し不足気味で扁平に聞こえる音場で、シアターのように横長に頭を取り囲んでいます。
充実感が高く、響きが豊かで没入感があり、包まれる感覚があります。映画館の雰囲気にも近いので、動画鑑賞に向きそうです。
高域(8.0)
- 原音忠実度:D+
- 艶やかさ:B-
- 鋭さ:C
- 脆さ:B-
- 荒さ:D+
- 繊細さ:C
- 存在感:D
Behriger HPM1000の高域は鮮明感を重視してチューニングされており、ディテールはわりとしっかりしていますが、バランス的には低域や中域に対して劣位に置かれています。
歯擦音やピアース感のような刺激的な要素は抑えられており、聞きやすい高域で、高域に敏感な人でも快適でしょう。長時間聞いていても聞き疲れしにくいですね。
空気感は少し物足りないですが、極端に不足するという感じでもありません。
定位/質感
- 質感の正確性:D+
- 定位の正確性:D+
- オーケストラのテクスチャ:B+
- 雅楽のテクスチャ:A-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
奥行きが強調されすぎて聞こえます。奥のほうから音楽が近づいたり遠ざかったりしながらダイナミックに響く雰囲気があり、暗くてシックな音で上品なのは好みですが、音の伸びやかさ、鮮度はいまいちですね。充実感は高く、響きは豊かなので、プライベートシアターで聴いているような雰囲気があり、その値段とチープな外観に反してSENNHEISERやbeyerdynamicの高級機種のようなサウンドです。
雅楽はかなり奥行きが強調されており、各パートの位置が離れて聞こえるような立体感があります。和音の聞き心地も安定しており、雰囲気も落ち着きがあって上品なので、個人的には好きですね。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:B-
- イメージング:B+
- 高域:B+
- 中域:A-
- 低域:B-
低域はわずかに浅く、中域でかなり奥行き感が強調され、高域はほぼほぼ十分な高さを提供します。
クリア感は価格なりですね。場合によって少し物足りないかもしれません。
イメージング性能は価格以上です。
音質総評
- 原音忠実度:C+
- おすすめ度:A-
- 個人的な好み:A+
Behringer HPM1000はホームシアターのような音場感を持ったモニターヘッドホンです。立体的で没入感の高いサウンドを提供しますが、原音忠実的ではないので、ミキシングやレコーディングモニターとしては使いづらいと思います。しかし、リスニングモデルとしてはかなりおすすめできますね。個人的には好きな音です。
音質的な特徴
美点
- 充実感が高い
- 奥行き感のある音場
- 響きが豊か
- 包まれ感がある
- 没入感が高い
- ウォームで聞き心地が良い
- 価格以上の解像度
- 上品でシック
欠点
- 質感表現は正確ではない
- 原音忠実的ではない
- 価格なりのクリア感
- 中域が暗く、透明度で物足りない
- 構築感の不足
- 奥行きが強調されすぎて聞こえる
充実感が高い
響きが豊かで没入感がある
包容感があり浸れるサウンド
Re:ゼロから始める異世界生活 Coreful フィギュア レム~パックイメージver.~
人気シリーズ「コアフル」より、パックをイメージした衣装を着たレムが登場!
メーカーがもふもふの毛並みの質感再現とかわいらしさにこだわったモデルです。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Behringer HPM1000
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Behringer HPM1000
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Behringer HPM1000
総評
Behriger HPM1000はかなり廉価に手に入るモニターヘッドホンです。そのサウンドは奥行きを強調してシアタールームのような音場を実現しており、音楽の響きを豊かにし、没入感の高いリスニング体験を提供しますが、原音忠実的ではありません。
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