免責事項
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Audiosense TX15の概要
こんな人におすすめ
- 低域にこだわる
- シックで地味めの音が好き
- コスパ重視
基本スペック
- 周波数特性:18Hz~22kHz
- インピーダンス:20Ω
- 感度:98dB
- ケーブルコネクタ:なし
- 価格帯:1000円~3000円
- パッケージ:8.5/10.0
- ビルドクオリティ:8.5/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:9.0/10.0
- 中域:7.5/10.0
- 低域:9.5/10.0
- 歪みの少なさ:9.0/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:11.0/10.0
長所
- 重厚感がある
- 深みのある低域
- シックで上品
- 優れたクリア感
- 価格以上の解像度
短所
- エッジ感に欠ける
- 伸びやかさに欠ける
- 窮屈な中域
- もっさりして聞こえやすい
- 人によっては籠って聞こえる音
Audiosense TX15の特徴
パッケージ(8.5)
ビルドクオリティ(8.5)
ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。リケーブルはできません。
装着感(8.5)
装着感はかなり良好です。
音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)
周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。
オーディオステータス
制動
Audiosense TX15はアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。
音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
Audiosense TX15は低域寄りのV字型サウンドを持っています。中域は明るめでクリアに聞こえますが、高域はマイルドなモニターライクリスニングサウンドです。中域の透明度で優れているのは魅力です。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場フラットに基づく判定値。どれだけ自由音場フラット(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。
低域(9.5)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:A-
- 深さ:A-
- 重み:A-
- 太さ:B+
- 存在感:A
Audiosenseは優れた低域拡張性で知られていますが、Audiosense TX15も例外ではありません。レイヤリングがよく、深みのある低域を味わうことが出来ます。
階層性がしっかりしており、ドラムキックにはインパクトが感じられ、太さにもしっかりしており重厚です。ランブルも十分で低域マニアを満足させることができるでしょう。質的には非常に優れています。
中域(7.5)
- 原音忠実度:A
- 厚み:B+
- 明るさ:B
- 硬さ:B-
- 存在感:B
中域はやや奥まり、少し暗い位置で聞こえますが、輝度は高いので鮮明感は悪くありません。
中域はやや窮屈でみずみずしさに欠けるサウンドで、少しぼそぼそして聞こえます。また低域の影響が少し大きく、音像はややぼんやりしがちです。厚みがあり、ウォームなので聴き心地は悪くありません。
ただ、全体的にややもっさりしており、キレが足りなく思え、中域の立体感の再現度はイマイチで、リズム感は少し鈍く思えるでしょう。
高域(9.0)
- 原音忠実度:C-
- 艶やかさ:B
- 鋭さ:B
- 脆さ:C+
- 荒さ:D
- 繊細さ:C-
- 存在感:B-
高域は若干閉じていて抜けは良くないものの、鮮明感は良好で、解像感は悪くありません。
シンバルやアコースティックギターは鈍くて少し錆びているように聞こえ、いぶし銀のような味わいがあります。シックで落ち着いており、歯擦音はやや目立つものの、刺さり感はありません。
シンバルクラッシュは広がりでも派手さでも少し物足りないため、爽快感のある表現が好きな人向きではありません。
定位/質感
- 質感の正確性:B+
- 定位の正確性:A
- オーケストラのテクスチャ:B+
- 雅楽のテクスチャ:B+
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco」(「Dvorak: The 9 Symphonies」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽」(「雅楽~平安のオーケストラ」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
倍音の表現は悪くなく、定位感に優れるものの、質感とのびやかさはいまいちです。重厚感は十分ですが、中域が少しぼんやりしており、スケール感もいまいちでしょう。悪くないんですが、特に良くもないフルオーケストラです。
雅楽は倍音が割と自然で篳篥の響きが良いですが、突き抜け感に欠け、和音がやや金属的です。全体の雰囲気は少しシックで地味に聞こえるのも好みを分けそうですね。聞き心地は悪くないですが、華やかさに欠ける音です。
音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:A
- イメージング:B+
- 高域:A+
- 中域:B+
- 低域:C+
深さは十分で中域でわずかに奥行き感が強調され、高域は高さは標準か少し物足りません。
クリア感はかなり優秀でハイエンド並です。
イメージング性能は価格の標準以上です。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:B+
- 個人的な好み:B+
Audiosense TX15はオーディオスペックで優れていますが、サウンドバランスで中域を犠牲にしており、あまり万人向きとはいいがたいイヤホンです。コスパは良いので、決して悪い機種ではありませんが、あえて強くおすすめするところもありません。
なお、測定された特性やスペックなどから考えて、ドライバーはおそらく上位機種のTingker TK160と共通と思われます。
音質的な特徴
美点
- 重厚感がある
- 深みのある低域
- シックで上品
- 優れたクリア感
- 価格以上の解像度
欠点
- エッジ感に欠ける
- 伸びやかさに欠ける
- 窮屈な中域
- もっさりして聞こえやすい
- 人によっては籠って聞こえる音
重厚感がある
シックで上品
価格以上の解像度
Re:ゼロから始める異世界生活 Coreful フィギュア レム~パックイメージver.~
人気シリーズ「コアフル」より、パックをイメージした衣装を着たレムが登場!
メーカーがもふもふの毛並みの質感再現とかわいらしさにこだわったモデルです。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 原曲(-23LUFS)
- Audiosense TX15
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 原曲(-23LUFS)
- Audiosense TX15
Formidable Enemy
- 原曲(-23LUFS)
- Audiosense TX15
総評
Audiosense TX15は低域が強調され、中域が引っ込むV字型サウンドを持っています。価格を考えると悪くないイヤホンですが、中域の音像がもっさりぼんやりして聞こえやすいところがあるため、オーディオマニア向きではありません。
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