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Bang&Olfsen E8 Sportの概要
こんな人におすすめ
- デザインにこだわったイヤホンが欲しい
- モニターサウンドが好き
- 繊細なディテール表現が好き
- 通信品質重視
- 装着感重視
基本スペック
- 連続/最大再生時間:7h/23.5h
- 防水性能:IP57
- 対応コーデック:aptX/AAC/SBC
- 技適番号:201-200161
- 価格帯:30000円~50000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:9.0/10.0
- 高域:9.5/10.0
- 中域:9.5/10.0
- 低域:8.5/10.0
- 歪みの少なさ:8.5/10.0
- 通信品質:9.0/10.0
長所
- 印象的な解像感が高い
- 奥行き感のあるサウンド
- 分析的
- 繊細
- モニターライク
- レンジ感に優れる
- ディテール感に優れる
- 爽快感がある
- 空気感がある
- 安定した接続品質
- 良好なビルドクオリティ
- ワイヤレス充電対応
短所
- 濃厚感に欠ける
- 重厚感に欠ける
- 人によってはすっきりしすぎて聞こえるサウンド
- アプリが不安定
Bang&Olfsen E8 Sportの特徴
以下公式サイトからの引用です。
豊かなサウンドのオールラウンド Bluetooth イヤフォン
スポーツにも最適なワイヤレスイヤフォンです。性能を極め、あらゆるアクティブなシーンで豊かな音楽をお届けします。防水仕様、確実なフィット、長時間のバッテリー性能。
- 音楽があなたを突き動かす:音楽ほど心を突き動かすものはありません。歌が心に強く響くほど、意気も高まります。世界屈指の Bang & Olufsen オーディオエンジニア達は、あなたを突き動かせるような高性能オーディオを Beoplay E8 Sport で実現しました。
- 全天候に耐えうる設計:豊かな音質はそのままでありながら、丈夫で軽量、しかも防水仕様のワイヤレスイヤフォンを作り出すのは至難の業です。しかし、B&O のデザイナーとエンジニアらは Beoplay E8 Sport でそれを実現しました。どんな天候でも豊かな Bang & Olufsen シグネチャー サウンドをお届けします。
- あなたをゴールへ導くバッテリー性能:業界最長クラスのバッテリー性能を備えた Beoplay E8 Sport なら、長時間のワークアウトでも活躍します。1回の充電で最大7時間、充電ケースを使えば合計最大30時間、ノンストップで音楽を楽しめます。
- スポーツにも最適なデザイン:アウトドアでも、ジムでも。どんなスポーツやアクティビティでも、E8 Sport イヤフォンはしっかりフィットします。軽量で耐久性に優れ、人間工学に基づく形状の E8 Sport イヤフォンには、シリコン製のイヤーチップやソフトなイヤーフィンが各種付属し、カスタマイズが可能。ぴったり快適なフィットを約束します。
参考動画
プロモーション動画
使い方動画
パッケージ(8.5)
価格帯では標準か少し上質なパッケージです。
パッケージ内容
- Bang & Olfsen E8 Sport本体
- 専用充電ケース
- USB Type-Cケーブル
- イヤーピース(4サイズ)
- Comply Sportイヤーピース
- シリコンイヤーフィン(3サイズ)
- マニュアル
ビルドクオリティ(8.5)
装着感(9.0)
イヤホン本体は少し大きいですが、イヤーフィンもついており、装着感は悪くありません。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟んでも問題なく音楽は再生され、途切れはありません。
ホワイトノイズはちょっと目立つ気がしますが、音楽再生中は気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | ケースからイヤホンを取り出す |
電源OFF | イヤホンをケースに収納する |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード 手動でペアリングする場合は、両方のイヤホンの多機能ボタンを5秒長押し |
曲再生/停止 | 右のマルチファンクションボタンを1回タップ |
曲送り | 右のマルチファンクションボタンを2回タップ |
曲戻し | 左のマルチファンクションボタンを3回タップ |
音量+ | 右のマルチファンクションボタンを長押し |
音量- | 左のマルチファンクションボタンを長押し |
通話応答 | マルチファンクションボタンを1回タップ |
通話終了 | マルチファンクションボタンを2回タップ |
通話拒否 | マルチファンクションボタンを5秒長押し |
ヒアスルーモード ON/OFF | 左のマルチファンクションボタンを1回タップ |
ヒアスルー性能
ヒアスルーモードは標準だと集音モードのように働き、ONにすると音楽が聞こえなくなります。サーッというマイクノイズが大きめですね。
「Bang & Olufsen」アプリについて
Samsung Galaxy A30で試しましたが、アプリがE8 Sportを認識することができませんでした。スマホにつなぐことはでき、問題なく利用できますが、アプリの機能を試すことは不可能でした。よってアプリについては今回は省略します。
以前のBeoPlayアプリから切り替わったのですが、このアプリの評判は少し良くないかもしれません。
音質
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータスなど
測定値は有料記事をご覧下さい。
オーディオステータス
周波数特性測定値から音質要素のステータスを抽出しました。特に注目すべき要素だけ簡単に説明します。
- Sibilance/Pierceは刺さり具合に影響するので高域に敏感な人は数値が低いものを選んだほうが良いでしょう。
- Fullness/Mudは中域を豊かに感じさせる要素ですが、中域が濁るのが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
- Boom/Punchは低域の存在感、量感に大きく影響するので、低域のうるさい感じが苦手な人は数値が低い方が良いでしょう。
音質解説
Bang & Olfsen E8 Sportは中域のステージングを強調し、奥行き感のある立体的なサウンドを聴かせるイヤホンです。中域がやや薄く聞こえやすい傾向があり、デジタルな質感になりやすいところがありますが、解像感は高めなのが美点です。
評価基準について
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(8.5)
- 原音忠実度:S-
- 臨場感:B
- 深さ:B+
- 重み:B+
- 太さ:B
- 存在感:B+
B&O E8 Sportの低域は太さは抑えめで深さと厚みが少し強調される独特の構造を持っています。
階層性は明確で、ベースとドラムの描き分けも良好ですが、太さに欠ける傾向があるので、重厚感は少し物足りません。明るく見通しが良いので、レンジ感がわかりやすい低域ですが、力強さが足りない傾向がありますね。
ブームのまとまりがよく、ソリッドに聞こえる低域なので、EDMが好きな人には好まれそうです。逆にアナログなクラシックやJAZZでは深みに欠けるので生々しさの点で不足して聞こえやすいですね。
中域(9.5)
- 原音忠実度:A-
- 厚み:B+
- 明るさ:B+
- 硬さ:B-
- 存在感:B
中域は奥行きが強調され、ステージングが良くすっきりとしていて風通しもよく、見晴らしが良いですが、濃厚感に欠けます。
色味が全体的に薄い傾向がありますが、楽器音の分離は良く、各要素の定位が強調されて立体的に聞こえるのでモニター感に優れています。
ボーカルはニュアンスの表現に優れています。ややボディの厚みが足りないので力強さに欠けますが、歌詞は明確で聞き取りやすくなっています。
高域(9.5)
- 原音忠実度:C-
- 艶やかさ:B-
- 鋭さ:B-
- 脆さ:B
- 荒さ:C
- 繊細さ:C+
- 存在感:B-
E8 Sportの高域は繊細で風通しが良く、拡張性も十分です。
全体的に音抜けがよく、すっきりしており、マイクロディテールにも優れています。余韻の表現に優れているので、比較的はっきりと歯擦音が聞こえる傾向があるのに、耳障りな印象を受けません。
鮮明感とディテール感に優れ、印象的な解像感が高く感じられる高域です。
定位/質感
- 質感の正確性:C+
- 定位の正確性:B+
- オーケストラのテクスチャ:C+
- 雅楽のテクスチャ:B-
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvořák: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
クラシックは中域が薄く聞こえがちです。バイオリンはエッジ感が強調されがちで解像感は高いですが、デジタル的で生々しさに欠けます。中域はすっきり見通しが良いですが、奥行きも少し強調されすぎており、音が少し遠いですね。低域の力強さも足りないので全体的にリアリティがなく、DTMで作曲したようなサウンドに聞こえます。骨太感に欠けますね。
雅楽では塩梅の表現が少しはっきりせず、龍笛も少し細く聞こえますね。和音のあたりはかなり一音一音の分離が強調されて分析的に聞こえるので、モニター的な分析能力が高いことがよくわかります。ただ全体的にやや甲高い傾向があります。
音場/クリア感
- 音場:B+
- クリア感:B+
中域に奥行き感があり、高域と低域の両方で拡張性も比較的優れているようです。音場は広めに聞こえるでしょう。
クリア感は価格の標準は満たしていますね。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:A+
- 個人的な好み:A+
B&O E8 Sportは全体的に解像感が高く、すっきりと見通しの良いサウンドを聴かせてくれます。中域は少し薄いですが、ディテールとニュアンスの表現力に優れており、拡張性も十分でレンジ感の点でも優秀です。
個人的にはかなり好きなサウンドです。
音質的な特徴
美点
- 印象的な解像感が高い
- 奥行き感のあるサウンド
- 分析的
- 繊細
- モニターライク
- レンジ感に優れる
- ディテール感に優れる
- 爽快感がある
- 空気感がある
欠点
- 濃厚感に欠ける
- 重厚感に欠ける
- 人によってはすっきりしすぎて聞こえるサウンド
印象的な解像感に優れる
奥行き感のある中域
繊細で余韻も豊か
プレミアムログイン
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはRME ADI-2 Pro FS R Black EditionとFiiO BTA30を用いています。コーデックはaptXです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
GENS D’ARMES(ロック系)
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
白き魔女(クラシック系)
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
Sophisticated Fight(JAZZ系)
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
LACRIMOSA OF DANA -Opening Ver.-
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
巨イナルチカラ
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
ユルギナイツヨサ
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
Intense Chase
- 原曲(-23LUFS)
- Bang & Olfsen E8 Sport
総評
B&O E8 Sportはすっきりとした見通しの良い音場を持ち、モニター的なディテール重視のサウンドを聴かせてくれる完全ワイヤレスイヤホンです。印象的な解像感が高く、空間は澄み切っていて、音楽を細やかに楽しむことができます。音質的には魅力的ですが、価格は少し強気なので、コスパの点ではやや厳しいところがあるのが難点です。
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